西岡や大坂らの活躍に期待だ(C)Getty Images

 2024シーズンのグランドスラム初戦「全豪オープンテニス」が1月14日(日)に開幕した。開幕を前に男女シングルスに出場する日本人選手からインタビューが届いた。注目は2年ぶりの全豪出場となる大坂なおみ。出産後、初のグランドスラム出場となる。過去2度優勝と相性の良い舞台で活躍が期待される。昨年ベスト16入りを果たした西岡良仁は、1回戦で第8シードのルーネとの対戦となった。今大会の男女シングルス1回戦は14日、15日、16日と3日間にわたり行われる。

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【西岡良仁インタビュー】

Q.テニス選手のオフシーズンは短いですけれど、どのように過ごしましたか?
 約2か月日本にステイできたので、比較的長かったかなと思います。1か月弱をオフに充てていたんですけど、結構仕事で忙しかったですね。自分の時間はかなり少なかったです。ちゃんとしたオフは1週間ぐらいですね。テニスを始めたのは(オフシーズンのスタートから)1か月後ぐらいでしたけど、その中で肩を最初痛めていたので、テニスがなかなかスタートできなかったというところと、肩が治らなかったので、どうしてもポイント練習とかに移行できず、時間がかかっていったので、今までみたいに全豪に向けて完璧な調整をして、テニスも良い状態で…というふうではなかったのが現実です。

Q.肩の調子は今どうですか?
 ちょっと打ち方を変えたんです。痛くない打ち方をしようと。昔みたいな打ち方をするとまだ痛みがあったりしたので、なるべく痛みが出ないようなサーブの打ち方に変えました。もともと結構癖のある打ち方で、あまり肩を回さずに打っていたので、なるべくそこは回るように。僕は別の方法でパワーを出していたのですが、そっちに今転換していって、いろんなトライがあるんですけど、まだ慣れてない時もあってちょっと難しいです。基本的にストロークでは問題ないので、気になるのはサーブを打つタイミング、序盤だけです。

Q.前哨戦のアデレードでは脚を痛めて途中棄権しましたが、脚はどうですか?
 数日前まで歩いても痛かったんですけど、今のところ歩いても痛くないです。昨日今日で軽く打ち出したんですけど、その中での痛みも少なくなってきています。まだずっと走り続けたりすると違和感が出てきたりしますが、試合はある程度できると思います。あとはポイントが始まって急な切り返し動作だったり、瞬発的な筋肉の動きを入れた時にどうなるか、まだちょっと不安ではあります。

Q.昨年はベスト16入りしました。全豪に向けての意気込みを聞かせてください。
 正直言うとちゃんと調整はできてないです。完璧にゲームができたのはここ2か月で1回もないっていうのが現実なので、それがどういうふうに向くかっていうのが分からない状況です。5セットで肩と脚がどれだけ持つかまだ分からないです。

Q.ナダル選手が負傷で欠場となりました。どう受け止めていますか。
 ブリスベンの試合を見ると問題なさそうに見えましたが、彼の中ではパーフェクトではないっていうのはあったと思うので難しいですね。今年が最後になるのでは、という話があったじゃないですか。オーストラリアのファンの人たちは(ナダルを)見たかったでしょうし、すごく残念だっただろうと思います。僕自身も引退される前にはもう1回試合をしたいですし、そのチャンスはどんどん減っていくと思うので、そこは残念です。

【綿貫陽介インタビュー】

Q.シーズンオフはどのように過ごしていましたか?
 今回のシーズンオフは非常に短くて、最後の横浜(チャレンジャー)での決勝の時に肩を怪我したので、治療することがメインでした。いろいろなことにトライしてアップデートしていきたいと思っていたのですが、昨シーズンは非常にタフだったので、トレーニングをするより、疲れを取るというか、リフレッシュすることの方が多かったですね。

