タレントの上沼恵美子(68歳)が、1月14日に放送されたバラエティ番組「上沼・高田のクギズケ!」(読売テレビ)に出演。ダウンタウン・松本人志(60歳)の一連の週刊誌報道に対する見解を述べ、活動休止を発表したことについて「いなくならんといてよ。あなたがこの世界からいなくなるのはかなわん」と呼びかけた。

番組はこの日、松本の週刊誌報道について大きく時間を割き、上沼は「松本さん自身はへこんではるでしょうね。強気なコメント『やる気が出てきた』とか『とうとう出ましたね』とか割と強気なこと言ってはるけど、かなりやられてるやろうなと思います。心は」と、松本の胸中を察する。

上沼は週刊誌の記事を読んだ印象について「裁判勝つ勝たないじゃなくて、週刊文春って、かなりイメージダウン拭えないもんね。でもこれは松本さんの、悪いけど全く行いが良かっても真っ赤なうそではないと思ってる。そやけどここまで書かれる必要があるのかなとはきっとお思いだと思いますね」と話し、コメンテーターが「文春の記事読む限りにおいては、(記事にあるような飲み会は)1回、2回やってるわけじゃなくて、ずっとやってた感じ。大阪でも福岡でも」とコメントすると、上沼も「否めないな」と頷いた。

そしてここから、約10分にわたり上沼は、松本に対する思いを吐露。厳しい言葉を交えながらも、そのまま引退へと繋がる懸念から活動休止することには反対し、「そんなことでいなくならんといてよ。もうイメージダウンはしてる。してるけども、あなたがこの世界からいなくなるのはかなわん」と、松本に呼びかけた。

