ある日突然「発達障害グレーゾーン」の“特性”があると言われたら?「甘え」「怠慢」と疎まれる“生きづらさ”を描いた漫画をSNSで発表している漫画家・クロミツさん(@kuromitsu1510)。2023年12月20日、自身の赤裸々な体験をまとめたコミックエッセイ『灰低カタルシス グレーゾーンダイアリー』を発売したばかりの注目の漫画家だ。

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社会的にもメンタル的にも常にギリギリを感じて生きるクロミツさんは、小・中学生のころから“異質な存在”として見られ、同級生から「イジリ」という名の「イジメ」を受けていたという。当時、同級生からの悪質なイジリに苦しむクロミツさんを絶望の淵から救ったのは、大好きなアニメやゲームだった――。

■地獄から救ってくれたのは「漫画」や「ゲーム」だった

イジリという名のイジメがきつくなってきたのはいつごろからなのだろうか。クロミツさんによれば、小5から中3くらいまでの間で、結構長く続いていた記憶があるという。

具体的には「イヤなあだ名をつけられたり、酷いときは暴力を振るわれたり。でも、イジる側はイジメているという意識ではなかったと思います」と述懐した。

クロミツさんはケンカが苦手なので「ヤメてほしい」といった主張はできず、「拒否しても相手に力負けして面白がられて終わりというか」と、諦めの心境だったとのこと。

一方で、先生はその現場を見たら注意してくたが、「もっと強くなりなさい」と逆に注意されたとのこと。また、クロミツさんが辛そうな顔をしているとイジる側の子に「そんな顔してたら俺がイジメてるみたいだろ⁉」と逆ギレされることもあったようだ。

そんなクロミツさんを救ってくれたのは趣味であるゲーム、アニメ、漫画だったとクロミツさんは振り返った。

西川秀明先生の『Z MAN』という漫画にハマりました。バトルアクションもので画力と表現力が力強くて、読むごとに圧倒されて今でも憧れる作品です。自分もこういうカッコイイ漫画を描いてみたいと思いました。人生の目標ができたような気がしたんです」

世間的には“内に籠った趣味”と見られるかもしれない「アニメ」「ゲーム」「漫画」だが、好きな人にとっては心を満たしたり成長のキッカケに繋がる大事なモノ。クロミツさんは「何より、学校以外の“逃げ場”があるということが私にとっては“救い”でした」と語った。

画像提供:クロミツ(@kuromitsu1510)

「発達障害グレーゾーン」の特性を持った漫画家・クロミツさんの少年期とは?/画像提供:クロミツ(@kuromitsu1510)