山本に対する期待値は高い。シーズンを通して働ければ、間違いなくそれに応えるだろう(C)Getty Images

 オリックスからポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指していた山本由伸ドジャースと12年総額3億2500万ドルの超大型契約を結んだ。右腕にはMLBの複数球団が獲得に動く“大争奪戦”となったが、大谷翔平の獲得にも成功したドジャース入りで決着した。

【動画】まさにエースだ! 山本由伸の阪神戦の快投シーンをチェック

 2020年にサイ・ヤング賞右腕ゲリット・コールヤンキースと結んだ9年3億2400万ドルを抜いて投手史上最高額となった今回の契約。NPBで圧倒的な成績を残したものの、MLBではまだ1球も投げていない右腕の超大型契約に衝撃が走った。しかし、現地ではこの契約のリスクを指摘する声もあるようだ。

 米スポーツメディア『EssentiallySports』は現地時間14日(日本時間15日)に記事を配信。元メッツGMで現在はアナリストを務めるスティーブフィリップス氏がインタビューで山本について語った内容を紹介した。

 フィリップス氏は「私なら投手に12年契約のオファーを提示しない。12年間も健康でいられた投手を知らないからだ。彼は1年を通して健康だと言われているが、みんないつかは怪我をするんだから。もし自分が球団幹部だったら、ヤマモトとは契約しなかっただろう」と語り、ドジャースと山本が結んだ12年契約に懐疑的な意見を示した。

 また、同氏は「私個人としては、ヤマモトと契約する代わりにブレイク・スネルジョーダン・モンゴメリーとそれぞれ1億6000万ドルで契約する」と持論を展開。その理由については「MLBでうまく投げられると分かっている2人の投手を獲得するんだ。彼らは高齢で、短期契約になるだろう。もしどちらかがケガをしても、もう1人は投げてくれるだろう。それだけの資金があるのなら、2人を獲った方がいいし、その方が勝つチャンスが増える」と語った。

 山本が大きな怪我をせず、健康な状態で契約期間を全うする姿に期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ドジャースが山本由伸に提示した“超大型契約”に元メッツGMが「私なら12年のオファーは提示しない」と語る理由とは?