2024年2月24日(土)東京国際フォーラム ホールAにて『のだめクラシックコンサート』が開催されることが決定した。指揮はもちろん、茂木大輔。R☆Sオーケストラの演奏に、石井琢磨(ピアノ)、小林萌花(BEYOOOOONDS)(ピアノ)らをゲストに迎える。

「Kiss」講談社)にて2001年から2010年まで連載された『のだめカンタービレ』は、天才的なピアノのセンスを持つ一風変わった女子・「のだめ」こと野田恵と、指揮者を目指す完璧主義者の青年・千秋真一が繰り広げるラブコメディ。単行本全25巻が刊行され、2006年にTVドラマ化、2007年にはTVアニメ化され人気を博した。新装版は『のだめカンタービレ』の連載20周年を記念して、2021年に毎月一冊ずつ全13巻で刊行されたが、全巻カバーが書き下ろされるほか、新しいエピソードも追加された。この新装版の刊行と連載開始20周年を記念して22年にはサントリー・ホールとオーチャード・ホールで3公演『のだめクラシック・コンサート』が開催され、23年には配信フェスとミュージカルも大好評のうちに終了した。

そうした『のだめカンタービレ』人気の再燃を受け、新春ガラコンサート的に急遽開催決定となったのが本公演である。緊急発表となる中、そのプログラムの全貌と最後の「シークレット・ゲスト」含めて、コンサートのプロデューサーの青木氏に話を聞いた。

――まずは、おおまかな内容を教えてください。

これまでのシリーズで人気だった曲のハイライトと人気だった演奏家、さらに今回初登場の曲とさらに初めての演奏家と、昨年夏の配信フェスの豪華な雰囲気も加味して、新春に相応しい華やかなコンサートにしたいと思います。

――参加してくれる演奏家たちをご紹介ください。

まずは、なんと言っても、原作からミュージカルまで音楽の監修をずっとつとめていただいている茂木大輔さんに今回も指揮をお願いすることになっております。そして、ここしばらくの「のだめクラシック・コンサート」のシリーズで活躍してくれたピアニストたちの中から、サントリーホール公演を売り切った石井琢磨さんに出演いただき、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」第1楽章を弾いていただきます。

そして、配信フェスには登場いただいていたのですが、生では見ていただくことができなかったBEYOOOOONDSの小林萌花さんにフェス同様に、のだめ登場のあの曲とショパンのエチュードを弾いていただきます。そして配信フェス登場組としては、ミュージカルでもピアノを録音し、先日サントリー・ホール公演を発表したBudoさんにもご登場いただき、得意のベートーヴェンを。

初登場いただくのは、なんと原作の中では「伊田美佑」のモデルとして登場してらっしゃるチェリストの新倉瞳さんです。原作のままにドボルザークの「チェロ協奏曲」の第1楽章を弾いていただきます。もう一人はこちらもYouTubeで人気爆発中のヴァイリニストの高松亜衣さん。モンティの「チャルダッシュ」をお願いします。

――このシリーズの中でももっとも豪華で華やかなソリスト陣になりそうですね。しかも初演からこの1月でちょうど100年となる、ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」のソリストは、まだ発表になっていないようですが。

はい。これも楽しみにしていただきたいのですが、今世界でこの曲を弾かせたら、この人しかいないでしょう!というピアニストを最終兵器としてご用意しておりますので、是非ワクワクしてお待ちいただければと思います。

――オーケストラでは、ベト7を聴けるのでしょうか?

そうですね。のだめと言えば、この曲。ベートーヴェン交響曲 第7番の第1楽章と第4楽章。特に気分が上がる楽章をお届けするつもりでいます。

のだめのコミックのワンシーンを映像でご覧いただきながら、コミックを読んだ時に感じた音楽への高揚や喜びをコンサートにいらっしゃっていただいて是非生で感じていただければと思います。

取材・文=神山薫