本気でIPOを実現したい企業のための会員制コミュニティ「Next IPO Club」は、国内における2023年のIPO状況を調査いたしました。
Next IPO Clubは、株式会社IR Robotics(本社:東京都千代田区、代表取締役 金 成柱、HP:http://ir-robotics.co.jp/)が運営する、本気でIPOを実現したい企業のための会員制コミュニティです。


〈 目次 〉

●2023年のIPO概要
●2023年のIPO企業の詳細
1.市場別にみるIPO状況
(初値騰落率/資金調達額)
2.業種別にみるIPO状況
3.IPO企業の詳細情報
(本店所在地/設立年数/決算情報/潜在株式比率)
4.監査法人
5.主幹事証券
6.引受シ団

7.株主名簿管理人
●今後の展望

▼調査概要
調査期間:2023年1月1日12月31日
調査機関:自社調査
調査対象:期間内に国内の取引所(東京証券取引所、名古屋証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所)に新規上場した企業
調査方法:各企業の有価証券報告書記載情報等を集計


●2023年のIPO概要

2023年の国内IPO企業数は96社で、近年の水準を維持した着地となりました。
資金調達額が100億円以上の大型IPOは2社(前年1社)、上場承認の取り下げは8社(前年9社)ありました。


<2023年のIPOの特徴>

・上場承認取り下げが8社(前年は9社)
・共同主幹事の案件が8件
・Tokyo Pro Marketへの上場は過去最多を10社上回る32社

2023年の国内株式市場を振り返ると、日経平均株価が1年間で+29%と歴代6位の上昇率に。感染症対策が緩和され経済活動が活発化し、パンデミックからの回復元年ともいえる年になりました。世界では、前年から続くロシアによるウクライナへ侵攻は終わりが見えない状況が続き、年末には中東地域でイスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への砲撃が行われるなど不安定な状況となっています。その一方で、アメリカの経済安定やFRBの金融引き締め等を要因とし、2023年の株価は記録的な上昇となりました。

■2023年は当会から4社の上場企業が誕生しました!

  1. ビズメイツ/2023年3月30日 東証グロース上場(証券コード:9345)

  2. プロディライト/2023年6月28日 東証グロース上場(証券コード:5580)

  3. ブリーチ/2023年7月5日 東証グロース上場(証券コード:9162)

  4. リュークリエーション/2023年11月22日 東証グロース上場(証券コード:9238)


    2023年 IPO企業の詳細

〈1〉市場別にみるIPO状況

2023年のIPO企業96社の内訳は下記の通りです。
・東証プライム 2社
・東証スタンダード 23社
・東証グロース 66社
・名証メイン 3社
・名証ネクスト 1社
・札証本則 1社
この他、TOKYO Pro Marketに32社の上場がありました。

■初値騰落率(市場別)

平均初値騰落率は62.2%で、前年(45.0%)と比べて17.2%増となりました。


〈初値騰落率上位3社〉

第1位 アイデミー(東証グロース5577) 429.5%
公開価格 1,050円/初値 5,560
第2位 ジェノバ(東証グロース5570) 348.1%
公開価格 470円/初値 2,106
第3位 ispace(東証グロース9348293.7%
公開価格 254円/初値 1,000円

■資金調達額(市場別)

前年の資金調達額平均(9憶2407万円)から36.6%増加しました。


※資金調達額=公募価格×公開株数

〈資金調達額上位3社〉
第1位:インテグラル(東証グロース5842)
124億8,000万円(公開価格¥2,400/公募株数 520万株)
第2位 シーユーシー(東証プライム9158)
122億8,800万円(公開価格¥1,920/公募株数 640万株)
第3位 楽天銀行(東証プライム5838)
77億7,770万円(公開価格¥1,400/公募株数 555万5,500株)

