NPB・プロ野球

東北楽天ゴールデンイーグルス監督・田尾安志氏がフリーエージェントに伴う人的補償制度の改革を日本野球機構NPB)に提言をした。

 

■人的補償制度の混乱をトーク

山川穂高選手のフリーエージェント移籍を発端とした人的補償選手の混乱について語った今回の動画。

田尾氏は埼玉西武ライオンズ人的補償選手として和田毅選手を指名したものの、同選手が引退を示唆し、ソフトバンクとの話し合いの末、プロテクトに入っていた甲斐野央投手に変更されたと報じられていることについて「こういうことが起きてしまったのは、制度に問題があるのではないか」と指摘した。

 

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■NPBが介入するべき?

阪神タイガース投手の藪恵壹氏は田尾氏に同調したうえで、「当該球団同士でやってしまうっていうのはね」とコメント。

すると田尾氏も「プロテクト選手を両チームしか知らない。ここに問題がある。だからNPB、コミッショナー。このあたりの第三者を入れて、そこが全部しっかりと見て、それで相手球団が誰を指名したいと。そういうものをはっきりとできていれば」と持論を展開する。

さらに「言われた選手がどういう態度をとるかわからないけど、大きな問題にはならなかったかもしれない」と話した。

 

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■悪い制度ではないけれど…

人的補償制度そのものについて田尾氏は「いろんなところでチャンスがもらえるというのは悪いシステムではないと思う」と語る。

続けて「やっぱり選手というのは、できたら今まで働いていたチームで、同じユニフォームでやっていきたいという気持ちはあると思うんですよ。メジャーはどうなんですか?」と質問。

メジャー経験者の藪氏は「MLBは自動的にFAになる」などと説明した。

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■藪氏は自動FA制を提言

藪氏はさらに「日本はもうちょっとオートマチックにしたほうがいいと思うんですよ。年数は6年じゃなくて8、9年でいいと思うんですけど」と持論を展開。

そして「FAをする、しないではなくFAの市場に上げていくと、いろんな選手の動きがどんどん出てくるんで、おもしろくなると思う」と語る。

すると田尾氏も「自分で宣言しないとFA選手になれないというのは、プレッシャーがある。FAしました、どの球団も手を挙げなかった、『またお世話になります』といったら、こいつちょっとなって思われる」などとコメントし、藪氏の自動的FA制に理解を示した。

 

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■純粋なFAではない?

話を聞いた藪氏は「戦力の均衡を考えて、FA選手を2人しかとれない。とった場合はABCランクによって金銭や人的補償と。純粋なFAではないですよね」とコメント。

その後もアメリカのFA制度や日本の人的補償制度について田尾氏と藪氏が語り合っていた。

 

■人的補償撤廃には反対論も

FAの人的補償制度については選手会から「撤廃してほしい」という要望が上げられている。

人的補償を完全に撤廃した場合、戦力の均衡が保たれず資金力のある球団に戦力が偏ることが予想されるだけに、ネット上では反対の声が多い様子。

また、「ソフトバンクに詳細を説明してほしい」「報じられていることが事実なら、ペナルティを与えるべきではないか」という意見も上がっている状況だ。

■田尾氏と藪氏が人的補償制度を語る

NPBは「人的補償プロテクトに介入するべき」 田尾安志氏が制度改革を提言