エリザベスバンクスが主演し、シガニー・ウィーバーが共演する実話を元にした感動作『Call Jane』(原題)が、邦題を『コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー』として3月22日より公開されることが決定。併せて予告映像、ポスタービジュアルが解禁された。

【動画】『キャロル』の脚本フィリス・ナジーが監督・脚本を務め、『バービー』のロビー・ブレナーがプロデューサーに! 映画『コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話-』予告映像

 本作は、1960年代の中絶が違法だった時代のアメリカを舞台に、名もなきヒロインたちが「女性の権利」のために立ち上がった姿を描く社会派エンタテインメント。

 本作に登場する「ジェーン」は実在した団体で、人工妊娠中絶が違法だった1960年代後半から70年代初頭にかけて、中絶を希望する推定1万2000人の女性を救ったと言われている。しかし、1973年にアメリカ連邦最高裁が、女性の人工妊娠中絶の権利を合法とする歴史的判決を下した「ロー対ウェイド事件」から50年経った今、米国では、再び中絶を違法とする動きが活発化し、論争が激化している。そんな中、女性たちが自ら権利を勝ち取った実話を映画化した本作は、ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に正式出品、昨年のサンダンス映画祭でも上映されると、現代が抱える問題への対峙とエンタメ作品としての魅力を両立させた良作として、多くの絶賛の声を集めた。

 監督は、『キャロル』で第88回アカデミー賞脚色賞にノミネートされたフィリス・ナジー。プロデューサーは、『ダラス・バイヤーズクラブ』や本年度の賞レースを賑わせている『バービー』など、多くの世界的ヒット作品を生み出し続けているロビー・ブレナー。

 権利を求め自ら立ち上がる主人公のジョイを演じるのは、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』や『ピッチ・パーフェクト』シリーズに出演、さらにリブート版『チャーリーズ・エンジェル』では製作・監督・脚本もつとめるなどマルチな才能を発揮するエリザベスバンクス。「ジェーン」を率いるリーダー・バージニアを演じるのは、『アニー・ホール』や『エイリアン』シリーズ、『ゴースト・バスターズ』シリーズなど、数多くのハリウッド大作に出演してきた名優シガニー・ウィーバー。

 予告映像は、主人公ジョイ(エリザベスバンクス)が、緊張した面持ちで「助けて」と、あるところに電話をするシーンから始まる。軽快な音楽とカラフルでキュートなファッション、ボリュームのあるヘアスタイルにレトロな車。裕福な家庭の主婦であるジョイは、夫・ウィルクリスメッシーナ)との間に二人目の子を妊娠し、高校生の娘と幸せに暮らしていた。

 そんな幸せにあふれた家族の風景から一変、ジョイは突然倒れてしまう。妊娠をきっかけに自身の持病が悪化している事が発覚するのだ。母体の影響を考えると中絶するしかない事を知り、失意の底に落とされる一家。ジョイは生きる為に苦渋の決断をするが、中絶が法律的に許されていない時代のアメリカで、自分には選択肢がない事を知る。

 次第に追い詰められていくジェーンは、ある日街で「妊娠? 助けが必要? CALL JANEジェーンに電話を)」という怪しい張り紙を見つける。それを頼りにたどり着いたのは、違法だが安全な中絶手術を提供するアンダーグラウンドな活動団体「ジェーン」だった。「誰がジェーン?」というジョイの問いにリーダーのバージニア(シガニー・ウィーバー)は「わたしたちが“ジェーン”よ」と答える。緊張と恐怖で押し潰されそうな中、無事に手術を終え命を救われるジョイ。

 そしてジョイは、「わたしたちの人生のために選択の自由が、あるべきじゃない?」という言葉と共に、選択できない女性たちを救うため、「ジェーン」の一員となっていく。しかし、そんな秘密の活動に夫は不信感を抱き…。

 果たして最後のバージニアからの「密告した?」という言葉に込められた意味とは。自らの危険をかえりみず、選択できない女性たちのために立ち上がった「ジェーン」たちの奮闘ぶりが胸に迫る、パワフルな感動作を予感させる予告となっている。

 ポスタービジュアルは、主人公ジョイが、パステルピンクの電話の前で不安げな表情で座る姿を切り取ったもの。横には「わたしの身体か、胎児のいのちか、自由に選択できないわたしたち」というインパクトのあるコピーが添えられ、性別や生まれた環境などの違いによって、なぜ人としての権利に違いが生じるのかと問いかけるビジュアルとなっている。

 映画『コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話-』は、3月22日より全国公開。

映画『コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話-』ポスタービジュアル (C)2022 Vintage Park, Inc. All rights reserved.