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主力モデル、全面的にアップデート

ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲンは、ハッチバックのゴルフの改良新型を欧州で発表した。

【画像】ゴルフがついに大幅アップデート!内外装の違いは?【改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフを写真でじっくり見る】 全22枚

今年で初代モデル誕生から50年の節目を迎えたゴルフは、内外装の一新、使い勝手の向上、内装材の改善、車載システムのアップグレードなど、広範囲にわたってリフレッシュされた。

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改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTI    フォルクスワーゲン

パワートレインのラインナップも刷新され、EV走行距離が長いプラグインハイブリッドPHEV)が導入されたほか、ガソリンとディーゼルも一部変更となった。スポーツモデルのGTIも同じく改良を受けている。

改良新型ゴルフは、4月に欧州で発売予定だ。

長年フォルクスワーゲンのベストセラーに君臨していたゴルフだが、サプライチェーンのボトルネックとライバルの台頭により、販売台数でプジョー208ダチア・サンデロフォルクスワーゲンTロック、ルノークリオなどの後塵を拝することになった。今回の大幅改良では、欧州ナンバーワンに返り咲くことを目指している。

照明付きロゴ、新LEDヘッドライトも

スタイリングとしては、照明付きのロゴと、新形状のエアダクトを備えたフロントバンパー(GTIではハニカムデザイン)が大きな特徴となる。ヘッドライトも変更され、上位グレードにはマトリクスLEDのIQライトが設定されている。

GTIではリアスポイラーがより際立つようになり、リアバンパーやLEDテールライトも新しいデザインになった。

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改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTI    フォルクスワーゲン

ボディカラーとしてはこれまでの11色に加え、新たに4色のメタリックカラーが用意される。GTI、GTE、Rラインでは初めてブラックルーフがオプション設定される。

また、GTIでは初めてカーボンファイバー製パーツが選択可能となり、さらに第6世代以来となる象徴的なテレディアル・アルミホイールがオプションとして採用された。

内装の使い勝手向上 物理が復活

インテリアでは、新しいマルチファンクション・ステアリングホイールを採用。評判の芳しくなかった静電容量式コントロールは廃止され、物理ボタン式となった。

また、キャビン全体により上質な素材を採用し、質感を高めている。

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改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTI    フォルクスワーゲン

ドライバーの正面には、ステアリングホイールの新しいダイヤルで操作できるインストゥルメント・ディスプレイが配置されている。

ダッシュボード中央の10.4インチ(オプションで12.9インチ)タッチスクリーンには、ティグアンやパサートと同様、「MIB4」と呼ばれる第4世代のインフォテインメント・システムを採用した。

処理時間の短縮、メニュー構造の刷新、グラフィックの改善のほか、新たに生成AI「ChatGPT」搭載の音声アシスタントが導入された。エアコン、電話、ナビゲーションの制御、インターネットへのアクセスに使用できる。

現行型ゴルフでは操作性の悪さが課題となっていたが、エアコンの温度設定やオーディオの音量を調節するタッチ・スライダーバックライト付きとなり、新しいソフトウェアにより反応速度が向上したという。

また、駐車を支援する360度ビューカメラ、パークアシスト・プラス、パークアシスト・プロがオプションとして追加され、スマートフォンからの遠隔操作が可能になった。

エンジン強化 PHEVは約100kmの電気走行

エンジンラインナップはすべて4気筒で、現在発表されているモデルはすべて前輪駆動となる。

ゴルフ1.5 TSIおよびマイルドハイブリッドのゴルフ1.5 eTSIには、最高出力115psまたは150psの1.5Lターボガソリンエンジンが搭載される。

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改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフeハイブリッド    フォルクスワーゲン

ゴルフ2.0 TSIには2.0Lターボガソリンエンジンが搭載され、最高出力は従来より13psアップの204psとなる。

ゴルフGTIには同じく2.0Lターボガソリンエンジンが搭載され、最高出力265ps (20psアップ)を発生する。関係者によると、0-100km/h加速タイムは従来の6.2秒より短いという。最高速度は250km/hと変わらない。

ゴルフ2.0 TDIでは、最高出力115psまたは150psの2.0Lターボディーゼルエンジンを搭載する。

PHEVモデルでは、1.5Lターボガソリンエンジン(従来は1.4L)と電気モーターを使用する「第2世代」のパワートレインに変更されている。ゴルフ1.5 TSI eハイブリッドでは合計出力204ps、ゴルフGTEでは272ps(20psアップ)を発生する。

駆動用のリチウムイオンバッテリーは10.6kWhから19.7kWhに拡大された。充電速度が向上し、交流(AC)で最大11kW、直流(DC)で最大50kWの充電が可能となった。

電気のみで走るEVモードの航続距離は約100kmとされ、バッテリーと燃料タンク満タンにした状態では1000kmを超えるという。

欧州仕様車では、2.0 TDIと1.5 TSIのエントリーグレードに引き続き6速MTを装備している。それ以外では、6速または7速のDCTが採用される。

価格はまだ発表されていないが、ガソリン車のベース価格は3万ポンド(約560万円)弱、ゴルフGTIは4万ポンド(約750万円)弱と、若干の値上がりが予想される。


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