ローマのダニエレ・デ・ロッシ新監督にイタリア代表を率いるルチアーノ・スパレッティ監督からエールが届いた。

16日、ジョゼ・モウリーニョ監督を解任したローマが、後任として“バンディエラ”デ・ロッシ氏を招へいしたと発表。引退後にイタリア代表テクニカルコーチ、SPAL指揮を経験した40歳は、監督業2クラブ目にして古巣帰還となった。

ひとまず今シーズン終了までの契約を結んだロマニスタのアイドルだが、現役時代に師事した現アッズーリ指揮官のスパレッティ監督から、イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』を通じて祝意が。その人間性を最大限に称えられた。

「とても、とても、良い気分だ。現役時代のデ・ロッシという男は並外れた存在であり、チームワークを何よりも大事にし、常に仲間のために戦った。寛大ななかにも繊細さを携えたチャンピオンだったと言えよう。若き日は誰もが自分を見失う…彼にもそんな時期があったが、それでも“ローマが第一”を忘れなかったのだ」

また、監督業初挑戦のSPALではわずか3カ月で解任されているデ・ロッシ新監督だが、30年近い指導者キャリアで酸いも甘いも選手との亀裂も経験してきた64歳の老将・スパレッティ監督は、苦い経験も必ず糧になるとローマでの指揮にエールを送る。

「SPALで経験したことはローマで大きな助けになると言ってよい。デ・ロッシのような偉大なチャンピオンが監督業を歩み出すとき、自らの現役時代と同じことを手元の選手もできると考えてしまいがちだ。しかし経験を積めば、手元にいる選手をしっかり見つめることができる」

さらに、自身もかつて2度にわたって指揮したローマにエール。フランチェスコ・トッティ氏とも和解した老将は、ローマの若手イタリア人選手に興味を持っているようだ。

「すでに間違いなく良いチームがローマにはある。今後アッズーリに食い込んできそうな選手も何人かいるし、直近で対戦するであろう他国の選手もいる(笑) これからも注意深くローマをフォローしていくよ」

モウリーニョに会えないのは残念だが…デ・ロッシのトレーニングにも顔を出すよ。彼が内側に秘めた強さを私はよく知っている。かつてトッティとともに全責任を背負った男なのだ。オリンピコがモウリーニョを愛したように、監督としてのデ・ロッシも愛される」

「我らがカルチョに大きなエネルギーを注入してほしい」