Q.昨年の活躍を振り返るといかがでしたか?
 昨年は初めてグランドスラムの本戦でプレーして勝ったり、僕の中ではATPで常連になれるというのが、テニス選手としては一軍というイメージを持っていたので、そういう機会が増えたのはすごく嬉しかったです。一昨年よりも少し上の舞台で戦えた分、なかなか勝ちが重ならなかったり、強い選手と対戦することが増えて、5セットマッチも多くて自分の体力不足だったり、プレー的にもまだ足りない部分がありました。他の選手に比べてリスクのあるプレーをしている分、完成度は低いと思いますが、普通にやっていても上の選手には勝てないので、無理してでもやっていかなきゃいけないと感じています。今年はクオリティーやアベレージを上げていければと思っています。

Q.全豪ではストレートインしました。会場に入ってみてイメージはどうですか?
 だいぶ慣れました。本戦からスタートするのも2回目ですし、昨年はここで本戦も戦っているので、ふわふわする感じはなくなり、気合が入り、身が引き締まる思いがすごい強いです。僕は初めて海外に来たのがオーストラリアの大会だったので、小さい頃からずっとここを目標にしてやってきているので、そういう意味でも思い入れが強いです。何といってもグランドスラムなので上位のランキングの選手たちにチャレンジして、自分のできることを120%やらないと勝てるような選手たちではないので、しっかり自分のプレーをしていきたいです。

Q.初戦で対戦するキツマノビッチ選手に関してはどんな印象を持っていますか?
 ジュニアの時に、ここオーストラリアで戦ったことと、プロ1年目か2年目に1度対戦したことがある位で最近は対戦していないのですが、本当に良い選手だと思います。若いうちからランキングもしっかりと上げていっていますし、ATPの中でも経験が豊富ですし、しっかりした堅いテニスをしてくる選手だと思うので、5セットを通してチャンスがあれば、どんどん攻撃的なプレーをしてプレッシャーをかけていきたいと思います。

Q.ファンにメッセージをお願いします。
 今回も何とか本戦から入ることができました。オーストラリアの良い天候と観客の中で、日本からのお客様もたくさん来てくれることを願っています。日本にいる方はぜひWOWOWで熱い応援をしていただけると選手たちに届くと思うので、よろしくお願いいたします。頑張ります!

【望月慎太郎インタビュー】

Q.予選は残念(ラッキールーザーで本戦出場)でしたが、今の調子は?
 基本的にはすごくいい感じでテニスができているので、最後(予選決勝)、勝てなかったですけど、自信になったこともたくさんあります。初めての全豪オープンでの試合だったので、最初ちょっとどうなるか不安でしたが、思ったよりも集中できて、自分のプレーはできていると思います。また挑戦できるので、存分に楽しみたいと思っています。

Q.明日(14日)、早速1回戦ですが、今どんな気持ちですか?
(予選決勝で)負けた時は、もう試合ができないだろうなと思っていたので (ラッキールーザーで本戦に)入ったというのを聞いて、びっくりというか、ちょっと驚きでした。また明日試合ができるということは、練習より試合のほうが楽しいので(笑)、ラッキーなことですし、テニスは3試合、昨日までやっていますし、準備はできていると思うので、後はしっかり気持ちの面で挑戦したいなと思っています。

Q.自分の中で変化はありましたか?
 どんな相手と対戦しても怖さみたいなものはなくなってきているのかなと思います。もちろん相手が良いプレーをしてくる時もありますし、自分が良くない時だってあります。だけど、その中で試合を通して勝つチャンスがあるっていうのは実感しています。

Q.初戦の対戦相手はマハーチュ選手(チェコ)です。どんなイメージを持っていますか?
 僕も一時期チェコで練習していたことがあるので、その時に一緒のクラブで練習していた選手です。きれいにコンパクトに打ってくる。バックハンドがうまくて、ネットにも出てくる攻撃的なプレーをしてくる印象があります。相手の癖をしっかりと読みながら、その中でしっかりと自分のプレーをしていければいいなと思っています。

