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電子書籍配信サイト・コミックシーモアによる「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2024」の授賞式が、本日1月25日に東京ポートシティ竹芝のポートホールで開催された。

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「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2024」とは

「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞」は出版社59社が“2024年にヒットしそうな電子コミック”を推薦し、一般投票での得票数が最も多い作品を“みんなが選んだ2024年に最もヒットする電子コミック”として発表するマンガ賞。2023年10月4日から11月30日まで、特設サイトで一般投票を受け付けていた。

大賞、男性部門、女性部門、異世界部門、ラノベ部門の授賞式

大賞、男性部門、女性部門、異世界部門、ラノベ部門の授賞式には、「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2024」の公式アンバサダーを務める見取り図と、コミックシーモアを運営するエヌ・ティ・ティ・ソルマーレの取締役・炭田真也氏が登壇。各作品の作者や担当編集者らに、見取り図と炭田氏からトロフィーと盾が渡される。

異世界部門賞を受賞した「悪役令嬢と鬼畜騎士」について、盛山晋太郎は「(作中に登場する)鬼畜騎士は僕をモデルに?」と質問。「“鬼畜”しか合ってない」というリリーのツッコミが入る中、一迅社の鹿又洋平氏は「確認しておきます」と冷静に返す。同じく異世界部門賞を受賞した「転移先は薬師が少ない世界でした」に関しては、作品のストーリーにちなんで「もし神様のうっかりミスで異世界に転移してしまったら?」という話題に。盛山は「1980年ぐらいに行って、全M-1(グランプリ)のネタをパクって売れたい」と、異世界ではなく現世界線での小狡い野望を語った。

女性部門賞を受賞した「結界師の一輪華」は、作者のおだやかが被り物で壇上に。おだやかは「クレハ先生が書かれる原作小説の勝気なヒロイン・華ちゃんと、俺様だけど優しい朔のやりとりが大、大、大好きです。この作品の魅力を広くお伝えできるように、これからも作画をがんばってまいります」と述べる。同じく女性部門賞を受賞した「恋ヶ窪くんにはじめてを奪われました」からは講談社の長野由佳氏が出席し、作者・美麻りんのメッセージを代読。美麻は手紙を通して「人気者の明るい男子と地味な女子という、少女マンガの王道的設計の作品ですが、そんな違いのある2人がうまくいく大人のカップルとして一歩ずつ進んでいく様子を楽しんでいただけたらいいなと思って作ったマンガです」と紹介し、「これからも日々の癒しとなれるようなマンガを目指してがんばります」と意気込んだ。

男性部門賞を受賞した「正反対な君と僕」に対し、盛山は自分とマンガ好きのオダウエダで実写ドラマ化してもらいたいとコメント。盛山は同じく男性部門賞を受賞した「変な家」のこともずっと注目していたそうで、「話題の小説がマンガになっているということで、今後の展開も楽しみ」と期待を寄せる。リリーは「あの間取り図ってどういうことなんですか?」と物語の核心について軽率に尋ね、盛山に「言うわけないやろ」と突っ込ませた。

大賞を受賞した「ホタルの嫁入り」からは、担当編集者の森原早苗氏が登壇。作者・橘オレコからの「この賞をいただいたことで、『ホタルの嫁入り』を知ってくださる読者様がいらっしゃること、大変うれしく思っております。皆様への恩返しができるよう、作品作りに一層精進してまいります」というメッセージを読み上げる。本日、メインキャラクターの進平を思わせる和服を衣装として着てきた見取り図リリーは「本当に素晴らしい作品」と称えながら、「どうかこれからも見取り図と絡ませてください。もっと大きくなる作品だと思ってます」とビジネスチャンスに結びつけた。

「ホタルの嫁入り」大喜利対決で“ちょっと重い”愛のセリフ披露

この後は、「ホタルの嫁入り大喜利対決」と題したコーナーに。“とんでもなく愛が重い”と読者に話題の進平にちなんで、見取り図の2人には「意中の相手を幸せにするためのちょっと重いセリフは?」というお題が投げられる。このお題に、リリーは「俺の愛はウォーターサーバーの水を替えるときぐらい重いけど幸せにするよ」と回答。盛山は「ちょっと家のことで相続税でむちゃくちゃ揉めてるけど付き合ってくれへん?」と、進平に負けないぐらい重い愛のセリフを披露した。

BL部門、TL部門の授賞式

BL部門とTL部門の授賞式にはエヌ・ティ・ティ・ソルマーレの取締役・炭田氏に加え、立花慎之介たかはし智秋白井悠介が出席。BL部門賞はみっしぇる「誰か夢だと言ってくれ」、マミタ「40までにしたい10のこと」、TL部門賞はふどのふどう「橘くん 抱いてください! ハジメテの相手は同僚王子!?」、つきのおまめ「奈々子と薫 堕落していく、僕たちは。」が受賞したと発表された。

各作品の担当編集者らが登壇する中、「奈々子と薫 堕落していく、僕たちは。」からは作者のつきのが登壇。つきのは「描き始めたときは、まさかこんなにたくさんの方に読んでいただけて、賞までいただけるとは本当に思ってもいませんでした。読んで支えてくださった方には感謝の気持ちでいっぱいです。少しづつでも返していけるように、これからも精一杯がんばっていきたいと思います。一生の思い出になりました。本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを述べた。

生アテレコと包容力いっぱいの「いいよ」

授賞式では、BL部門賞とTL部門賞を受賞した4作品に声優陣が生アテレコ。「誰か夢だと言ってくれ」では小夜役を立花、真柴役を白井、「40までにしたい10のこと」では雀役を立花、田中役を白井、「橘くん 抱いてください! ハジメテの相手は同僚王子!?」ではすみれ役をたかはし、橘役を白井、「奈々子と薫 堕落していく、僕たちは。」では奈々子役をたかはし、薫役を立花が担当し、冒頭シーンを演じてみせた。

アフレコ後、作者と対談経験もあるというたかはしは、「橘くん 抱いてください! ハジメテの相手は同僚王子!?」の魅力を熱弁。「先生の作品はいつもヒロインに奥ゆかしさを感じるんです。すみれちゃんもとってもピュアで一途。橘くんは経験豊富だけど、すみれちゃんの愛が隠せないところがキュンキュンポイント」と述べる。出世頭で人気者・橘くんと苗字が漢字違いの立花は「橘姓はやっぱりハイスペックが多いんだな」と笑いを誘った。

さらにたかはしは「奈々子と薫 堕落していく、僕たちは。」について、「全米より泣きました。禁断の関係というより、年の差が切ない。年齢の差って絶対に埋められないけど、そこに健気な愛が詰まってるなと感じました」とコメント。白井はアテレコしたシーンから「橘くん 抱いてください! ハジメテの相手は同僚王子!?」との共有点を見つけたそうで、「できる男っていうのは『いいよ』という一言で安心させる」と切り出す。ほかの2人も「確かに!」と深く共感し、たちばなの発案で男性陣2人は渾身の「いいよ」を言ってみることに。包容力のある「いいよ」をたかはしにリクエストされるが、立花は少しセクシーな「いいよ」になってしまう。次の白井は両手を大きく広げ、立花の分まで包容力のある全力の「いいよ!」を披露した。

見取り図