佐野は首位打者最多安打のタイトルも獲得している(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 DeNAは昨年も優勝に手が届かなかった。1998年以来の優勝が悲願となっているチームで74勝66敗3分でリーグ3位に終わった。

 象徴的だったのが昨年10月4日に行われたシーズン最終戦(東京ドーム)だ。すでに原辰徳前監督の退任が明らかになっていた巨人と対戦、勝てば広島を上回り、シーズン2位フィニッシュとなる試合だったが、最多勝左腕の東克樹を投入しながらも打線が巨人先発、山崎伊織をとらえきれず。0-1の完封負けを喫した。

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 打ち勝つ野球が持ち味、昨年35歳シーズンにして首位打者に輝いた宮崎敏郎、全試合4番を務め、打点王のタイトルを獲得した牧秀悟を中心に強力打線を形成している。

 ただ迎える2024シーズン、チームは左腕エース、今永昇太メジャーに渡り、10勝をマークしたトレバー・バウアーの去就も不透明となっており、どのように勝ち星を積み重ねていくかが注目される。

 リーグ屈指の強力打線をさらに強固にしていくためには元気印ルーキーも鍵を握りそうだ。ドラフト1位・度会隆輝外野手ENEOS)は即戦力として期待を集める。横浜高3年時には指名漏れも経験、社会人で力を蓄え、自らプロの世界の扉をこじあけた。父・博文さんはヤクルトのユーティリティプレーヤーとして知られた。強肩と長打力をあわせもつ強打者が開幕スタメンで外野の一角を占めるとなれば、チームが勢いづくことは間違いない。

 さらに今オフはチームに長く在籍したネフタリ・ソト内野手が退団。かつて2度の本塁打王打点王のタイトルを獲得とチームを支え続けた助っ人の穴を埋めるべく期待されているのが佐野恵太外野手だ。

 昨年は141試合に出場し、打率・264、13本塁打、65打点。シーズン終盤には右手首骨折の試練もあった。通常ならば十分な成績にも見えるが、かつて首位打者に輝き、2022シーズンも最多安打と輝かしいキャリアを築いてきたハマの安打製造機がもう1度チームを盛り立てる働きができるかも、悲願のVへの欠かせないピースとなりそうだ。

 21年からチームの指揮をとる三浦大輔監督にとっても采配面含め、真価が問われるシーズンとなりそうだ。2年連続Aクラス入りは評価されているが、あと一歩のところでリーグ優勝に手が届いていないとあって、選手起用含め、どのように上昇ムードを高めていくかも注目となる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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