加藤健一事務所『サンシャイン・ボーイズ』が1月24日(水)から31日(水)まで、本多劇場にて上演される。

“喜劇王“ニール・サイモンが書いた『サンシャイン・ボーイズ』。日本でもこれまで幾度も上演されてきた今作に、加藤健一が事務所創立40周年&役者人生50周年で満を持して挑もうとしたのが2020年のこと。しかし、コロナの影響でやむなく延期の憂き目にあっていた。それが2022年にようやく初演を迎えると評判を呼び、加藤健一は第64回毎日芸術賞、佐藤B作は第47回菊田一夫演劇賞を受賞した。

2023年9月からは全国にて85ステージにのぼるツアーを実施。その東京凱旋公演が今回というわけだ。

幼い頃からチャップリンバスター・キートンの笑いに影響をウケてきたというニール・サイモンヴォーヴィルにも親しんできた彼が、よく知る芸人たちを主人公に書いたのがこの『サンシャイン・ボーイズ』だ。
ヴォーヴィルで大人気の、ウィリークラーク加藤健一)とアル・ルイス(佐藤B作)のコンビサンシャイン・ボーイズ。何十年も一緒にやってきたふたりだが、不仲で解散してしまう。それから11年、なにもかもうまくいかず仕事もないクラークの元にテレビの大きな仕事が。しかしその条件は元相棒と往年の名作コントをするというものだった。

今作は、サイモンといえば喜劇と思われていた時代に、悲劇も書けることを証明した“辛口三部作”のひとつ。しかし軽妙なせりふのやりとりと、年齢を重ねた頑固なふたりの老コメディアンのキャラクターが魅力的で、面白さと悲哀とが入り混じった名作だ。

加藤健一と佐藤B作。ともに50年以上舞台に立ち続けたふたりの、歳を重ねたからこそ出せる味わいがそれぞれの役に重なっていく。ツアーを経てより磨きのかかったふたりの掛け合いを楽しみにしたい。

文:釣木文恵

<公演情報>
加藤健一事務所『サンシャインボーイズ』

作:ニール・サイモン
訳:小田島恒志 小田島則子
演出:堤泰之

出演:
加藤健一 佐藤B作
加藤義宗 田中利花 照屋実 韓佑華 佐野匡俊
〈声の出演〉清水明彦(文学座)  加藤忍

2024年1月24日(水)~31日(水)
会場:下北沢・本多劇場

チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2330530

公式サイト:
http://katoken.la.coocan.jp/116-index.html

舞台『サンシャイン・ボーイズ』より