「私ね、しゃべらんと絶対いかんのやろうけどね。いろんな芸人さんに『なんでお笑いの世界入ったの? なにが良かったの?』って言うたら、まあほぼ90%、『ダウンタウンさんに憧れて』『ダウンタウンさんみたいになりたかった』『ダウンタウンさんにすごい影響受けて、大好きです』っていう芸人さんってもうすごい(いる)。なんて言うたら良いのかな、その芸人さんの人生を決めたダウンタウン。そのくらい大きな人なんですよ」
「本人も30年かな? ダウンタウンが頂点になって、一等賞になって、日本一になったのはもう30年。30年君臨ってね。30何年やと思いますよ、トップになって。2年、3年活躍するだけでも大変な世界で30年も王様でトップで走ってきたというのは、すごい力を持ってるわけですよ」
「そこでね、関係ない話になって申し訳ないけど、そこでね、松本さんにね…その辺の自分の立ち位置というのか、一等賞取って、トップで君臨して長年やっていうところで、仕事と私生活、別やというのはもう通らへんと思うねん。私、松本さん、知り合い…全く知らない仲ではないからちょっと偉そうなこと言わせてもらうと、自分の人生でありながら(自分の)人生でなかった。こんなこと文春さんに書かれるということは、何にもなかったわけじゃない」
「その詳細を見てみますとね、私、一応、年行ってても女やってるんで、吐きそうになったの。その行為がね。だからそこは、これからなんだけども、あなたの立ち位置、すごい日本一で走ってる人の人格みたいなものは、自分の人生でありながら人生ではないと思うのよ。ご自分の通り、好きなようにやんちゃには生きていかれへん。やっぱり自分の置かれている立場はもっと重要だったっていうことを考えないといけない。それなりの顔になっていきませんか。総理大臣になったら、『大丈夫かな、この人』って思ってたけど2年ほど務めたらそれなりの風貌って出てきますよね。あなた30年トップやん。だからちょっと、気緩みすぎてたかな、周りも悪かったんやろなと思う。やっぱり脇が甘かったなって、ちょっと思います。記事が事実だったらですよ。でも具体的すぎるから、そう思います」
「私、5年ぐらい前に『M-1』の審査員やらせてもらって、SNSで出とった子なのかな、芸人さんが『あのおばちゃんの審査員、要らんかったな、しょうもないな』って酔っぱらって、それが流れて拡散されたわけです。えらいことになった。私はそのとき5年、6年前といったらネットのことも分からないし、『えー』と思って、朝起きたら家の前にいっぱいメディアが来ているわけ。週刊誌、新聞社、うわーっと来てて何やろ何ですか?って言ったら、『芸人さんがあなたに暴言吐いたんだけど、どんな気持ちですか』。きっと私が怒って『きゃー』と言うのを記者たちは期待してたんだろうけど何のことか分からなくて、ちんぷんかんぷんだったのです。この『クギズケ!』に収録に来ましてえらいことになってる。週刊誌もいっぱい。何か聞きたいねん。私が怒るところ撮りたかったんやと思う。『私が審査員悪かったってどういうことや』と言って欲しかったんでしょうけど、ピンとこなかったので、本番の中で『何とも思いません』なんて言ったら“神対応”なんて、次の日、週刊誌が出してくれました」
「そのときに、実はこの読売(テレビ)の私の控室にノックをする方がいらっしゃって、誰だろうと思って、本番前に開けたら松本人志さんが立ってはったんですよ。私一番びっくりしたのが、あれだけのマスコミをどないして巻いて、読売の中に入れたと思ってそれでびっくりして。『どないして入ってきはりました?』と言ったのが一言目、そしたら『いえいえ』と言いながら入ってこられて、『何でしょう?』と言ったら、『今回は後輩がえらいこと言ってしまいまして、本当に申し訳ございませんでした』って松本さんご本人が私の控室に来まして、この番組です。この番組に来てマネージャーさんと謝って帰っていきはったんです。私、そのときに、ちょっと感動してんねんね。本人が生で来て、しかも入りにくいところ上手に入って来はって、謝罪に来た。頭下げに来た。後輩のために頭を下げたんです。『良い人やな』思って、私は感動したんですよ」
「ところが今回、どういうこっちゃっと思ったわけですよ。あなたは後輩のために私に頭を下げてくれた人やんか。そんな立派な人格者ですやんか。人格者って言うたらおかしいけど、ちゃんと後輩思いの、やっぱりリーダーの方ですよ。それに、夜の遊びやから違いますねん。夜はハメ外すんですよって思ってたら、そこは違うねんな。こんな日本一を30年も続けてる人っていうのは自分の人生じゃないのよ。そんな気がすんねん。やっぱそれはちゃんと改めないといけないし、松本さんに注意をする人…生意気言ってごめんね。私、一応先輩で年上なんで言わせてもらうと、注意をする人に恵まれなかったんやろな、っていう感じはしますよ。私は…これは…諦めないかん。もうしゃーないなって。イメージダウンします。そんなようなこともしてきはったから。あなた偉いのに、超一流の人間なのに、なんや遊びは三流以下やったね。そんな気がするの」
「私の希望なんですが、松本さんやから全然届かないかも分からないけど、なんで休業すんねやろ。休業なんてする必要ないと思うんですよ。別に裁判くだって白黒はっきりしたわけでもないのに、それはお笑いのMCやから回しにくいとかスポンサーに迷惑掛けるとかあるかも分からないけど、ある程度この番組やめとこうというのがあっても、何も休業宣言する必要もないし、私はそう思います。2〜3年活躍するのも大変な世界。そしてネットの社会になって、昭和の時代もネットの時代もダウンタウンというのはちゃんと波に乗って、君臨して、ちゃんとやってきてる方なんでね、もう休業ということは引退につながりますよね。そんなことでいなくならんといてよ。もうイメージダウンはしてる。してるけども、あなたがこの世界からいなくなるのはかなわん。ずっと強い応援をしてきたファンの方とか、あなたのすごい魂みたいなものは、そうそういないですよね。私はすごい方やと思いますね」
「だからちょっと嫌な気持ちで今、へこんでやる気ないわと思ってはるか分かりませんけど、裁判のために休業しますというのはそれは詭弁や思います。裁判やる方でも仕事する方いるし。ただ、この仕事やりにくいなと思いますけどね。でもいうても浜田さんもいらっしゃるわけだし、コンビの絆というのもあるし、何よりも40年トップで君臨してきたというキャリア。これもうちょっと自信持っていただきたいなと思う。一ファンとしてね。」
「文春さんもむちゃくちゃ書いてるわけじゃないんですよ。やっぱり目立つし、松本人志という名前を出したら週刊誌も売れるだろうしね、それ分かります。分かるんですけど、でももう3弾、4弾となったら、文春さんやりすぎちゃうかって、関係ないけど私みたいなことが言っても思います。十分制裁は受けた」
「まだ黒とも決まってないのにこんなことになるわけでしょ。私は休業なんかやめてこの番組はやめとこう、これやりにくいからやめとこうというのはあっても、休業宣言するとか裁判に挑むとか、そんな堅苦しいというのかな。きついことはおっしゃらないで」
「休業宣言なんか絶対せんといてください。ましてや引退なんてもってのほか。あなたはお笑いの世界を…なんというのかな、核におるわけです。あなたを憧れて、あなたがいるからみんなが頑張ろうという世界をおつくりになったの。自分ではそんなたいそうなと思ってるかも分からないけど、すごい方なんやで。その人が辞めるのこんなことで、ちょっとやめときます、休業。そんなちっちゃい。堂々としとってください」