互いに豊富なタレントを擁する日韓戦は実に興味深いが……。(C)Getty Images

 史上最多5度目のアジア制覇を目指す日本代表の過酷な戦いを物語る大会となっている。目下、カタールで開催中のアジアカップだ。

 現地時間1月19日、グループリーグ2戦目となるイラク代表戦で日本は1-2で敗れた。昨年から公式戦10連勝と快進撃を続け、「優勝候補最右翼」と目されたサムライブルーだったが、中東の難敵に苦戦。序盤に許したリードを追いつけないまま、黒星を喫した。

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 これによって彼らはグループの首位通過を逃した。まさに痛恨と言える結果だ。一方で、これはアジア制覇を目論む隣国にとっても“まさかの事態”だ。勝ち上がった先で当たることになるグループEに属する韓国の日刊紙『朝鮮日報』は「韓国がE組1位、日本がD組2位なら、ベスト16で対戦する。これは事実上の決勝戦と言っても過言ではない」と伝えた。

 現地時間1月20日ヨルダン代表との一戦で辛くも引き分けた韓国代表。それだけに彼らのグループ突破も安泰というわけではない。同紙も「最終戦の結果によって順位はまた変わる可能性がある」と指摘する。

 ただ、同紙は仮にベスト16での日韓戦が実現した場合のシチュエーションを「まさかの崖っぷちの決闘が繰り広げられることになる」とし、「現状のポジションを維持すれば自尊心は保たれる。そしてE組2位通過として、D組2位が有力な日本を避けるのも悪くない」と“宿命の対決”を避けるべきではないかという弱気な見解を示した。

 64年ぶりのアジア制覇を目指す韓国。仮に彼らがグループ1位通過となると、ベスト16で日本、ベスト8でイラン、ベスト4で開催国のカタールと対戦する可能性がある。あくまで仮定の話ではあるものの、彼らが「最悪」とも言うべきシナリオを避けたいと考えるのは想像に難くない。

 一方で同紙は「16強で日韓戦が実現する可能性はやはり高い」と強調。そして、主将のソン・フンミンによる「大会で優勝したいならどこと当たろうとも大きな問題じゃない。僕らはどんなチームとも向き合って、勝たなければいけない」という力強い言葉を紹介し、「グループリーグの段階からチームの気は引き締まっている」と伝えた。

 果たして、決勝トーナメント初戦での日韓戦は実現するのか。グループリーグ最終戦での両国の結果が注目される。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「日本を避けるのも悪くない」韓国紙が16強での日韓戦に弱気になる理由は“最悪のシナリオ”にあり【アジア杯】