ヘンリー王子とメーガン妃が娘に“リリベット”と名付けたことをめぐり、エリザベス女王は激怒していたことが新たな伝記本で明かされた。これを受け、英メディア『Daily Mail Online』の王室担当記者レベッカ・イングリッシュ氏は、生前の女王が側近に対し「私のただ一つの所有物である名前が奪われてしまった」と嘆いていたことを記した。

王室伝記作家ロバートハードマン氏によるチャールズ国王の新たな伝記本『Charles III: New King, New Court』が、現地時間18日に出版される。それに先立ち、英メディア『Daily Mail Online』が同著の一部を連日掲載している。

14日には、ヘンリー王子メーガン妃娘に“リリベット”と名付けたことをめぐり、女王は激怒していたという部分が公開された。“リリベット”はエリザベス女王の幼少期からの愛称で、両親や夫などのごく親しい家族だけが使う愛情表現であった。

ヘンリー王子夫妻は2021年6月8日、声明文で第2子女児が生まれたことについて、「娘のリリベット“リリ”・ダイアナ・マウントバッテン=ウィンザーが誕生しました」と発表した。

すると英メディア『BBC』は後日、エリザベス女王は夫妻から“リリベット”という名前を使用する同意を求められなかったと報じた。

これに対して夫妻の広報担当者が声明文を発表し、ヘンリー王子は祖母エリザベス女王の許可を得ていたと主張。さらに夫妻は、英弁護士事務所「シリングス(Schillings)」を通じ、女王に許可を求めなかったという報道は「虚偽であり、中傷的だ。繰り返すべきではない」と脅迫めいた書簡を『BBC』や他メディアに対して送りつけたそうだ。

新たな伝記本の内容を受け、英メディア『Daily Mail Online』の王室担当記者レベッカ・イングリッシュ氏は、「女王の孫娘や曾孫娘の多くは、一家の最愛の家長に敬意を表し、エリザベスをミドルネームとして誇りとともに与えられてきた」と記し、こう続けた。

「しかし、ヘンリーとメーガンはさらに一歩踏み込み、娘をリリベットと呼んだのだ。」

レベッカ氏によると当時、ヘンリー王子夫妻の決断に憤慨した女王は、側近に「私は宮殿を所有していません。絵画も私の所有物ではありません。私がただ一つ所有するのは、私の名前だけです。それを今、彼らが奪い去ったのです」と打ち明けたという。

さらに同氏は、女王が「宮殿も絵画も所有しない」と発言したことについて、「ほとんどの宝石や車、家具などと同様に、女王が所有していなかったことを考えれば、納得がいく」と述べた。

そして、公務では常に笑顔を絶やさなかった女王を「国際的な女性政治家として完璧なキャリアを歩んできた高齢の女王は、いまだに(公の場で)唇を噛みしめることをいとわなかった」と表現し、こう付け加えた。

「自分の名前が英国の放送局との争いのために、弁護士達に武器にされるのを見るまでは。」

新たな伝記本によると、ヘンリー王子はバッキンガム宮殿に対し協力を呼びかけたが、きっぱりと断られた。これにより、夫妻による法的措置騒動は静かに消え去ったという。

レベッカ氏は、今もこの話題が物議を醸していることについて、「子供の名前がわだかまりを引き起こし続けるのは、本当に悲しいことだ。リリベットには何の罪もない」と綴った。

そして最後に、今も忠実な王室スタッフがこの件について話しているという事実について、「サセックス夫妻の亡き女王に対する振る舞いは、女王の治世の黄昏時に、よく言えば見当違いであり、悪く言えば許しがたいものだったと多くの人が考えていることを示している」と説明した。

画像は『The Royal Family 2022年4月29日付Instagram「Take a look at some the highlights of this week’s events, which include:」』『Netflix US 2022年12月12日付X「HarryMeghan. The Netflix Global event continues December 15.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

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