特定非営利活動法人 Deku Art Forum主催、「第一回 下北沢国際人形劇祭」が2024年2月21日 (水) ~2024年2月27日 (火)にザ・スズナリ東京都世田谷区北沢1-45-15)などで開催されます。
チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。


カンフェティにてチケット発売中
https://www.confetti-web.com/sipf/
公式ホームページ
https://www.sipf.jp/



人形劇の新しさを知る一週間、「下北沢国際人形劇祭」にようこそ!


人形劇」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか? 人形劇は、(日本ではあまりそう思われていませんが)とても民主的で、フレッシュなアートです。人形劇はたった一人で、狭い部屋の中で、あり合わせのもので始めることができます。そしてうまくいけば、何百人もの観客の心を動かすことができます。ちょうどボサノバが、小さなアパートの一室でボソボソと歌うブラジルの若者たちによって始まり、一大潮流を作ったように。
下北沢国際人形劇祭」では、アイルランドイギリススロヴェニアチェコドイツ・米国の各地に生きる若者たちが創った、とがっていて面白い人形劇の数々を、下北沢のクールな空間で観ることができます。
人形劇は、演劇・美術・音楽・ダンス・サーカスなどと交わりつつ、独自に発展してきました。人形劇は何世紀も前から今に至るまで、社会や政治に対するラディカルなメッセージを伝える媒体です。このフェスティバルにかかわる人形劇は、パンクであり、フェミニズムであり、反全体主義であり、反権威主義です。人形劇の世界にあふれる新しいアイディアと批判精神は、既存のすべてに飽き飽きしている人の助けになるかもしれません。




2024年2月21日(水)~27日(火)の下北沢での1週間。
ザ・スズナリでは、毎日、違う国の人形劇を上演。屋外公演や、子ども向けの無料上演会もあります。
アレイホールは、アーティストを囲んでの「朝ごはん会(Breakfast Puppet Club)」の会場となります。人形劇のレクチャーやワークショップも開催します。
誰でも寄稿できるデイリージャーナルも発行します。
演じる人、観る人、手伝う人……みんながひとりの「人形劇人」として出会う、
国際的で草の根的なフェスティバルをぜひ、おたのしみください。


プログラム




◇ 2月21日(水) 17:30~/20:00~ 会場:ザ・スズナリ


『犬の生活』 Teatro Matita(スロヴェニア)


チャペック『犬の生活』を題材にしたオブジェクトシアター。人間にシッポを踏まれるたびに、ダーシェンカは「犬の生」というものを実感していた。第二次大戦前、イデオロギーの台頭に立ち向かった人々が得たのもまさしく「犬の生」だった。ダーシェンカの生と、チャペックの生が交錯する。小さなもの、傷つきやすいものに対する詩的態度と、真実の名の下に幾度も独断を押しつけるメディアの喧騒との対比を、オブジェクトシアターならではの手法で描き出す。
作・演出・音楽・出演: Matija Solce
ドラマトゥルギー:Ariel Doron, Sara Evelyn Brown
制作:Teatro Matita & MCLU Koper
言語:ほぼノンバーバル、若干の英語あり(日本語字幕)
 推奨年齢:15才以上
上演時間:60分


【Teatro Matita】スロヴェニア


スロヴェニアの首都リュブリャナの公立人形劇場の首席演出家でありながら、ソロのパフォーマーやミュージシャンとしても活躍。オブジェクトと音楽の取り合わせの巧みさに定評。東欧圏を代表する若手人形劇人の一人。
https://www.matijasolce.com




◇ 2月22日(木) 16:00~/19:00~ 会場:ザ・スズナリ


『STICKMAN(棒人間)』 Darragh McLoughlin(アイルランド)


ステージには一人の男と一本の棒が置かれている。背景には大きなフラットスクリーンTBV。画面には「男 / 棒」と表示されている。まるで、人間が目の前の舞台をどう見るべきか、スクリーンがいちいち指示しているかのようだ。時間とともに男と棒は形を変え、それぞれある種の独立性を得るようになる。その間、常にスクリーンは私たちに何を見るべきか教えてくれるが、はたして私たちは、それ以外のものを見ることができるだろうか。
作・演出:Darragh McLoughlin
出演:Darragh McLoughlin ほか
言語:ノンバーバル(演出上の日本語・英語ディスプレイ表示あり)
推奨年齢:10才以上
上演時間:45分


