YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週刊連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで12月29日から1月4日にかけて集計されたミュージックビデオランキングの中から要注目トピックをピックアップします。
【動画はこちら】世界が注目しているNumber_i「GOAT」ミュージックビデオ
文 / 真貝聡
まずはこの週の初登場曲の振り返りから
今週のYouTubeのミュージックビデオランキングは、前週から順位を40上げて10位になった
そのほか「THE FIRST TAKE」の2023年最後の投稿となった
66位には、Spotifyの月間リスナー数が1300万人を超えるイギリスのプロデューサー、ジャックス・ジョーンズによる
Number_i「GOAT」
※YouTubeウィークリー楽曲ランキング初登場1位
そんな国内外で注目された「GOAT」のタイトルは、史上最高を意味する「Greatest Of All Time」を略したヒップホップのスラング。「今現在この楽曲が完全にGOAT(最高到達点)である」という思いが込められている。彼らの所属事務所・TOBEの代表であり、今作のプロデュースを務めた
楽曲制作にはPecori(
1月8日にはダンスプラクティスビデオも公開されており、こちらでは3人が圧倒的なダンススキルの高さをこれでもかと見せつけている。
HIMEHINA「愛包ダンスホール」
※YouTubeウィークリー楽曲ランキング初登場73位
田中ヒメと鈴木ヒナからなるVtuberユニット、HIMEHINAが12月中旬にリリースした今作がランキング初登場。一度聴いたら耳から離れない中毒性の高いサビで始まり、一気に楽曲の世界観に引き込まれる。MVはキャッチーなダンスパートも魅力的だが、なんと言っても注目なのが繊細で本当にリアルなキャラクターの動き。そんなダンスを再現できるモーションキャプチャーデータを無料配布していることもあって二次創作が広がり、MMDや“踊ってみた”などのショート動画が大量に作られたことで現在ブームになっている。
楽曲や映像のクオリティの高さももちろん、MVの55秒の箇所で歴代の衣装が並んでいたり、1分47秒の箇所でバックダンサーとして犬山たまき、シスタークレア、周防パトラ、
EO「8番出口【非公式イメージソング】」
※YouTubeウィークリー楽曲ランキング初登場82位
今ゲーム実況などでバズっているSteamのホラーゲーム「8番出口」。このゲームは無限にループする地下通路からの脱出を目指すというもので、実写とVFXを組み合わせて「8番出口」の地下通路や異変を再現する映像がYouTubeに投稿されたり、ゲームの舞台が東京・清澄白河駅と似ていることから「ここがモデルなのではないか?」と噂されたりするほど、大きな盛り上がりを見せている。
そんな中、12月11日にボカロPのEOが、このゲームをもとにした約1分の楽曲をX(Twitter)に投稿。すぐに大きな反響が起こったのを受け、EOは12月23日にフルバージョンを公開した。出口が見つからずに混乱する様を表現しているような、不協和音っぽいピアノの速弾きが印象的なこの曲は、プレイヤーがどんどん追い込まれていく歌詞の描写が見事。ゲームの小ネタが盛り込まれたMVも大評判で、「公開日の数字を足すと(1+2+2+3)“8”になる」などのリスナーの考察も盛り上がっている。
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