ダウンタウン・松本人志

24日、ダウンタウン・松本人志をめぐる「騒動」に大きな進展があった。25日発売の『週刊文春』で、松本とトラブルになったという元タレントの女性が顔出し・実名で告発する記事が掲載されることが分かったのだ。

週刊誌の記事で、「実名告発」がもたらす影響は大きいようで…。

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■松本をめぐる騒動に新たな動き

昨年12月の『週刊文春』によれば、松本とスピードワゴン・小沢一敬らが都内のホテルで女性達と飲み会を開催し、松本が参加した女性に性的関係を迫ったという。松本の所属する吉本興業は報道内容を否定し、1月22日には松本が同誌の発行元である文藝春秋に約5億5,000万円の損害賠償を求め提訴した。

そんな中、24日配信『週刊文春 電子版』、そして25日発売の『週刊文春』は、松本から19歳の時に肉体関係を求められたという元タレント女性の証言を実名、顔出しで報じたのだ。

 

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■「実名告発」の難しさ

これまで、『週刊文春』は”被害”を受けたとされる女性の証言を匿名で報じていたが、「実名告発」は今回が初めてだ。週刊誌の記事は「Xさん」「関係者」「知人」など、匿名の証言で構成されることが多い。

過去に週刊誌の記者をしていたA氏に、「実名告発」の難しさを聞いた。

「週刊誌に限らず、メディアは情報提供者の許可なく素性を明かさない、情報源の秘匿義務があります。情報提供者を実名で報じれば、記事の対象となる人物から訴えられるなど様々なリスクがありますからね。そのため、週刊誌に協力する人のほとんどが匿名を希望します」(A氏)。

 

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■「本人や家族の素性が…」

特に、今回のような性的問題となると、実名・顔出しで掲載するハードルは高くなるという。

Aさんは、「性的問題は非常にデリケートな内容のため、情報提供者も慎重になります。ネット社会の昨今、本名や顔を明かせば本人や家族の素性が特定され、心無い批判を受ける可能性が高くなりますからね」と話す。

昨年末以降、『週刊文春』は松本の疑惑を毎週のように報じているが、今回の「実名告発」がもたらす効果は小さくない。

「顔と本名を明かした人物の証言があると、記事の説得力が増します。また、今後裁判に発展した際も、女性が証言してくれる可能性が高いです。『文春』にとって、切り札になるかもしれません」(前出・Aさん)。

 

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■所属事務所の見解にも変化が

これまで、吉本興業週刊文春の記事について、「当該事実は一切なく、本件記事は本件タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を毀損するもの」とコメントし、厳しい姿勢を見せていた。

だが、24日には、公式サイトに「週刊誌報道等に対する当社の対応方針について」と題した声明を公表。「昨年末以来の当社所属タレントに関する様々な報道により、ファンの皆様及び関係先各位に多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますことを心からお詫び申し上げます」と謝罪。

さらに、「私的行為とはいえ、当社所属タレントらがかかわったとされる会合に参加された複数の女性が精神的苦痛を被っていたとされる旨の記事に接し、当社としては、真摯に対応すべき問題であると認識しております」とし、外部弁護士を交えて当事者を含めた関係者に聞き取りを行っていると発表したのだ。

この先、松本をめぐる「騒動」は、どんな方向に進むのか──。

 

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■執筆者プロフィール

斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。

某週刊誌の芸能記者を経て現職に。ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。

チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。

今期の推しは、『正直不動産2』(NHK)、『院内警察』(フジテレビ系)。

松本人志めぐる騒動に新展開、「実名告発」がもたらすもの 元週刊誌記者が明かす舞台裏