コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)の準々決勝が23日に行われ、レアル・ソシエダがセルタを2-1で破った。試合後、スペインメディア『マルカ』がレアル・ソシエダを率いるイマノル・アルグアシル監督のコメントを伝えた。

 試合は立ち上がりの2分、ペナルティエリア左の位置で短くなったクリアボールを拾ったスペイン代表MFミケル・メリーノからの折り返しを、中央で待っていた同FWオヤルサバルが頭で沈め、レアル・ソシエダが先手を取る。1点リードで折り返した後半には、同MFブライス・メンデスからのスルーパスに抜け出したスリナム代表FWシェラルド・ベッカーが追加点をマーク。後半アディショナルタイムには1点を返されたものの、このまま逃げ切りに成功したレアル・ソシエダは、20日に行われたラ・リーガ第21節(○1-0)に続いて、セルタ相手に2連勝を飾っていた。

 試合後、アルグアシル監督は「我々が成し遂げたことを嬉しく思っているし、非常に満足もしている。間違いなく手強い相手で、世界でも有数の監督が率いる優れたチームに勝利できたのだから」と勝利を喜びつつも「だが、まだ先は長い。我々が今大会での目標は決勝に進むことなのだからね」と続け、通算3度目の優勝を果たした2019-20シーズン以来となるファイナルの舞台を見据えた。

「決勝に進まなければ、ここまで来た意味がない。確かにこの試合でも重要な一歩を踏み出すことができた。だが、忘れてはならないのは、我々が望むのは決勝に進むこと、そして決勝での勝利だということだ」

 また、同試合では、18日にウニオン・ベルリンからの完全移籍加入が発表されたばかりのベッカーが先発でデビューを飾り、貴重な2点目を挙げた。アルグアシル監督はベッカーを「彼が疑いようもないほどに優れた選手であることは知っている。だからこそ契約したんだ」と称賛すると、「彼がどれほどインパクトのある選手なのか、それを示す試合を既に皆は見たはずだ」と、セルタ戦のパフォーマンスを褒め称えた。

 セルタ戦はレアル・ソシエダにとって喜ばしい結果となった一方で、前半途中にスコットランド代表DFキーラン・ティアニーが負傷するアクシデントにも見舞われた。今季ここまで公式戦29試合に出場していたスペイン人DFアイエン・ムニョスも、ラ・リーガ第21節セルタ戦で左ひざを負傷。クラブからのメディカルレポートによって、左ひざ前十字じん帯断裂の大ケガで長期離脱を強いられることが伝えられている。レアル・ソシエダは、セルタとの“2連戦”で左サイドバックの2名を失っていた。

 前述のA・ムニョスの負傷を受け、レアル・ソシエダアトレティコ・マドリードで出場機会に恵まれていないスペイン人DFハビ・ガランの獲得に動いていた。既にメディカルチェックも通過したと報じられており、正式発表は時間の問題だと見られている。「ティアニーの負傷は本当に残念だ。アイエンも離脱している以上、左サイドバックのポジションに選手を加える必要があるのは明らかだ」と語ったアルグアシル監督は、次のような言葉でハビ・ガランに期待を寄せた。

「ハビ・ガランの件について、まだ正式に決まったわけではないけれども、私は喜ばしく思っているよ。過去にも彼の獲得に動いたことがあったが、当時は実現していなかったんだ。彼はここに来ることを強く望んでいたし、キーランが抜けた今、彼は我々にとって貴重な存在になるだろう」

ハイライト動画】ソシエダがセルタに“2連勝”

レアル・ソシエダを率いるアルグアシル監督 [写真]=Getty Images