〈2〉業種別にみるIPO状況

業種別に分類しました。
直近過去4年と同様に「情報・通信業」が最多、続いて「サービス業」が多くなりました。


情報・通信業(39社)
テクノロジーズ、プライム・ストラテジー、日本ナレッジ、カバー、モンスターラボホールディングス、Arent、AnyMind Group、ノバシステム、Fusic、トランサ゛クション・メテ゛ィア・ネットワークス、ジェノバエキサイトホールディングス、Ridge-i、ABEJA、Globee、オービーシステム、アイデミー、ARアドバンステクノロジ、GSI、プロディライト、グリッド、エコナビスタ、Laboro.AI、インバウンドプラットフォーム、ファーストアカウンティング、オートサーバーネットスターズ、AVILEN、くすりの窓口、ドリームアーツ、アスマーク、QPS研究所、ブルーイノベーション、アウトルックコンサルティング、S&J、雨風太陽、ナイル、マーソ、ヒューマンテクノロジー


サービス業(27社)

アイビスアクシスコンサルティング、ビズメイツココルポート、ispace、シーユーシー、ブリッジコンサルティンググループ、QLSホールディングス、W TOKYO、ノバレーゼ、ブリーチ、ナレルグループ、トライト、GENDA、クオルテック、ライズ・コンサルティング・グループ、揚羽、キャスター、成友興業、売れるネット広告社、ジャパンM&Aソリューション、笑美面、バリュークリエーション、エスネットワークス、ロココ、早稲田学習研究会、ナルネットコミュニケーションズ

小売業(6社)

ハルメクホールディングス、クラダシ、DAIWA CYCLE、Japan Eyewear Holdings、魁力屋、yutori

機械(4社)

エコム、JRC、ジェイ・イー・ティ、西部技研

医薬品(3社)

クオリプス、ノイルイミューン・バイオテック、ケイファーマ

不動産業(3社)

日本システムバンク 、リアルゲイト、エリッツホールディングス

証券、商品先物取引業(2社)

レオス・キャピタルワークス 、インテグラ

銀行業(2社)

住信SBIネット銀行、楽天銀行

その他金融業(2社)

ニッポンインシュア、全保連

卸売業(2社)

SHINKO、ジーデップ・アドバンス

食料品(1社)

オカムラ食品工業

金属製品(1社)

テクニスコ

輸送用機器(1社)

AeroEdge

パルプ・紙(1社)

笹徳印刷

化学(1社)

南海化学

電気機器(1社)

KOKUSAI ELECTRIC


〈3〉IPO企業の詳細情報

■本店所在地


本店所在地が東京都以外の企業(32社)

大阪府(11社)

ノバシステム、南海化学、オービーシステム、QLSホールディングス、プロディライト、トライト、クオルテック、JRC、笑美面、DAIWA CYCLE、ロココ

福岡県(5社)

Fusicニッポンインシュア、西部技研、売れるネット広告社、QPS研究所

愛知県(3社)

アイビス、笹徳印刷、ナルネットコミュニケーションズ

福井県(2社)

日本システムバンク、Japan Eyewear Holdings

京都府(2社)

リッツホールディングス、魁力屋

北海道(1社)

GSI

青森県(1社)

オカムラ食品工業

宮城県(1社)

ジーデップ・アドバンス

栃木県(1社)

AeroEdge

神奈川県(1社)

ココルポート

静岡県(1社)

エコム

岡山県(1社)

ジェイ・イー・ティ

宮崎県(1社)

キャスター

沖縄県(1社)

全保連

■設立年数

設立から10年未満は36社(37.5%)、20年未満は66社(68.8%)となっています。


<設立年数(昇順)>
1)ハルメクホールディングス(東証グロース7119)3年(2020/7/9設立)
2)ライズ・コンサルティング・グループ(東証グロース9168)3年(2020/11/27設立)
3)QLSホールディングス(名証ネクスト7075)4年(2019/2/21設立)
・・・・・
89)西部技研(東証スタンダード5079)58年(1965/7/22設立)
90)南海化学(東証スタンダード4040)72年(1951/6/26設立)
91)笹徳印刷(東証スタンダード3958)73年(1950/7/13設立)