【Darragh McLoughlin】アイルランド/ドイツ


フィジカルシアターやニューサーカスのバックグラウンドを持つが、近年人形劇界でも高い注目を集めている、新進気鋭のアーティスト。オブジェクトについての優れたコンセプトと、それを具現化するだけの身体的技術がある。
http://squareheadproductions.com



◇ 2月23日(金・祝) 15:00~/19:30~ 会場:ザ・スズナリ


上演時間:[作品① 40分] [作品② 20分] 間に30分間の休憩あり 計90分



ダブル・ビル(二作品併演)ーハンドパペットの現在地ー


人形劇の源流であるハンドパペットは、今もシーンの最前線を走っています! 伝統と現代の交錯を目撃する、ダブル・ビル(二作品併演)公演です。



[作品①] 『Kašpárek and Co.』 Divadlo Alfa(チェコ)


カシュパーレクにとっても仕事と育児の両立は簡単ではない。しかも家には死神もいて......。チェコを代表する公立人形劇場、Divadlo Alfaによる2023年の新作。主人公「カシュパーレク」は、イタリアのプルチネッラに端を発し、欧州が共通して持つ民衆人形劇のキャラクター。民衆人形遣いの熟練芸を生かしつつも、主題と演出はあくまで現代的。現代の家庭に共通する小さな悩みとおかしみを描き出した、子供から大人まで楽しめる作品。
作・演出:Blanka Josephova Lunakova
美術:Ivan Nesveda
音楽:Michal Vanis
出演:Blanka Josephova Lunakova, Martina Hartmannova, Tomáš Jeres
言語:ノンバーバル
推奨年齢:5才以上
上演時間:40分


【Divadlo Alfa】チェコ


チェコは公立人形劇場が13もあるが、その中でも三指に入る、チェコ人形劇界のトッププレイヤー。東欧圏の伝統人形劇の技法的慣習を保持しつつ、独自のポエジーとユーモアとデザインを備えた現代的作品を作る、という離れ業をやってのけている。
http://www.divadloalfa.cz/index.php/cz/



[作品②] 『Boxed』 Ariel Doron(ドイツ)


その卓越した技術と鋭い社会性によって人形劇界の若手スター的存在であるAriel Doronの最新作。パンデミックの真っ最中に制作され、オンライン版と舞台版の両方とも、ヨーロッパ中の人形劇祭を席巻した。ある男が自宅隔離中、Amazon.comから、いつものように段ボール箱が届く。商品名は「友達」。箱を開けるとリアルな人間の手の形をしたオブジェクトが入っている。孤独な主人公は、心通うオブジェクトの出現を喜び、「友達」として愛でるが、次第にその予測不能の暴走に巻き込まれていく。
作・演出:Ariel Doron
ドラマトゥルギー:Tobias Tönjes
制作Erlangen Figurentheater Festival, The Hanut 31 Theater & Gallery (Tel Aviv), FITZ! Figurentheater Zentrum
言語:ノンバーバル
推奨年齢:10才以上
上演時間:20分


【Ariel Doron】ドイツ


イスラエルエルモ役に弱冠20歳で抜擢された後、マペット等既存の人形に留まらずあらゆる玩具・オブジェクトの動き・ふるまいを独自に探究。ベルギーオブジェクトシアターの第一人者Agnès Limbos等に師事。現代オブジェクトシアターを代表する一人。
http://arieldoron.com




◇ 2月24日(土) 17:00~/20:00~ 会場:ザ・スズナリ


『KAR』 DAMUZA + Fekete Seretlek(チェコ/スロヴェニア)


