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ギネスの認定証をバックに微笑むコスタさんとボビ(写真:AP/アフロ

ギネス・ワールド・レコーズは16日、2023年にポルトガルの犬に与えた「世界史上最高齢の犬」の称号を一時保留とし、事実関係の調査に入ったとAP通信が報じている。

昨年2月、ポルトガル在住のレオネル・コスタさんが飼っていた31歳の犬「ボビ」がギネス・ワールド・レコーズによって「世界史上最高齢の犬」に認定された。コスタさんは当時「この子の母親は18歳まで生きました。31歳なんてとても想像していませんでした。ボビは唯一無二の存在です」と誇らしげに語っていたという。ボビは同年10月に亡くなった。

しかし、一部の獣医師から異議が噴出。ボビの犬種であるラフェイロ・ド・アレンティジョの平均的な寿命は10歳から14歳であり、31歳まで生きることなど到底あり得ないという。犬の31歳は、人間でいえば217歳に相当する。

12月にWired誌がこの記録への疑問を提起し、ギネス・ワールド・レコーズポルトガルのペット登録データベース「SIAC」への取材を行っている。その際、SIACのコーディネーターは「飼い主はボビが’92年生まれだと言っていましたが、それを裏付ける登録やデータは存在しません」と回答していたという。

ギネス・ワールド・レコーズは「現在調査中ですが、結果が全て出そろうまで、存命中の犬の最高齢記録と、史上最高齢記録を一時保留とすることに決定しました」とAP通信にメールでコメント。

AP通信はコスタさんに取材を試みたが、電話にもメールにも応答がないという。