千賀を擁するメッツは今オフ、大型といえる補強をしないでいる(C)Getty Images

 今オフのFA市場で動向が注目されていた大谷翔平山本由伸は、ともにドジャースへの入団が決まった。2選手に10億ドル以上の資金を投じたドジャースだが、それに対して“金満球団”で知られるメッツはここまで大きな補強の動きがない。大谷の獲得レースからは早々に撤退、山本の争奪戦では最終候補まで残ったが、惜しくも獲得まで至らなかった。目玉の2選手の去就が決定した後も目立った動きがないメッツ。そこにはどんな理由があるのだろうか。

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 米スポーツメディア『FanNation』のメッツ専門サイトは記事を配信。「今年のメッツのオフシーズンは静かであるが、来年の冬はそうならないようだ」と言及した。

 同メディアは今オフのメッツについて「メッツはこの冬、かなり静かなオフシーズンを過ごしている。ヨシノブ・ヤマモトには巨額の契約を提示したものの、デビッド・スターンズ編成本部長のもとで将来的な計画を練っているメッツにとって、大型の長期契約を結ぼうとしたのは同投手だけだった」と、巨額のオファーを提示したのは山本のみであるとし、近年のオフで見られるような大型補強の動きは見られないと指摘した。

 同メディアによると、今オフの大型補強が見られない理由については大物2選手の年俸が影響しているという。「スターンズの戦略は、2025年に過去に支払ったモンスター契約が終わった後に可能な限り経済的自由を得ることである」と記載。“モンスター契約”を結んでいる選手とは、昨年途中までメッツに在籍し、トレードで移籍したジャスティン・バーランダーマックス・シャーザーの2人である。

 ニューヨーク地元紙『New York Post』のジョエル・シャーマン記者は現地時間12日、自身のX(旧Twitter)を更新。メッツの高額年俸ランキングトップ5を発表し、2位がバーランダー(アストロズに支払われる2500万ドル)、3位がシャーザー(メッツに支払われる2083万ドル)であると伝えた。退団したにもかかわらず、球団はチームトップクラスの年俸を支払っている現状で、大型補強に乗り出すべきではないと判断したようだ。

 しかし、『FanNation』は「メッツジャスティン・バーランダーマックス・シャーザーへの契約が切れた後に、財布の奥深くまで手を伸ばすことで、この冬にドジャースがしたようなことをする用意がある」とし、2選手の年俸が支払われる25年オフにドジャース並みの補強に乗り出す可能性を示唆した。

 今年はドジャースが超大型契約に乗り出したが、25年オフにはメッツの“異次元補強”が見られるかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

“金満球団”メッツが今オフFA市場で静観のわけ 米メディアからは「25年オフはドジャースにようになる」との指摘も