昨シーズンにメジャーリーグMVPを争ったアクーニャJr.と大谷。この両雄の争いは、今シーズンのナ・リーグの注目ポイントでもある。(C)Getty Images

 活躍の場を変えてもなお、二刀流スターは「最優秀」の評価を得られるのか。ドジャースに加入した大谷翔平のパフォーマンスが早くも注目を集めている。

 今オフにエンゼルスからフリーエージェントとなった大谷は、ドジャースと10年総額7億ドル(約1015億円)の超巨額契約を締結。米球界のみならず、プロスポーツ界でもネームバリューを飛躍的に高め、国際的なスターとしての声価を確固たるものにした。

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 そんな29歳の日本人は、これまでにア・リーグで2度(21年、23年)のMVPを獲得。いずれも満票受賞と「文句なし」の戴冠を果たしてきた。では、ナ・リーグに拠点を変える新シーズンは三度、同タイトルを獲れるだろうか。

 現地の見立ては実にシビアだ。米スポーツブックメーカー『Bet MGM』のオッズにおける1番人気はロナルド・アクーニャJr.ブレーブス)で「+525」。昨季に史上初の「1シーズンでの40本塁打・70盗塁」と達成して“王者”となった26歳の再戴冠を予想する声は堅い。

 アクーニャJr.に続くのは、強肩強打のムーキー・ベッツドジャース)で「+650」。これに大谷が「+900」で続き、3番人気となっている。

 周知の通り、新シーズンは右肘側副靭帯損傷からの回復のために「打者専任」、それも「指名打者専任」となる大谷。指名打者のみだった選手によるMVP獲得がない歴史も相まって、人気がいまいち高まっていないのかもしれない。

 海外メディアでも大谷の「低人気」ぶりは言及されている。キューバの野球専門サイト『Swing Completo』は「投手としてのショウヘイ・オオタニが彼のMVP獲得にプラスアルファを与えていた。打者のみとなることは注意すべきである」と指摘。「若きベネズエラ人の打撃成績は、この日本人を上回っている」と論じ、アクーニャJr.を“格上”とする見解を示している。

 果たして、「打者・大谷」はどれだけの結果を残すのか。そのパフォーマンスには、MVP争いの行方を含めて注目だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

打者専任ならアクーニャJr.が「格上」? 大谷翔平、3度目のMVPが予想外の低人気となっているワケ