財務問題が噴出したオーストラリアのAリーグだが、男子2部リーグ創設の動きは変わらないようだ。オーストラリア『news.com.au』が伝えている。

オーストラリアサッカー界の男女ともにトップディビジョンであるAリーグを巡っては、16日以降、複数の同国メディアが管轄であるオーストラリアプロフェッショナルリーグス(APL)の財務問題を報じ、従業員の大規模リストラを軸とした事業再編の動きが確認されている。

また、Aリーグ・コミッショナーも「Aリーグの観客動員数低迷」を主な要因とするAPLのデジタル部門廃止・リストラに向けた動きを認めたなか、Aリーグ創設当初にAPLとともにリーグ運営を行ってきたフットボールオーストラリア(FFA/サッカー連盟)は、再び運営参加することに消極的であることも判明している。

しかし、FFAはAリーグの商業面、すなわち“運営”にこそ関与していないものの、オーストラリアサッカー連盟としてリーグを“監督する立場”であることは言わずもがな。選手・役員登録や移籍システムなどはFFAを通して行われる。

かねてより進行してきたAリーグ・メン(男子)の2部リーグ制導入も、APLではなくFFAが主導で取り組んでおり、『news.com.au』によると、APLの財務問題に関わらず、最速で2025-26シーズンから2部リーグを創設する取り組みは続いていくという。

すでに同国で人口が集中する南東部のシドニーメルボルンを中心に、8クラブの将来的な2部リーグ参入が認められており、さらに最大4クラブの参入が認められる可能性も。そうなると、現在のAリーグ・メンと同じく12チーム編成ということになる。

なお、現在はAリーグ・メンが唯一のプロリーグで、2部リーグに相当するのは各州(全8州)の最上位リーグであるナショナル・プレミア・リーグ(NPL)。こちらはアマチュアのためFFA管轄となっており、現状Aリーグ・メンへの昇格制度はない。

◆2部リーグ参入予定の8クラブ
アピア・ライカート(シドニー)
マルコーニ・スタリオンズ(シドニー)
シドニーオリンピックFC(シドニー)
シドニー・ユナイテッド58(シドニー)
サウス・メルボルン(メルボルン)
エイボンデールFC(メルボルン)
プレストン・ライオンズ(メルボルン)
ウーロンゴン・ウルブズ(ウーロンゴン)