パキスタンには1898年以来鎖につながれた樹木があるという。
この木は、かつて酔っ払ったイギリス人将校が「木が動いている」と思ったために逮捕されたものだ。
現在は、その奇妙な物語を説明するプレートが釘で打ち付けられていて、ちょっとした観光名所になっているそうだ。
Tree In Pakistan Still In Chains After "Arrest" In 1898
パキスタンのペシャワールにあるクワ科イチジク属の常緑高木、ベンガルボダイジュ(バンヤンツリー:banyan tree)の木には、奇妙な物語を説明するプレートが釘で打ちつけられている。
この鎖につながれた木は、1世紀以上にわたって逮捕されているという。
・合わせて読みたい→イギリスの森にある、無数のコインに侵食された不気味な木の切り株
1898年、ジェームズ・スクイッドという酔っ払いのイギリス人将校が「木が自分から逃げようとしている」としてこの木を捕まえて以来、ずっと鎖につながれたままなのだ。
それは歴史上最も奇妙な逮捕劇となった。
プレートには「I AM UNDER ARREST(私は逮捕された)」と書かれている。
ある晩、酒に酔ったイギリス人将校が、私が元の場所から移動していると思い、軍曹に私を逮捕するよう命じた。それ以来、私は逮捕されているのだ。
この木は、逮捕されたままの状態で今もランディ・コタル・ウェイにあるカイバル・ライフルズの将校食堂に残されている。
The tree under arrest for allegedly moving from its place in Khyber Rifles Mess at Landi Kotal #FATA Pakistan pic.twitter.com/TQAbphS3R5
— Zahid Naseem Akbar (@znakbar) March 14, 2015
権力と抑圧の象徴だと考える地元民も
地元住民の中には、この木は奴隷制度や抑圧の象徴だと主張する者もいる。ある地元の男性はこのように話している。
この行為を通じて、イギリスは基本的に私たちが彼らに歯向かうような行動をとれば、私たちも木と同じような罰を受けることになると、部族民に暗示したのです。
しかし、ペシャワール大学の考古学部門の助教授であるムフティヤール・ドゥラニ博士は、このベンガルボダイジュの木はペシャワールの歴史の特別な部分であると主張した。
物議を醸した過去があるにもかかわらず、今でもこの木は好奇心旺盛な観光客を惹きつけるホットスポットとなっているようだ。
追記(2024/01/22):樹木の名前を変更して再送します。
References:Colonial rustlings: Under the shade of the chained banyan tree / Trunk and disorderly: The tree that has been chained up in Pakistan since 1898 when a drunk British officer had it ARRESTED because he thought it was moving / written by Scarlet / edited by parumo
コメント