トルストイ『アンナ・カレーニナ』をモチーフにしたオブジェクトシアター。葬儀の晩餐会へ訪れた弔問客(=観客)にはウォッカが振る舞われる。グラスの音がメロディーに変わり、ティーカップはロシア宮廷舞踊を踊りはじめ、気がつけば観客はアンナ・ カレーニナの物語の登場人物になっている。アコーディオンパーカッションバイオリンチェロコントラバスと歌声にのせて、机上のオブジェクトの予想もつかない動き・振る舞いが、故人の人生を次第に明かしていく。
演出・音楽:Matija Solce
舞台装置:Marianna Stránská
出演:Pavol Smolárik, Anna Bubníková, Jiří N. Jelínek, Ivo Sedláček, Matija Solce, Jan Meduna
言語:英語・チェコ語(日本語字幕)
推奨年齢:15才以上
上演時間:60分


【DAMUZA】チェコ/スロヴェニア


DAMUZAは、プラハ芸術アカデミー出身者に創造の場を提供するプロダクション・ユニット。アカデミー出身の著名芸術家と、若い卒業生とを結びつけ、若い世代にアピールする作品を作り続けている。今回は楽団 Fekete Seretlek(東欧圏を代表する民俗音楽祭「Colours of Ostrava」受賞者)と共に出演。
https://damuza.cz/ | http://feketeseretlek.cz/




◇ 2月25日(日) 16:00~/20:00~ 会場:ザ・スズナリ


『The Table』 Blind Summit(イギリス)


文楽に影響を受けたという三人遣い人形(ただし段ボール製)一体と、何の変哲も無いテーブル一台。舞台にあるのはそれだけ、しかし史上屈指の傑作として現代人形劇界を席巻した有名作品。英語圏の人形劇人でこの作品を知らなかったらモグリとされる。Tommy CooperとEddie Izzardを足して二で割ったような哲学者兼コメディアンである主演の人形「モーセ」は、「これまで人間が地球上で目にした中で最も面白い段ボールの塊」だとの評あり。「現代人形劇トップ5のひとつ」—— Sunday Telegraph
作・演出:Blind Summit
人形美術:Nick Barnes
音楽:Lemez and Friedel
出演:頭 Mark Down/腰 Sean Garratt/足 Fiona Clift
言語:英語(日本語字幕)
推奨年齢:15才以上
上演時間:70分


【Blind Summit】イギリス


2012年ロンドン五輪開会式で活躍した巨大人形を製作・操作したり、イギリス国立歌劇場ニューヨークMETなどから委嘱を受けて人形遣いとして出演したり、イギリスきっての著名人形劇団。人形と人形遣いのインタラクションについて、観客の先入見を打ち破る驚きの作品を作り続けている。
https://www.blindsummit.com




◇ 2月26日(月) 17:00~/20:00~ 会場:ザ・スズナリ


『REUNION』 MEHEDAHA(チェコ)


チェコの伝説的なオルタナティヴ・シアターグループ「MEHEDAHA」が、このフェスティバルのために30年ぶりに再結成! リーダーのペトル・ニクルによれば、この作品は「非言語的な夢幻劇」あるいは「夢のようなタブロー」。舞台の後方ではあらゆるオブジェクトが登場するマリオネットが夢幻へと誘う一方、前方では小さなロボットの自律的動きが常に知覚を刺激する。「人形劇」の二つの極を同時に呈示しつつ、それぞれの限界について再考を促す。
作・演出:Petr Nikl
出演:Petr Nikl, František Petrák, Tomáš Absolon, Tomáš Volkmer
言語:ノンバーバル
推奨年齢:15才以上
上演時間:50分


【MEHEDAHA】チェコ


チェコを代表する現代美術家、ペトル・ニクル(Petr Nikl, 1960-)を中心とした芸術家集団。民主化する前の1985年に結成され、現代に至るチェコオルタナティヴ・シアター・シーンに多大な影響を与えた。下北沢国際人形劇祭のために30年ぶりに再結成される。
http://www.tvrdohlavi.cz/petr_nikl.html




◇ 2月27日(火) 15:00~/18:30~ 会場:ザ・スズナリ


『道化恐怖症』 Opposable Thumb Theatre(イギリス)


