1月26日(金)から全国公開される映画「唐獅子仮面/LION-GIRL」の完成披露試写会と舞台あいさつが1月11日に都内で行われ、原案・キャラクターデザインの永井豪氏、光武蔵人監督、主演のトリ・グリフィス、日本語版声優を担当した松本梨香関智一新田恵海が参加。松本が演出を担当したアフレコ時のエピソードなどを語った。

【写真】巨匠・永井豪氏も「かわいい」と絶賛する主演のトリ・グリフィス

永井豪×光武監督でオールアメリカロケ

永井豪ワールド”のエッセンスを凝縮した原案を基に光武監督が実写映画化し、せりふは英語、全編アメリカでロケが行われた同作。主人公・緋色牡丹を演じるグリフィスは、これが初来日だそうで「主人公をできる自信がなくて、最初はマユミ役でオーディションを受けていましたが、監督から『主演がいい』という連絡を頂いて、自分を信じて主演をすることができました。今までで一番楽しい撮影ができて感謝しています」と語ると、永井氏は「かわいいんでもうそれだけでOKです。自分のマンガのキャラと共通する、エロカワできれいなイメージがあって。激しいシーンでもヒロインの魅力がありました」と評した。

マユミ役の吹き替えを担当した新田は、マユミが「生首」になってしまうことを明かし、「生首役が初めてだったのでとても刺激的でした。バレる芝居をどのタイミングでするか、『まだだな、まだだな、ここだ!』と切り替えるところが楽しかったです」と振り返った。

また、オギ・アガン役で吹き替えを担当するとともに初めて声の演出も担当し、日本語版のキャスティングも担ったという松本は「日本語版として皆さんに楽しんでもらえるように心掛けました。せりふにないアドリブも、もっと面白くしたくて声優さんにたくさんリクエストさせてもらったりしたよね」と語ったが、宍倉剣役で吹き替えを行った関は「松本さんからの無茶ぶりがあって、いろんなアドリブをやりました(笑)。ここもっと面白くしたいんだけどいいアイデアないのかな、とか考えて、ヒリヒリした緊張感のある現場でした」と反応。

これに松本が「ヒリヒリしてないじゃん、みんな爆笑してたじゃん!」と返せば、関は「結果爆笑でしたけど、やるまでは『どうしよう』って思ってました」と緊張感をもって臨んでいたことを明かした。

「(松本は)同業の先輩で、我々のことを普段からよく知ってるから、演出されるってことで緊張しましたよ。我々の演技にも『そんなもんかよ』みたいな…」と続ける関に、新田も「結構厳しく…『もっと面白くできるよね』という感じで…」と、松本の“圧の強さ”を訴えた。

■松本へのクレームとは?

さらに、関は「松本さんへのクレーム」として「収録の時に永井豪先生が陣中見舞いに来てくださったんですが、我々は仕事中だから浮き足立たないようにしていたところに松本さんが『先生サインください!これにもこれにも』ってサインをお願いして収録が中断しました(笑)」という出来事があったことを暴露。

ただ、その後に関や新田も永井氏からサインをもらい「みんなでイチャイチャ写真撮ってたからびっくりしちゃた」(松本)と、にぎやかな現場だったことも声優陣は振り返っていた。

最後に松本は「かめばかむほど味が出る、スルメのような映画で『こんなところにこんなメッセージが!』っていう発見がいっぱいあります。ヤバいです。ぜひ何度も見てください」と見どころをアピールした。

◆取材・文・撮影=大宮高史

松本梨香と新田恵海(写真左から)/※ザテレビジョン撮影