■決算情報

直前期の決算情報を集計しました。


■潜在株式比率

潜在株式を保有している企業は全体の85.4%(82社)でした。
最も高い潜在株式比率は25.7%、平均値は8.02%となりました。


〈潜在株式比率上位10社〉
第1位:エコナビスタ(東証グロース5585)25.72%

第2位:ABEJA(東証グロース5574)24.73%

第3位:全保連(東証スタンダード5845)23.42%

第4位:ジェノバ(東証グロース5570)18.51%

第5位:AeroEdge(東証グロース7409)17.76%

第6位:グリッド(東証グロース5582)16.42%

第7位:ispace(東証グロース9348)16.42%

第8位:ファーストアカウンティング(東証グロース5588)14.99%

第9位:JRC(東証グロース6224)14.86%

第10位:ネットスターズ(東証グロース5590)14.68%


〈4〉監査法人

大手4社(トーマツ、EY新日本あずさ、PwCあらた)のシェアは50.5%、準大手5社(太陽、PwC京都、仰星、三優、東陽)のシェアは37.4%、大手・準大手合わせたシェアは83.3%となりました。
大手・準大手のシェアは維持しているものの、前年の85.3%と比較して2.0%減、2018年と比較すると14.5%減となっています。




〈5〉主幹事証券

SMBC日興証券が6件、大和証券が3件など共同主幹事の案件が8件ありました。共同主幹事も件数に含めると、SBI証券、大和証券、野村證券、みずほ証券の4社が18件、SMBC日興証券が17件となりました。



<6>引受シ団

引受シ団の集計を行いました。
主幹事証券を含む幹事証券の平均社数は7.83社となりました。
また、引受シ団のランキングでは前年に続きSBI証券が89社でトップとなりました。SBI証券は主幹事証券も合わせて91社(94.8%)のIPOに幹事証券として参入していることになります。


<7>株主名簿管理人

三菱UFJ信託銀行が50社(52.1%)、三井住友信託銀行が37社(38.5%)、みずほ信託銀行が9.4%となりました。



今後の展望

ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東の情勢悪化、異常気象による被害が続いています。2024年元旦に発生した能登半島地震も日本経済に大きな影響を与えています。


IPO準備中企業は、株式市場に与える市況変化を注視し、制度変更等への理解を深めていく必要がありそうです。

Next IPO ClubはIPOを目指す企業様のお力になれるよう、これからも尽力してまいります。


Next IPO Clubとは

2017年7月に発足した「Next IPO Club」は、本気でIPOを実現したい企業のための会員制コミュニティです。

IPOは1社1社ケースが違います。IPO準備段階における“必要な有益情報”を正しく回流させることで、事前に起こりうるトラフブルを回避し、健全に、会員企業が良いIPOを実現することを目指しています。

メインコンテンツは毎月開催している、IPOを実現された上場企業経営者を講師に招いた会員限定のセミナーです。上場における「後悔をしていること」「やっておいて良かったと思うこと」など、失敗談も成功談も含めながら実際の経験をもとにお話し頂いています。

詳しくはこちら→https://next-ipo-club.jp/

■Next IPO Clubのミッション■
<ミッション1>
会員企業であるIPO準備中企業のリテラシー向上の一助となる

<ミッション2>
会員企業であるIPO準備中企業と市場関係者との“情報格差”を是正する

<ミッション3>
会員企業であるIPO準備中企業の健全なIPO実現に伴走する

■メインサービス■
1)実例IPO講座(毎月第3木曜日/16:30~)

2)実例経営戦略講座(毎月第2水曜日/16:30~)

■対象企業属性■
<本会員>
監査法人との契約が決まっている企業様
<インキュベーション会員>
監査法人・証券会社との契約はまだ行っていないが「IPOについて情報収集したい」という企業様


Next IPO Club運営会社

社名:株式会社IR Robotics
代表:金 成柱
本社:東京都千代田区麹町5-3-23 WeWork 日テレ四谷ビル 2F
事業内容:「成長企業がより成長するためのビジネスプラットフォームになる」をビジョンに掲げ、上場企業を対象としたIR DX事業、上場企業/上場準備中企業を対象としたエデュケーション事業、ハイクラス人材と上場企業/上場準備企業をマッチングするCxO人材紹介事業を展開
会社HP: https://ir-robotics.co.jp/
Next IPO Club HP:https://next-ipo-club.jp/

配信元企業:株式会社IR Robotics

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