お笑いコンビ・和牛は今年3月末をもって解散するが、彼らの近況を同じ吉本の先輩芸人であるケンドーコバヤシがラジオ番組で語っている。2人がいる楽屋を訪ねて行ったのだが、あまりの居心地の悪さにすぐ部屋を飛び出してしまったそうだ。

吉本興業は2023年12月12日夜、公式サイトに「弊社所属 和牛が2024年3月末をもちまして、コンビを解散することになりましたのでご報告します」と発表したが、あまりにも突然で芸人仲間やお笑いファンに大きな衝撃が走った。解散は2024年3月末とされたが、吉本興業の各劇場で和牛の出番は「休演」となることも伝えられ、ネット上では「もう和牛の漫才を見ることはできないのか」と悲しみの声が広がっていた。また、吉本のほとんどの芸人も和牛の解散を事前に聞いておらず、ネットニュースで知ったという人も少なくなかったようだ。

そんな彼らについて、ケンドーコバヤシ1月20日深夜放送のラジオ番組『TENGA茶屋』(FM大阪)の冒頭で「年末のある特番でね、和牛と一緒やったんですよ」と話し始めた。

廊下を歩くとある楽屋の前に「和牛様」と書かれており、耳を澄ませてみたが、話し声や物音さえも聞こえてこなかったという。「留守かな?」と思ったが、扉のすりガラスの向こうに人影があったので、ケンコバは思いきって「うい~っす」と楽屋に入った。すると、2人は無言のままでそこにいた。水田信二は鏡に向かって座っていたが、鏡に映った自分の顔を見ておらず、川西賢志郎は私服を畳んでいたという。

ケンコバは部屋の真ん中にあるソファーに腰を下ろしたものの、2人から特に挨拶もなく沈黙が続いた。もう一度、水田の方を見ても鏡の中の彼と目が合うことはなく、川西の方に目をやると同じ服をまた畳み直していた。そのままケンコバは2分ほど座っていたが、「ごめん! やっぱ無理」と言って楽屋を飛び出したそうだ。

あとで川西に聞いたところ、この日の出演者で楽屋を訪ねてきたのはケンコバだけで、番組によってはディレクターも打ち合わせに来ないこともあるという。解散を発表して以来、和牛は腫れ物のように扱われてきたので、逆に何事もなかったように楽屋に入ってきたケンコバの優しさが伝わり、嬉しかったそうだ。ちなみに、和牛は2人ともタバコを吸わないので、喫煙室で時間を潰すこともできず、コンビは部屋でじっとしているしかないのだという。ケンコバは「3月末までこういう楽屋が続くらしいんで、皆さんぜひ業界の方、“和牛様”という楽屋見かけたら、ぜひ飛び込んでみてください」と笑い、それを“和牛チャレンジ”と名付けていた。

コンビ解散後は2人とも吉本に残り、各々で活動するという和牛。ただ川西は、漫才について「もうやめる」「新しいコンビ組んで、というのはない」と12月22日深夜放送のラジオ番組『和牛のモーモーラジオ』(文化放送)で断言しており、和牛の漫才を劇場で見ることは不可能になってしまったようだ。
(TechinsightJapan編集部 みやび

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