オンライン動画配信サービスHulu」にて、全話独占配信中のHuluプレミア「ずっとあなたを待っていました」。第1話では、1つの事件をきっかけにさまざまな疑惑が生じていく様子が描かれた。本記事では、考察を踏まえながら第1話を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】イケメン兄弟の2ショット…レン“オ・ジヌ”の肩に優しく手をかけるナ・イヌ“オ・ジンソン”

■「ずっとあなたを待っていました」とは

本作は、韓国で注目の若手俳優とベテラン俳優が一堂に会することで話題を呼んだミステリーサスペンスドラマ。ある日、50年間大きな事件が起きていない平和な町で殺人事件が発生し、血気盛んな地元の刑事オ・ジンソンは、検事たちと共に捜査を開始する。そんな中、彼の家族が事件に巻き込まれてしまう。そして事件の真相を追い求めるごとに、自分の家族の隠された秘密や欲望が明らかになっていき、オ・ジンソンは衝撃の真実へとたどり着く――。

キャストには、「哲仁王后 ~俺がクイーン!?~」などのテレビドラマを始めバラエティ番組でも活躍が目覚ましい俳優ナ・イヌが主演の刑事オ・ジンソン役に抜擢。また、「アゲイン・マイ・ライフ ~巨悪に挑む検事~」といった話題作に出演し、注目の若手の1人とされるキム・ジウンが検事コ・ヨンジュ役を、「ダリとカムジャタン~真逆なフタリ~」のクォン・ユルがヨンジュの同僚検事のチャ・ヨンウン役を、ボーイズグループ・NU'ESTのレンがジンソンの弟・ジヌ役を務めている。

その他にも、ドラマ「愛の不時着」や映画「パラサイト 半地下の家族」などのヒット作に出演するチャン・へジンが主人公の母親ホン・ヨンヒ役を、時代劇「鉄の王 キム・スロ」やドラマ「優雅な一族」など数多くの作品に出演するぺ・ジョンオクがヨンウンの母親ユ・ジョンスク役を演じる。

■韓国・ソウルで発生した殺人事件を皮切りに物語が動き出す

韓国・ソウルにて、有名ギャラリーの女性館長が何者かに殺害された。警察の捜査チームは夫で議員の息子であるペ・ミンギュ(チョン・サンフン)を有力な容疑者として事情調査を始めたが、4カ月たった今も事件に進展はない。このことから、ソウル中央検察庁はベテランのコ・ヨンジュ検事(キム・ジウン)を新たに事件の捜査に加えることにした。

舞台は変わって、港町のウジンにある警察署では、飲み屋の女店主と150万ウォンのツケを滞納している客が揉めていた。そこでオ・ジンソン刑事(ナ・イヌ)が仲裁に入り事態は収束するも、女店主からある違法賭博場の存在を知らされ、現場に乗り込むことに。

すると、そこでは「入り江食堂」を経営するジンソンの母・ヨンヒ(チャン・へジン)が賭博に興じていた。賭博師が母親を人質に取り暴れ出すと、ジンソンは賭博師に掴みかかボコボコにしてしまう。賭博業者と客は拘束されたが、結局ジンソンも治療費1000万ウォンに加え、暴行の現行犯で拘束されてしまうのだった――。

その頃検察庁では、ヨンジュら検事がミンギュの取り調べをおこなっていた。すると別の部屋で取り調べを受けていた愛人から、事件発生時刻にクラブのVIPルームでカラオケに興じる動画が提出され、ミンギュは釈放される。

先輩検事であるチャ・ヨンウン(クォン・ユル)はヨンジュに対し、ミンギュにこだわらず別の突破口を探すようアドバイスをするも、ミンギュが犯人だと信じて疑わないヨンジュは聞く耳を持たない。

一方、ウジン警察署では賭博師が控訴を取り下げ、ジンソンはなぜかあっさりと釈放される。実は弟のオ・ジヌ(レン)が示談に応じ、1000万ウォンを賭博師に支払っていたのだ。ジンソンは賭博師に対し正当防衛を訴えて1000万ウォンを取り戻し、“なぜ支払ったのか”とジヌを厳しく叱責した。

■第2の事件が発生し、新たなメンバーが捜査に加入

その夜、「ソウルに写真展を見に行く」というジヌが訪れたカフェで殺人事件が発生。冒頭の事件同様に犯行には麻酔薬のケタミンが使われ、遺体はアキレス腱が切断され洗濯物のように干されていた。そのことから、ヨンウンは“連続殺人事件だ”と確信して、「捜査を僕に任せてください」と部長に直談判する。

ヨンジュは自身が担当する事件を“横取りされた”とヨンウンを非難し、そのやり方が納得できず地元のウジンに帰省、久しぶりにジンソンたちとの再会を果たす。

その頃検察庁では、捜査の結果、殺害の凶器に日本製の刺身包丁が使われていたことが判明。さらにミンギュの愛人が配信した動画内で、ミンギュが趣味の料理で日本製の刺身包丁を使っており、愛人にもプレゼントしたことが分かった。

さっそくヨンウンは動画に登場した包丁を分析すると、“傷口の深さや形と刃の形状が一致し凶器と同一のものだ”と断定された。ずっとミンギュを疑っていたヨンウンはこのことをヨンジュに知らせようとウジンへ向かい、“ソウルに戻ってチーム長として捜査に協力してほしい”と頼む。

しかし尋問で愛人が「刺身包丁をなくした」と話したことや、実際に包丁の盗難届も出されていたことから、捜査は再度難航してしまう。そんな中、ウジンでは連続殺人事件と同じ手口の“洗濯物に干されたような死体”が見つかるのだった――。

■怪しすぎる容疑者候補の言動でミスリードを招いている?

第1話では、早々に3つの殺人事件が発生するという衝撃の内容が描かれた。被害者の特徴は女性、ケタミンの使用、アキレス腱の切断、洗濯物を干すように遺棄…といった共通点があり、容疑者として挙げられたミンギュは明らかに怪しい挙動を見せたり、妻が亡くなっても特に悲しむ様子もなく愛人たちと豪遊を重ねていた。しかしこれは序盤で犯人と疑われるような人物を視聴者に印象付け、ミスリードを招いている可能性も考えられる。

また気になるのは、第2の事件現場となったカフェにジヌが出入りしていたこと。おそらく防犯カメラにも映ってしまっているので今後検察に目を付けられそうだが、そうなれば正直で猪突猛進タイプの兄・ジンソンが黙っていないだろう。

ジヌも家族を大切にする性格なので殺人など犯すことはないと信じたいが、“実はサイコパスだった”という可能性もゼロではない。明らかに怪しいミンギュか好青年のジヌか、はたまた今後別の人物が登場するのか、目が離せない展開になりそうだ。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

「ずっとあなたを待っていました」第1話より/(C)2023 KT StudioGenie.,Co.Ltd