アメリカンブリー

アメリカンブリーと呼ばれる犬種に、新しい規制が設けられた。リードと口輪の義務付けに反対し、口輪をはめて抗議する愛犬家が現れ注目を集めている。『Mirror』がレポートした。

 

■アメリカンブリーへの新規制

イギリスイングランドウェールズで2023年12月31日より、アメリカンブリーの飼育や販売、放棄が違法となった。

また、公共の場ではリードと口輪の装着を義務付ける規制も設けられた。これに併い、2024年2月24日からは免除リストに登録されている犬以外は、所有を禁止する措置も施行されるという。

この規制に対し獣医師らは、現在飼っているアメリカンブリーの免除許可書の早期申請を推奨している。また子犬で、犬種が規制に該当するかどうかわからないという場合も、「予防的に対処しておくべき」とアドバイスしているようだ。

新規制は、アメリカンブリーのスタンダード、ボックス、クラッシックとXLの4種が、規制の対象になっている。

 

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■襲撃による死亡事例も…

イギリスでは最近、アメリカンブリーによる襲撃で幼児が死亡したほか、重症で病院に収容される事例が報告されている。

直近で起こった事例では、2匹のアメリカンブリーを連れた女性が駅のホームで電車を待っていたところ、1匹が突然暴れだした。

通りがかった男性がとっさに助けに入ったものの、犬に襲撃されもみ合いになってしまった。犬と格闘しながらホームの端に追いやられた男性は、もう少しで線路に転落することろだったという。

目撃者によれば、犬は警察官によって保護され、「トレーニング技術を有するハンドラーに手渡される」と話していたそうだ。

 

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■口輪をして抗議する愛犬家

アメリカンブリーによる被害が相次ぐ中、口輪の義務化は極端すぎるとして抗議行動を示す愛犬家も現れた。

同種を飼うイーモンさん(51)は、愛犬のレクシーを連れてパブを訪れた。揃いの防護服を着てカウンターに座ったイーモンさんは、500mミリのビールを注文。自分も犬用の口輪をはめ、ビールをストローで飲むというパフォーマンスをやってのけたのだ。

イーモンさんの娘のエルさん(19)は、「新しい規制に対する主張のためにやった行動は誇らしい」と話している。レクシーは散歩のたびに口輪を外そうと搔きむしるため、体中に引っかき傷ができているのだという。

エルさんはさらに、「社会問題に対処する必要は認めるが、生後まだ4ヶ月の愛犬にリードなしの自由を経験させてあげられないのは残念」と話す。

犬の新規制に愛犬家が反対 口輪をはめた姿でビール飲む抗議行動を展開