「日本人のクリエイターの力で最高のミュージカルを-」。ワタナベエンターテインメントが劇作家・演出家の末満健一と組み、日本発のオリジナルミュージカルを世に送り出す「MOJOMusicals of Japanese Origin》プロジェクト」の第一弾となる『イザボー』が、本日1月15日(月)に東京建物ブリリアホールで初日を迎える。『マリーゴールド』や『ヴェラキッカ』など、過去12年の間に18本のオリジナル舞台を手掛けてきたワタナベ×末満のタッグが満を持して挑む、望海風斗主演の新作オリジナルミュージカルだ。

望海風斗

舞台百年戦争の時代のフランス。隣国バイエルンで大公の娘として生まれた少女は、やがてフランス王妃イザボー・ド・バヴィエール(望海)となる。夫のシャルル6世(上原理生)が狂気に陥り王政が破綻すると、権力を掌握しようと立ち上がったのは、シャルル6世の叔父ブルゴーニュ公フィリップ(石井一孝)とその息子ジャン中河内雅貴)。彼らと対立するシャルル6世の弟オルレアン公ルイ(上川一哉)は、イザボーと不貞の関係となり、彼女が権力を獲得できるよう助力していく。混沌の時代のなか、愛と衝動のままに生き抜こうとするイザボー。フランス史上“最悪の王妃”の生き様を、実の息子シャルル7世(甲斐翔真)は、義母ヨランドダラゴン(那須凜)と共に辿っていくこととなる――。

甲斐翔真

百年戦争時代のフランスと言えば、シャルル7世の戴冠を実現させたジャンヌ・ダルクの伝説がよく知られるが、末満いわくイザボーは「ジャンヌ・ダルクが歴史に登場する以前に、フランスを破綻寸前にまで陥れたとされる人物」であり、「ジャンヌが登場せざるを得なかったバックボーンを作り上げた要因のひとつ」。そんな彼女の足取りに「“悪女”という一言では表し切れない、鮮烈な色彩」を感じたという末満が、和田俊輔(音楽)や松井るみ(美術)ら、経験豊富なクリエイター陣と共に描き出す物語とは――? オリジナル作品の初演は、開幕するまで見えないことが多いが、公演詳細発表時に望海が寄せている「“元気になる悲劇”にしたい!と末満さんが仰ってました」というコメントが大きなヒントになりそうだ。

上段左から)上原理生、中河内雅貴、上川一哉 下段左から)那須凜、石井一孝

文:熊田音子

望海風斗・甲斐翔真・石井一孝より開幕直前コメント到着!

ミュージカル『イザボー』初日前会見より

望海風斗 / イザボー・ド・バヴィエール
今日までが本当に大変で、始まる実感がようやく出始めてきました。宝塚退団後、オリジナル作品に出演するのは初めてで、今回演出の末満(健一)さんとワタナベエンターテインメントタッグを組み、日本からオリジナルミュージカルを世界に発信していくMOJOプロジェクトに参加できるのは本当に嬉しいことだなと感じています。ここに来るまで、大変なこともありましたが、このように作品を作っていく過程は本当に楽しかったです。

セット、装置、照明、衣装、音楽と全部が合わさり、こんなに掛け算になるんだと、見どころだらけです。どのシーンも目が離せないです。
いよいよ開幕しますが、皆様に観ていただけることを楽しみに作ってきました。明日から、お客様と熱い日々を過ごしていけたらと思っています。劇場で『イザボ―』を感じていただけたら嬉しいです。

甲斐翔真 / シャルル七世
最初はイザボーの歴史の勉強会から始まり、ついにこの日が来たかと胸を高鳴らせています。ミュージカル界にはフランスのお話がたくさんありますが、その中でも、観たことのない演出の方法や表現をされているので、それがどうお客様に伝わるか楽しみです。
作品が進むにつれ、イザボ―という人物が立体的になり、どうして“悪女”と呼ばれるようになったのかと裏を知ることが出来ます。裏を知ったからこそ、僕はシャルル7世として新しい気持ちで演じることが出来る、相乗効果を感じています。
1番初めのシーンは皆様の盛り上がりが大切ですし、盛り上がっていただけないと僕が登場できません(笑)。心を開放して、ミュージカルを観に来たんだと感じていただけたら嬉しいです。

ミュージカル『イザボー』初日前会見より

石井一孝 / ブルゴーニュ公フィリップ
ミュージカル業界に30年以上いますが翻訳ミュージカルが多く、オリジナルミュージカルは数少ないながらも、そんな中でこの『イザボ―』は新しい、ミュージカル界に風穴を開けるんじゃないかと手ごたえを感じています。
望海さんの圧倒的歌唱力、甲斐くんの僕より背が高いのに顔が僕の半分しかないとか(笑)
色んな長所が合わさって見どころが満載です。ドキドキもしていますが楽しみです。
イザボ―は最悪の王妃だけど望海さんが演じるとキュートで最高なんですよ。望海さんのキュートさが零れ落ちてます! 末満さんが最初に、最悪とかダークなイメージがあるイザボ―を通して、希望や未来、真実を伝えたいと仰っていました。そういう手ごたえはあります。


<公演情報>
MOJOプロジェクト -Musicals of Japan Origin project-
ミュージカル『イザボー』

作・演出:末満健一
音楽:和田俊輔

出演:
望海風斗/甲斐翔真/上原理生 中河内雅貴 上川一哉/那須凜/石井一孝
大森未来衣 伯鞘麗名 石井咲 加賀谷真聡 川崎愛香里 齋藤千夏 佐々木誠
高木裕和 堂雪絵 中島紗希 宮河愛一郎 安井聡 ユーリック武蔵

スウィング:
井上望 齋藤信吾 高倉理子

【東京公演】
2024年1月15日(月) 〜30日(火)
会場:東京建物Brillia HALL

【大阪公演】
2024年2月8日(木)~11日(日)
会場:オリックス劇場

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/isabeau/

公式サイト:
https://isabeau.westage.jp/

ミュージカル『イザボ―』より(撮影:岩田えり)