第81回ゴールデングローブ賞作品賞アニメーション部門にノミネートされた映画「マイ・エレメント」(ディズニープラスで配信中)を手掛けたピーター・ソーン監督と、同賞同部門にノミネートされた「すずめの戸締り」の新海誠監督が、ピクサー・アニメーション・スタジオにて対談しその様子がディズニープラス公式YouTubeチャンネルで公開された。

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■新海監督のラブコールで交流がスタート

2023年8月、新海監督が映画「マイ・エレメント」を鑑賞し、「作り手があらゆる手法でこちらの感情を動かそうとしてくれている、最高峰のビジュアルを届けようとしてくれている、そういう志に溢れている作品でした。映画から透けるそういう態度とその技に感動するのです。背筋が伸びました!」とXに投稿。この投稿を受け、ピーター・ソーン監督も「なんと光栄な!新海監督の作品は素晴らしく、私や多くのスタッフにインスピレーションを与えてくれました」と投稿。このX上でのやり取りをきっかけに本対談は実現した。

11月中旬、新海監督がサンフランシスコピクサー・アニメーション・スタジオを訪問。ピクサー・スタジオのクリエイターたちと意見交換をした。その後ピーター・ソーン監督と新海監督の1時間に及ぶロング対談が実現した。

両者の家族に思わぬ共通点を見つけるとすぐに打ち解け、「Makoto」「ピーター」と呼び合うほど親密な空気間で対談はスタートした。その後も、お互いのこれまでのキャリアや作品の製作プロセスについて語り合った。

対談の中で、ピクサーではたくさんのストーリーアーティストと共にストーリを構成していくのに対し、新海監督は原案から脚本まで自身1人で仕上げるという製作過程での相違点が発覚。その後もお互いへのリスペクトを伝えながら次々と質問を交わした。

■「マイ・エレメント」「すずめの戸締り」製作秘話を明かす

他にも、「マイ・エレメント」製作中に、ピーター監督の両親が亡くなり、当初予定されていた物語からどんどんエモーショナルな面が強くなったことを明かした。また、ピーター監督が大泣きしたという「すずめの戸締まり」のクライマックスシーンは新海監督が最初から決めていたもので、そのシーンから映画全体を作り上げていったことなど、次々と製作裏話について語り合い、話が尽きない対談となった。

プロセスは違っても良い作品を観客に届けたい、という同じ想いで映画を作っていることを認め合い、良い関係を続けていくことを確認して、固い握手を交わし対談は終了した。

「マイ・エレメント」ピーター・ソーン監督と新海誠監督の対談が実現/(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved