INAC神戸レオネッサのなでしこジャパンDF守屋都弥がプレーの幅を広げている。

I神戸は20日、第45回皇后杯準決勝でちふれASエルフェン埼玉と対戦。2度のリードを奪うも、追い付かれる展開となったなか、延長戦の末に3-2で勝利を収めた。

「決勝のことを思うと、90分で決められた方がとは思いますが、PKまで持ち込ませなかったのは、チームとしては良かったと思います」と、守屋は120分の激闘を振り返る。

[3-5-2]の右ウイングバックで先発フル出場し、61分にはチームの2点目をマーク。左クロスからニアでの愛川陽菜のシュートがブロックされ、こぼれ球を拾った田中美南の折り返しをゴール前で合わせた。

昨季も、朴康造前監督の起用法により、攻撃力が開花した印象だったが、近々のゲームではサイドからクロスのみならず、中央へ顔を出してのゴールが続く。リーグ戦でも8日の第7節日テレ東京ヴェルディベレーザ戦で、見事なポジショニングから決勝点を記録していた。

中をうかがうタイミングについては「美南さんの位置を見て」とのこと。「美南さんが外に行った時は中が薄くなるので、そういう面で(中央に)入ろうという感じですかね。美南さんの位置を見ています」と明かす。

また、27分のように裏へ斜めのスプリント、外から中へという動きでも好機に絡んでいる。「縦のスピードを警戒して縦を切ってくる人が多いので、中へというのは1つゴールに近づくプレーかなと。そこの使い分けはしようと思っています」との言葉通り、27日の決勝でも、守屋の多様な攻撃参加がカギを握りそうだ。