ARRIは、「ALEXA 35 SUP 1.2.1」を発表した。同リリースでは、いくつかの新機能を追加し、ユーザーからのアップデートリクエストに対応しているという。

カメラコントロールモニターCCM-1への評価を受け、CCM-1とビューファインダーMVF-2を並行して使用可能となり、画像をモニターする際の選択肢がさらに増えた。また、CCM-1では、カメラ内拡大機能を使用できるようになった。ダブルタップするだけで、アップスケーリングなしのセンサーズームが可能となった。

ALEXA 35は、ダイナミックレンジと色忠実度をフルに活用するための画期的なカラーマネジメントシステムを搭載しているという。同システムの一部には、最も一般的に使用されるカラースペースでSDI信号を出力するためのARRI LogC4 Display Render Transforms(DRT)が含まれており、同社はほとんどのプロダクションに最適なオプションとして、引き続き推進する予定だという。しかし、一部のクライアントからは、カラーマネージメントプロセスをもっとコントロールしたいという要望があり、ALEXA 35 SUP 1.2.1および対応するARRI Reference Tool ART 1.4.0のアップデートにより、PFE(Print Film Emulations)、ACES、または独自のカラーマネージメントが使用可能となった。

同アップデートには、録画中にEIを変更する機能、新しいWi-Fiパワーユーザーボタン、多くの安定性の向上が含まれる。

注意点

  • アップデートプロセスは必ず2回行うこと
  • 場合によっては、Return Inに不具合が生じたり、画像が表示されないことがあり、現在修正対応中。Return Inが必要な場合は、ALEXA 35 SUP 1.2.0にダウンデートが必要
  • Webremoteが不安定になる場合がある。Windowsパソコンでは問題はない。現在修正対応中。Windows以外のマシンでWebremoteを実行する必要がある場合は、ALEXA 35 SUP 1.2.0にダウンデートが必要
  • 一部のカメラで、SDIカラーバーレベルが正しく表示されないことがある。現在修正対応中

アップデート

ALEXA 35 SUP 1.2.1は、過去に出荷されたすべてのALEXA 35カメラにインストールできるため、以前のALEXA 35 SUPからSUP 1.2.1へのアップデートを推奨とされている。ただし、制作の途中で新しいSUPにアップデートすることは推奨しないという。カメラをアップデートする前に、詳細なアップデート手順が記載されているリリースノートをご参照のこと。

また、これまでのCCM-1 SUP 5.5.1は、ALEXA 35 SUP 1.2.1と互換性がない。CCM-1を先にアップデートするか、単独でアップデートを行う必要がある。

ダウンデート

ALEXA 35 SUP 1.2.1から古いSUPへのダウンデートは可能。ただし、シリアル番号が6849以上のMVF-2ビューファインダーおよびシリアル番号が「273xxxxx」で始まるCompact Drive 2TBユニットは、ALEXA 35 SUP 1.0.4以降が必要。ALEXA 35 SUP 1.xは、フィールドテストSUP(0.8.x)とは異なるセンサーキャリブレーションを必要とするため、SUP 1.xからフィールドテストSUPへのカメラのダウンデートは行ってはならない。

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ARRI 、「ALEXA 35 SUP 1.2.1」発表