ヨーロッパ中どこでも観客を恐怖と爆笑の渦に陥れたヒット作品。現代的で優れた作品を数多く生み出している、ノルトラント・ヴィジュアル・シアター(ノルウェー)によるプロデュース。高級料理からチェーンソーまであらゆるものが段ボールでできた虚構世界から、二人の道化がなんとか抜け出そうともがくが、邪悪な人形「ポコ」に捕まってしまう。逃げ出すには、間抜けな観客をだまして身代わりにするしかない・・・・・・。人形を操りながら人形に操られる、それを可視化する技術が卓越している。人形劇史上屈指のスラップスティック・ホラー・コメディ
演出:John Nicholson
脚本:Dik Downey, Adam Blake, John Nicholson
出演:Dik Downey, Adam Blake
美術:Dik Downey, Emma Powell
言語:英語(日本語字幕)
推奨年齢:15才以上
上演時間:75分


【Opposable Thumb Theatre】イギリス


パンク的、破壊的な人形劇カンパニー。高い人形劇操演のテクニックのみならず、クラウンやフィジカル・シアターの技術もある。「作品の中心にいるのは、ウィットに富み、傷つきやすさに満ちた、寛大で熟練した2人のパフォーマーだ。見ていて飽きない二人だ。」—— Total Theatre
https://www.opposablethumbtheatre.com/


開催概要


「第一回 下北沢国際人形劇祭」
公演期間:2024年2月21日 (水) ~2024年2月27日 (火)
会場:ザ・スズナリ東京都世田谷区北沢1-45-15)、下北沢アレイホール、下北線路街 空き地、BONUS TRACKほか
■公演スケジュール
2月21日(水) 17:30/20:00 『犬の生活』 Teatro Matita(スロヴェニア
2月22日(木) 16:00/19:00 『STICKMAN棒人間)』 Darragh McLoughlin(アイルランド
2月23日(金・祝) 15:00/19:30 ダブル・ビル(二作品併演)ーハンドパペットの現在地ー [作品①]『Kašpárek and Co.』 Divadlo Alfaチェコ)/[作品②] 『Boxed』Ariel Doron(ドイツ
2月24日(土) 17:00/20:00 『KAR』 DAMUZA + Fekete Seretlek(チェコスロヴェニア
2月25日(日) 16:00/20:00 『The Table』 Blind Summit(イギリス
2月26日(月) 17:00/20:00 『REUNION』 MEHEDAHA(チェコ
2月27日(火) 15:00/18:30 『道化恐怖症』 Opposable Thumb Theatre(イギリス
★初日:17:00よりオープニングセレモニーあり。 
※受付開始・入場整理券配布:各回の開演90分前より
※入場(客席へのご案内)開始の時刻は、演目による。
 「直前」の場合あり。詳しくは会場に掲示。
※公演スケジュール詳細は公式ページにてご確認ください。
■チケット料金
U-25:2,000円
一般:4,200円
パトロネス・パス:35,000 円
(全席自由・税込)
U-25 25歳以下。予約を受け付け「観劇当日に会場でチケットお渡し/精算」
※パトロネス・パス 各演目×1回ずつの観劇券、その他記念グッズプレゼント
※「パトロネス・パス」、「U-25」は主催団体にお問合せください。
SIPFチケットセンター
mail:ticket@sipf.jp
tel:070-4135-6744
■スタッフ
企画 & 統括:山口遥子 Yoko Yamaguchi、安藤僚子 Ryoko Ando、ヤクブ・ホラ Jakub Hora
広報:天田泉 Izumi Amada
制作: 星幸恵 Sachie Hoshi
グラフィック:福岡南央子 Naoko Fukuoka
写真:間部百合 Yuri Manabe
ウェブサイト:江口信之 Nobuyuki Eguchi
■クレジット
第34回下北沢演劇祭参加作品
主催:特定非営利活動法人 Deku Art Forum
共催:ザ・スズナリ下北沢アレイホール
後援:駐日スロヴェニア共和国大使館、NPO法人日本ウニマ(国際人形劇連盟)
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京【芸術文化魅力創出助成】、文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(国際芸術交流支援事業))|独立行政法人日本芸術文化振興会、 公益財団法人関西・大阪21世紀協会日本万国博覧会記念基金事業、EU・ジャパンフェスト日本委員会、Culture IrelandNordland Visual Theatre、 ゲーテ・インスティトゥート
協力:チェコセンター東京