SKIPシティ(埼玉県川口市)は今年2月にオープン21周年を迎えます。これを記念して彩の国ビジュアルプラザ映像ホールで“かつべん”ってなあに?を開催し、埼玉県在住の活動写真弁士である麻生八咫(あそう・やた)氏、麻生子八咫(あそう・こやた)氏をお迎えします。

 NHKアーカイブス所蔵の戦前戦後の当時の日本を切り取った貴重な映像である「日本ニュース」や、埼玉県が保存している渋沢栄一氏が来賓として参加している埼玉会館の開館式の模様を収めた貴重な映像などを“かつべん”します。

 また、小さなお子様もお楽しみいただけるよう、来場者の皆さまが“かつべん”を体験できるコーナーも設けています。SKIPシティで“かつべん”をお楽しみください。

かつべん(活弁)とは

明治29年に映画が日本に到来してから40年間は、映画には音声がありませんでした。そこで、日本ではその無声の映画に解説などの「語り」をつける弁士が誕生します。時に軽妙に、時に情感たっぷりに、時に面白おかしく、時に淡々と、時に歌を歌いながら、弁士はライブで映画を物語っていました。映画に音がつくようになってからは、「活弁」というと昔懐かしのお年寄りのものと思われがちですが、実はお子様が見ても楽しいライブパフォーマンスです。温故知新の日本の伝統話芸の一つと言われています。

出演者

麻生八咫(あそうやた)

活弁士

獨協大学卒業後、役者として一人芝居「日傘と剃⼑」全国400回公演。活弁⼠・池俊行氏の活弁「坂本⿓馬」との感動の出会いにより活弁⼠となる。1995 年文化庁主催「ジャパン映画フェスティバル」(イタリア)公演。1998 年活弁界初の文部大⾂賞受賞。2005年より麻生八咫と子八咫の「活弁教室」主宰。毎年「浅草活弁祭り」「浅草オペラ」公演などを主催。大分県かぼす特命大使。埼玉坂本龍馬会名誉会長。朗読CD『名人伝/山月記』発売中。https://katsuben.com


麻生子八咫(あそうこやた)

活弁士

埼玉県鴻巣市出身。⽗・八咫の活弁を観て育ち、10歳で浅草木馬亭よりデビュー。2003年第48回文部科学大⾂杯全国⻘年弁論大会・文部科学大⾂杯受賞。2008年高校の英語教科書『All AboardII』(東京書籍)に “A Young Katsubenshi” として紹介される。2016年麻生八咫子八咫の記念切手発売。2020年3月東京大学大学院総合文化研究科博⼠課程単位取得満期退学。英語活弁、講演会、脚本、演出、諸芸能等、さまざまな舞台活動を行う。日本弁論連盟理事。『月刊浅草』副編集長。埼玉県鴻巣市「こうのす観光大使」。


(C)戎康友

上映作品

チャップリンの冒険」(1917)

世界の喜劇王チャールズ・チャップリンが監督・脚本・主演を務めるドタバタコメディ刑務所から脱走したチャーリー。逃亡する途中、美しい女性エドナと出会って恋をするが、看守たちの追手が迫る。チャップリンは浅草でも大人気で、大正時代には「アルコール先生」と呼ばれて親しまれていた。実はチャップリンは日本が大好きで、長年チャップリンの秘書として信望の厚かった高野虎市が、本作品に役者として登場するのも見どころである。


「国定忠治」(1925

国定忠治は、「弱きを助け、強きをくじく」江戸時代後期に実在した侠客である。圧倒的な強さと人情に厚い人柄で、現代でも人気が高い。天保の大飢饉の時には、悪代官を斬り、困窮する農民たちを救済した。しかし代官を斬ったことで、役人から追われ、赤城の山へ立てこもることになる。国定忠治を慕う一人の役人の命がけの直談判に心を打たれ、国定忠治は国定一家を解散し、赤城の山を去ることを決意する。子分たちとの別れ際に放った名台詞「赤城の山も今宵を限り…」は、日本中で大流行した。


アトムの光』(2004年)

天才科学者・水道橋博士は、苦心の末に人類の希望たる人工生命アトム」を完成させた。大喜びする博士と助手だが、なぜかアトムは起きてこない!?アトムの心情は如何に?世界が抱える難題の数々が、現代を生きる我々に問いかける。


埼玉会館開館式 大正15年11月6日(1926)

「東宮殿下ご成婚記念事業」の1つとして建設を進めていた「埼玉会館」が浦和(現さいたま市)に完成。大正15年(1926)11月6日、盛大な開館式が行われた。この映画はその模様を収めた貴重な記録である。落成を祝う町民の姿や各種のセレモニー、そして来賓客の中には、かの渋沢栄一氏の顔も。また婦人客のほとんどが高島田の髪型と着物姿。風俗資料としても一見の価値。


日本ニュース 戦後編 第100号(1947)

日本ニュース」は、太平洋戦争目前の1940年昭和15年)から終戦をはさみ、1951年昭和26年)まで制作されたニュース映画です。テレビがない時代、国民は映画館で上映される「日本ニュース」で戦争の映像に触れ、戦後の世相の動きを知りました。
今回はこの「日本ニュース」のうち「100号を迎えた日映ニュース(ニュース映画ができるまで)」と「わが輩は猿である 東京<時の話題>」を上映。


イベント概要

  • タイトル:“かつべん”ってなあに?

  • 日時:2024年2月4日(日)1.11:00~/2.14:00 ~(2回公演/各回約90分)

  • 場所:彩の国ビジュアルプラザ4階 映像ホール(埼玉県川口市

  • 観覧料:無料

  • 定員:約300席

  • 申込:事前申込制(WEB予約)

  • 申込URLhttps://dss.sboticket.net/top (申込受付開始 2024年1月16日(火)14:00~)

  • 主催埼玉県

  • 後援:NHKさいたま放送局

SKIPシティとは

埼玉県中小企業の振興と次世代映像産業の導入・集積並びに国際競争力を備えた人材育成を目指し、2003年2月1日にオープンしました。整備にあたっては、民間の持つ経営能力や技術力を活用することとし、埼玉県とNHKで提案競技(平成11年度)を実施し、選定された民間事業者と共同で事業を推進しました。現在、全15ヘクタールの内、5ヘクタールのA街区部分が整備されています。 一般公開施設としては、川口市立科学館、彩の国くらしプラザ、映像ミュージアム、公開ライブラリー等の施設があり、子どもから大人まで一日中楽しめる場所となっています。

彩の国ビジュアルプラザとは

映像関連産業を核とした次世代産業の導入・集積を図るSKIPシティプロジェクトの中核施設として、2003年埼玉県川口市に整備されました。SKIPシティA-2街区にある6つの施設によって構成され、撮影から編集・制作、作品の上映まで一貫して行えることを特徴としています。
一般利用者向けの公開施設として、映像制作を楽しく学べる”参加体験型”の「映像ミュージアム」、NHKと共同で運営する「公開ライブラリー」、映画上映などのイベントが楽しめる「映像ホール」があります。映像制作者向けの施設としては「HDスタジオ」、「映像制作支援室(ポストプロダクション)」、「インキュベートオフィス」があり、ハイエンドな設備・機材が整備されたデジタル映像制作拠点として、アマチュアからプロまで広く活用されています。
6つの施設を有機的に関連させながら、独自の映像文化、新しい映像関連産業を創出、定着させていく推進拠点となっています。

配信元企業:株式会社デジタルSKIPステーション

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