Q.今年の目標があれば教えてください。
 トップ100に入ることは目の前の目標として置いています。昔からランキングはあまり気にしないタイプなので、しっかり自分のやるべきことをやって、結果としてランキングがついてくればいいかなと思っています。

Q.応援してくれているファンの方にメッセージをお願いします。
 昨日負けてしまいましたが、ラッキールーザーでまた本戦で戦えるチャンスをいただいたので、楽しんで自分のできることを思いっきりやっていきたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします。

【大坂なおみインタビュー】

Q.出産から5か月。レベルはどうですか?
 自分の今のレベルはとても良いと思う。以前のレベルとは、比較出来ていないけれど。私の記憶力がそれほど良くないので。以前よりも良くなっている面もあるとも思っているので、辛抱強くなろうとしています。

Q.母として大会に参戦するにあたって、どういうマインドセットですか?
 以前とは違うマインドセットになったのは、コートに立てる事に対して、とてもありがたいという気持ちになっているからだと思う。そして、このことを大いに活かしたいと思っています。(長女の)シャイは連れてこなかったので、良い結果を出したいし、ある意味で、彼女のためにも頑張りたい。彼女とこんなに長く離れていることに対して、それを意義あるものにしたいと思っています。

Q.久しぶりのグランドスラムですが、プレッシャーを感じていますか?
 プレッシャーだとは思わないわ。もう以前ほど、プレッシャーはあまり感じていないと思う。私に成功してほしいと思っている人たちは、ここまで来るのに、大変な努力があったと分かっていると思います。でも、プレッシャーよりも、少しストレスを少し感じていると言えるかもしれません。というのは、良い結果を出したいから。同時に素晴らしい対戦相手と戦えることが幸せです。そのおかげで、私はより良いプレーをするだろうし、自分がどのレベルにあるのかと、理解するチャンスになると思います。

Q.初戦の相手はガルシア選手ですが、どういう印象がありますか?
 印象としては素晴らしい選手だということ。以前に何度か対戦したことがあるし、彼女にはトップ5選手としての全てが備わっていると思います。とても難しいと思うけれど、二人とも少しナーバスになるでしょうね。でも全体としては、とても楽しい試合になるでしょうね。

Q.ファンに向けてのメッセージを。
 皆さん、久しぶり!メルボルンにまた戻って来たのは、本当に嬉しいです。応援ありがとうございます。もうすぐ私の試合があるので、皆様にも見てもらいたいです。ありがとうございます。

【日比野菜緒インタビュー】

Q.オフシーズンは全豪に向けてどのような準備をされていましたか?
 今回のオフシーズンはいつもと違って、トレーナーさんが同じだった青山修子さんと一緒に1週間トレーニングさせてもらいました。修子さんのモチベーションの高さや、練習に対する姿勢にすごく刺激をもらいました。その後はいつも通り(所属チームの)テニスラボに戻ったのですが、いつもとちょっと違う刺激があって、すごく充実したオフシーズンを過ごせました。長く選手生活を送っていると、ずっとルーティン化されてしまうので。

Q.そこでどんなものを得ましたか?
 修子さんが普段どのようにトレーニングして、どんなふうにテニスと向き合っているのかを近くで見させてもらって、「だから世界で長く戦えるんだな」ということを目の当たりにしました。年齢を重ねてくるとベテランみたいな域に入っていくのを感じますが、修子さんと一緒にやって「私もまだまだできるな」っていう勇気をもらえました。

Q.ランキングをみても好調を維持されていますが、要因は?
 トレーナーを変えてフィジカルの強化に取り組んだのが大きいと思います。テニス自体は何も変えていなくて、コーチとずっと一緒に取り組んでいることを継続してやっているのですが、フィジカルを鍛えたことでトップの選手たちとしっかりとやり合えるのを実感したことが大きいと思います。

Q.初戦の相手サカーリ選手とは、過去も対戦したことがありますが、どのような印象ですか?
 サカーリ選手とは年齢も近いのですけど、ずっとトップで戦っていて、いつも「かっこいいなぁ」と思って見ています。彼女のトレーニングしている姿とかをたまに見ているのですが、しっかりトレーニングをしているし、トップにいるべき選手なのかなと思います。

