むつき潤による青春音楽コミックを、ドラマ「silent」の風間太樹監督が実写映画化した『バジーノイズ』が5月に公開される。このたびエモーショナルな特報映像と、ティザービジュアルが解禁。さらに、音楽プロデューサーのYaffleが“music concept design”として本作に参加することも発表された。

【写真を見る】メガホンをとるのは、川口春奈が主演を務めたドラマ「silent」を手がけた風間太樹

原作は、2020年まで週刊ビッグコミックスピリッツにて連載されていた同名コミック。登場人物たちのリアルな心理描写や、DTM(デスクトップミュージック)を題材に、紙面を飛び越えてくるかのような独特な音楽表現とタイムリーなテーマ性でSNSを中心に熱い支持と共感を集め、デジタルネイティブ世代における新しい音楽コミックスとして大きな話題を呼んだ。

主演を務めるのは、国内外からの熱い声援を集め続け、2年連続の紅白歌合戦出場をはたした大人気グローバルボーイズグループJO1の川西拓実。映画初主演の川西は、人と関わることを必要とせず、たった1つの“好きなもの”である音楽をPCで作り、1人奏でるだけのシンプルな生活を送っている清澄を演じる。もう1人の主演は、俳優やモデルとして着実にキャリアを重ね、風間監督とは「silent」に続き2回目のタッグとなる桜田ひより。自分の気持ちに素直に生き、清澄の閉じた世界に強烈なノイズが流れ込むきっかけとなる潮を演じる。さらに、清澄と潮と出会うことで自分の人生を見つめ直す航太郎を井之脇海が、清澄の音楽に衝撃を受け、ともに音楽を奏でることになるベーシストの陸を柳俊太郎がそれぞれ演じる。

このたび今回解禁されたのは、<Type:清澄>、<Type:潮>という2種の特報映像。<Type:清澄>では、「なにもいらない。頭のなかの音を形にできれば、それでいい」と、孤独で静かな世界で1人音楽を奏でる清澄の部屋に、「君は笑って、ぶっ壊したんだ」という言葉どおりに、窓ガラスを割って入り込む潮。しかし、その出会いによって初めて知る“感情”があふれてしまう清澄の様子も描かれる。

<Type:潮>では、「ずっと誰かにお薦めされた物だけで生きてきた」という潮が、「心の奥がギュッとなる」清澄の奏でる音楽に出会ったことで、彼女の心が突き動かされる様子が描かれる。2人の出会い、そして航太郎や陸との出会いが連鎖し、180度変わりはじめる清澄と潮の世界。風間監督ならではの、エモーショナルでせつない質感の映像を垣間見ることができ、ますます本作への期待が高まる特報映像となった。

また、同時に解禁されたティザービジュアルは、エモくてせつない青春が表現された色合いに、「音楽」によって変わりだす清澄と潮を表すように、ヘッドホンをつけたふたりの姿が印象的なポスターとなった。

さらに、藤井風やiri、adieu(上白石萌歌)などのアーティストのプロデュースを務める音楽プロデューサーYaffleが“music concept design”として本作に参加していることも解禁となった。いま最も注目を集める音楽プロデューサーであるYaffleが、劇中で流れる清澄が作る楽曲をすべて手掛けており、物語にさらに共感を呼ぶ音楽にも期待が高まる。

映画ジャンルとしてこれまでになかったDTMという音楽を軸に、風間監督とキャスト陣によって、バジーノイズがどのような世界観になるか、5月の公開まで、楽しみに待ちたい。

文/山崎伸子

※柳俊太郎の「柳」は「木へんに夘」が正式表記

JO1川西拓実&桜田ひよりW主演作『バジーノイズ』エモーショナルでせつない特報映像/[c]むつき潤・小学館/「バジーノイズ」製作委員会