実写とアニメの2つの世界を舞台にしたオリジナルファンタジー「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」の最終回となる第8話が1月24日に配信された。ナギ(中島セナ)とタイム(奥平大兼)は世界を救えるのか。悲しみが胸に迫る展開もありつつ、結末を迎えた。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】英雄vs英雄…!死闘を経て壮絶なラストを迎えた2人

■「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」とは

同作は、実写で描く現実世界「横須賀」と、アニメで描くドラゴンが棲む異世界「ウーパナンタ」が舞台。現実世界の女子高校生ナギと異世界から来た少年タイムが運命的に出会い、やがて互いに協力しながら世界の危機に立ち向かっていく。

ナギ役を清涼飲料水のCMやファッション雑誌などのモデルとして活動する中島セナ、タイム役を2023年7月期のドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(日本テレビ系)などで頭角を現している奥平大兼が演じる。そんなフレッシュなW主演コンビを支えるのが、新田真剣佑、森田剛、田中麗奈、三浦誠己、成海璃子ら実力派俳優たちと、津田健次郎武内駿輔といった声優たちだ。

そして、作品全体の演出を、漫画原作を実写化した「東京喰種 トーキョーグール」(2017年)の萩原健太郎監督が務め、アニメーション監督を「劇場版 ONE PIECE STAMPEDE」(2019年)などの大塚隆史、キャラクター原案・コンセプトアートを「約束のネバーランド」(集英社)の作画を担当した出水ぽすか、アニメ制作を「攻殻機動隊」シリーズなどで丁寧な作画に定評があるProduction I.Gが手掛けるという、豪華な布陣となっている。

■前回注目のアクタとスペースの決戦の行方

前話ラストで繰り広げられたウーパナンタの英雄だったアクタ(新田)と伝説のドラゴン乗りと言われたスペース(森田)の決戦。それは思わぬ終わりを迎えた。

2人の相棒であるドラゴンが現実世界へとやって来たが、どちらもピュトンピュトに操られ凶暴化していた。アクタは相棒ドラゴン・イグルとなんとか意思疎通をしたものの、スペースは相棒のドラゴン・カタルスが吐いた炎から娘・サイラ(SUMIRE)を守ろうとして命を落としてしまった。

これ以上誰も傷つけたくないと強く願うタイムは、現実世界を侵食しようとしているピュトンピュトを止めるべく、“古の理”に行くことを決意。それにアクタも同行することに。

■タイムに「優しさじゃ世界は救えない」と言うアクタだったが…

タイムは世界を救うため、アクタは大事なもの=自分との子どもを妊娠中の虹咲(成海)や作り上げた理想の楽園を守るため。アクタはピュトンピュトを殺そうとしていたが、タイムはそれ以外の方法を探ろうとしていた。

「優しさじゃ世界は救えない」と語るアクタに、かつての強いけれど優しさを持っていた英雄の姿は感じられず、悲しむタイム。そんなときピュトンピュトの攻撃に遭い、タイムがピンチに陥る。するとアクタは「まったくお前は本当に足手まといだよ…。でも俺たちは最高のコンビだったな」と言って助ける。そして、タイムだけでも先に進めさせようと自分が攻撃を受け、ウーパナンタ語で「世界を救え」とメッセージを送り、最期の時を迎えた。

息子を亡くして闇落ちしてしまっていたが、ウーパナンタの民を救いたいという思いがあったスペース。そして変わってしまったと思われたがやっぱり英雄の熱い気持ちがあったアクタ。相次いだ2人の最期にグッときた。

そんなドラゴン乗りの“先輩”たちのあとを受ける者として、タイムは自分の信念のために“古の理”へと突き進んだ。

■ナギとタイム、それぞれの結末

“古の理”には、ピュトンピュトに捕らえられたナギの姿が。タイムが実行しようとするのはドラゴン乗りの能力でもある“聞くこと”だ。ナギは、「逃げてたら何も変わらない」と教えてくれたタイムのことを見守る。

ナギとタイム、若い2人が世界を救おうと行動する結末は伏せておくが、それがCGを駆使したさらに素晴らしい映像と共に描かれるのが見どころの一つとなっていることは書き留めておきたい。

そして、母・ハナ(田中)がナギに「想像力が世界の扉を開く」と伝えたが、実写とアニメが融合した“想像力”豊かで壮大な物語だけに続編を期待してしまうということも。

「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」は、ディズニープラスのスターで独占配信中(全8話)。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

タイム(奥平大兼)が世界を救うため行動を起こす/(C) 2024 Disney