Q.勝ち上がるために何をイメージして試合に臨みますか?
 強い選手と戦うときに「先に攻めていかなくては」と、普段とは違う思考になってしまうのですが、昨年はトップ選手と戦って勝った自信もあるので、とにかくしっかりラリーを打ち合って組み合っていけばチャンスはあると思います。

Q.ファンの皆さんへメッセージお願いいたします。
 いつも応援していただき、ありがとうございます。試合を見て勇気をもらったとか、元気をもらったとか言ってもらえることが多いのですが、私もたくさんの応援を通して勇気をもらっています。その感謝の気持ちをプレーでお返しできるように頑張りたいと思っています。オーストラリアに来て2週間ですが、良い練習とトレーニングができているので、勝ちにこだわった試合をしたいと思っています。

【本玉真唯インタビュー】

Q.オフシーズンはどのように過ごしましたか?
 昨年は12月の頭まで試合に出ていたので、そんなに長くシーズンオフを取ることはできませんでしたが、サーブの改良を重点的にトライして、しっかりフットワークを活かせるようにフォーカスしました。期間は短かったですが、充実したシーズンオフを過ごしました。

Q.昨年はランキングを上げて、今年はストレートインしました。好調の要因は?
 しっかりと自分の課題に取り組めており、先週もブリスベンでも、もっとやらなくちゃいけないことが見えたので、また全豪オープンでワイルドカードをいただけて、準備期間もあったので、そこでしっかり取り組むこともできたので、良い時間を過ごせています。

Q.ワイルドカードとは言え、ご自身で勝ち取った本戦出場です。どのような気持ちで迎えますか?
 このような素晴らしい機会を与えていただいたことに感謝しています。この舞台で戦えるってことにすごくワクワクしています。早く試合をしたいなって思っています。

Q.初戦の相手はクレイチコバ選手です。どんな印象持っていますか?
コートをすごく広く使ってくる選手で、シングルスもダブルスもできて、サーブリターンもしっかりしているイメージです。

Q.初戦を突破するには何がカギになりますか?
 私のフットワークでどんなボールも追いかけて、先に先に積極的に自分から仕掛けていけば、形はできるのかなと思っています。本戦出場が決まってから、本当に後悔のないくらい準備はできていますし、やり残したこともないので、これで自分がどういうプレーができるか緊張もしますけど、後は思いっきプレーするだけかなと思っています。

Q.今シーズンの目標を教えてください。
 まずは、ランキングトップ100に入るということと、WTAツアー優勝することと、パリ五輪を目指しているので頑張りたいと思います。自分が持っている全てを出し切って、結果を見てみたいなと思います。

Q.ファンの方にメッセージをお願いします。
 1回戦はマーガレットコートアリーナで戦います。自分の持っている全てを出し切って戦いますので、応援よろしくお願いします。

WOWOW放送・配信情報】
「全豪オープンテニス」1/14(日)~1/28(日) ※大会第1日は無料放送・無料配信
WOWOWで全日生中継、WOWOWオンデマンドでは全コート全試合をライブ配信
大会第1日デイセッション 1/14(日)午前8:30~[WOWOWライブ] [WOWOWオンデマンド]
【女子シングルス1回戦】 本玉真唯 vs B.クレイチコバ
【男子シングルス1回戦】 T.マハーチュ vs 望月慎太郎
【男子シングルス1回戦】 T.フリッツ vs F.ディアス アコスタ
大会第1日ナイトセッション 1/14(日)午後4:45~[WOWOWライブ] [WOWOWオンデマンド]
【男子シングルス1回戦】 N.ジョコビッチvs D.プリズミッチ
【男子シングルス1回戦】 F.ティアフォー vs B.チョリッチ

全豪オープンテニス開幕!大坂なおみ、西岡良仁ら日本人選手の現地インタビューが到着