大規模改修工事で休館していた愛知県豊橋市美術博物館が3月1日(金)、いよいよリニューアルオープンします。資料の展示・保存環境が大幅に向上したほか、2階展示室では新たに「とよはしの歴史」のセクションを設け、地域の歴史文化を紹介します。開館にあわせ、人気のフランス絵画を紹介する記念展など多彩なイベントも開催します。再始動する「びはく」にぜひお越しください。


 「びはく」の愛称で親しまれている豊橋市美術博物館は1979年、吉田城址である豊橋公園内に開館。老朽化により、2022年6月から休館して大規模改修工事を行っていました。

エントランス


 美術博物館は2階建てで、延べ面積は5392平方メートルです。工事では、空調設備と照明機器を取り替え、展示室や収蔵庫の湿度、温度を今まで以上に一定に保てるようになり、照明も明るさ、色などの細かな調整が可能となりました。玄関ホールには、エレベーターを設置し、車いすやベビーカーも、1・2階をスムーズに移動できます。授乳室やキッズスペースも新設し、親子で来館しやすくなり、赤ちゃんと一緒でも安心です。

授乳室


 館内の中庭は、名古屋市出身の彫刻家、国島征二(1937―2022年)の作品を新たに設置し、「光庭(ひかりにわ)」として生まれ変わりました。

光庭


 2階は、5つの展示室のうち3室で「とよはしの歴史」を常設で展示します。豊橋の歴史を18のテーマに分けて時代順に並べ、それぞれ代表的な歴史資料、ジオラマ、解説パネルなどを用いて紹介し、今までなかった通史的な視点で郷土の歴史を学べます。導入したミュージアム展示ガイドアプリ「ポケット学芸員」をスマートフォンに入れると、「とよはしの歴史」について文字情報が見られ、ガイド音声も聞きながら展示を見ることができます。


 とよはしの歴史以外の2階の2つの展示室ではテーマ展示を行い、今回は江戸時代東海道を描いた屏風、浮世絵などを紹介する「街道を描く」と、江戸時代後期に吉田藩を治めた大河内松平家に伝来した資料を展示する「吉田藩主大河内松平家の歴史」を開催します。

  • リニューアルを記念した展覧会も


 一方、リニューアルを記念する展覧会は「ブルターニュの光と風 画家が憧れたフランスの異郷」です。3月1日から4月7日まで、無休で開催します。
 ブルターニュは、フランス北西部の地域で、英仏海峡と大西洋の間に突き出た半島に位置します。豊かな自然とケルトの伝統を受け継いだ独自の文化で知られます。本展では、カンぺール美術館(カンぺール市)のコレクションを中心にブルターニュの風土や人々を描いた近現代の絵画を紹介します。
 フランス政府による展覧会「サロン」で活躍した画家をはじめ、印象派やポン=タヴァン派らは、ブルターニュの荒々しい海や大地、住民の素朴な暮らし、独特な風習に魅せられ、画題に選んでいます。ウジェーヌ・ブーダン、ギュスターヴ・クールべ、ポール・ゴーギャン、モーリス・ドニら多彩な画家の作品60点余りを展示し、ブルターニュの魅力を伝えます。


 

  • 関連イベント

会期中は関連イベントが目白押しです。記念講演会やワークショップ、ミュージアムコンサートなどが行われるので、ぜひご参加ください。館内のミュージアムカフェでは、記念展とのコラボメニューが登場、こちらもぜひ味わってください。


記念講演会「ブルターニュの光と風」
日時 3月3日(日) 午後2時~3時30分
講師 千足伸行氏(本展監修者、成城大学名誉教授、広島県美術館館長)
会場 講義室(聴講無料)
定員 80名(当日先着順)

ワークショップ
「水彩画にチャレンジ!~ブルターニュの風景を描こう~」
日時 3月10日(日)  午後1時30分~3時30分
講師 内田新哉氏(イラストレーター)
対象 小学生以上(小学4年生以下は保護者同伴)
会場 講義室
定員 20名
参加費 500円(申込:2月13日(火)から電話受付)

びはく講座「ブルターニュの文化と美術」
日時 3月16日(土) 午後2時~3時

講師 当館学芸員
会場 講義室 定員 50名
参加費 資料代100円(申込:2月6日(火)から当館サイトにて受付)

展示解説
日時 3月7日(木)、3月31日(日) いずれも午後2時から

講師 当館学芸員
会場 1階展示室
参加費 無料(要観覧料、申込不要)

ミュージアムコンサート
アンサンブル クレール】(女声合唱)
日時 3月20日(水・祝) 午後3時~3時30分
会場 玄関ホール 参加費 無料(申込不要)

【豊橋交響楽団
日時 4月6日(土) 午後1時~2時
会場 北庭エリア(雨天時は玄関ホール) 参加費 無料(申込不要)

配信元企業:豊橋市

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