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2024年の幕開けに合わせて音楽ナタリーでは、さまざまなアーティストに「2023年にもっとも愛聴した3曲」を聞くアンケート企画を実施。今回は「バンド編」としてKAITOPaledusk)、しおんヤングスキニー)、スズキユウスケオレンジスパイニクラブ)、なち(サバシスター)、増子直純(怒髪天)、Moto(Chilli Beans.)が選んだ楽曲を紹介する。

【動画】各アーティストが選んだ楽曲

構成 / 安部孝晴

KAITO(Paledusk)

Bring Me The Horizon「AmEN!」

まずはこの曲は間違いなく2023年自分が聴いた曲のトップの1つです。
自分がこういうスクリームをするボーカリストになる中での自分にとってのヒーローでありアイコンであるOliver率いる彼らの音楽を、自分のバンドメンバーのDAIDAIが彼らと共に制作した最初の1曲で、そういう面でのまず思い入れが他の曲とは違って自分には聞こえてくるし、それを抜きにしてピュアに聴いたとしても、ヘビーなところとメロディアスなところ、そしてfeatのアーティストの個性、全てにおいてスーパーな2023年のアンセムの1つだと思います。
もちろん世界中で聴かれている楽曲なのは当たり前な上で、それでもアンダーレイテッドな1曲に感じます。そのくらい最高だと思います。彼らのバンドのサイズだからこそのスケール感で見せつけられる楽曲でした。脱帽です!

The Plot in You「Left Behind」

先に挙げたBMTHのOliver同様、The Plot in Youのボーカリスト・Landonも自分のスタイルにかなり影響を及ぼした1人で、彼らの曲はどれも本当に昔から好きなのですが、この曲においてはこのシンプルな中に声の切なさと、一度聴いたら歌が頭から離れなくなるメロディ。完全に自分の好みにドンピシャでブッ刺さりました。
Paleduskにおいて、自分で思う自分の武器は声の種類の幅広さだと思っていて、その中でも日本のボーカリストではあまりいない、スクリームにメロディを乗せて歌として聞かせることを大切にしているつもりなのですが、初めてそれをしてみようと思ったときもLandonを参考にものまねしてました。
日本では知らない人も多いかもしれませんが、聴かないと損してます確実に! ぜひ皆さますぐに僕のインタビューなど読まず、彼らの楽曲を聴きにいってください!(笑)

DRAIN「Evil Finds Light」

なんか気付いたら3曲ともメタルコアハードコア的な曲になってしまいましたが、2023年にリリースされた曲という縛りで考えたらこうだっただけで、他のジャンルの音楽も大好きです! うるさい音楽しか聴けない人だと思わないでくださいね!(笑)
とはいえ。
やはり自分はハードな音楽、スクリームが大好きなんだなと思います。
そんな中でも“ハードコア”と一般的に言われる音楽が自分は大好きです。
ハードコアバンドと一概に言ってもその中にもいろんなバンド、音楽があって、とにかく自由で。ハードコアであると自分に自信を持って言えたらハードコアだ!みたいなとこも大好きなのです。
その中で去年はこのDRAINのチューンが自分の大好きな曲でした。ダンサブルで踊れて、言葉にすると変だけど軽やかなのに、ヘビーで喰らわされる感じ。
これ聞いて体動かない人多分体調悪いと思うのでそのときは病院に行ってください。どんな人でも体と頭揺れちゃうと思います。

プロフィール

KAITO(カイト)

7月31日生まれ、福岡県出身。Paleduskでボーカルを担当。メタルやハードコアを基軸にしながら、多様なジャンルのエッセンスを取り入れて独自のサウンドを確立している。2023年4月にアメリカのレーベル・SharpTone Recordsとの契約を発表。2月21日に約3年ぶりとなる新作EP「PALEHELL」をリリースする。

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しおん(ヤングスキニー)

林和希「Wow」

林和希さんは2023年に入ってから知ったアーティストさんなのですが、耳心地がよくR&B要素があって、僕の今の気分にとっても合っている楽曲です!
初めて聴いたときからずっと好きで、利用しているサブスクサービスで今年一番再生した曲ランキングで1位の曲でした。
コーラスのハモりやフェイクがすごく気持ちよく、レイドバックする歌い方は一度ハマったら癖になって耳から離れません。
「Wow」が収録されたアルバム「I」が自身初のリリースということで、個人的にこれからの作品が一番楽しみなアーティストです!

keshi「UNDERSTAND(Sped Up Version)」

僕が今一番好きなアーティストで、今年一番聴いたのは間違いなくkeshiさんの楽曲だなと自信を持って言えるくらいたくさん聴きました!
今回選曲した「UNDERSTAND(Sped Up Version)」は2023年に唯一リリースされた楽曲で、国内でも最近流行っている既存の曲をスピードアップした曲になってます。
原曲の方ももちろん大好きなのですが、個人的にはスピードアップさせたことにより歌詞がすんなり耳に入ってくる感覚があって、より楽曲の世界観を感じることができます。keshiさんの儚い歌い方がスピードアップしても心地よく聴こえてきてとても好きな一曲です!

yonawo「Love(feat. Skaai)」

好きなラッパーとアーティストのフィーチャーリング楽曲です。好きと好きが合わさる曲は本当に最高ですね! 耳心地が本当によすぎてリリースからずっとリピートしまくっていた楽曲です。
国内のアーティストだと今年一番聴いたのはyonawoさんで、ライブにも行きたかったのですが、先日ボーカルの荒谷さんが脱退するお知らせを見て、行けるときに、応援できるうちに、好きなアーティストのライブには行きたいなとより強く思いました。

プロフィール

しおん(シオン)

2月5日生まれ、埼玉県出身。2021年7月にヤングキニーに加入。2022年10月に「本当はね、」を配信リリースし、SNSを中心に大きな反響を呼んだ。2023年2月にシングル「らしく」を配信リリースしてメジャーデビュー。2024年3月13日メジャー2nd EP「不器用な私だから」をリリースする。

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スズキユウスケ(オレンジスパイニクラブ)

ユタ州「親指のヒーロー」

ずーーーっとお世話になってる先輩バンドです。心折れそうなときいつも励ましてくれるカッコいい人達です。「全てうまくいくぜ」って言葉がここまで似合うバンド他には知らない。

家主「きかいにおまかせ」

まさに超正統派。そこにしっかりとした図太い芯があってずっと好きな家主。ギターうますぎ。当たり前にやってることが辛くなるときあります。そんな人達の味方になってくれるような歌詞の優しさに救われました。あとは家主におまかせ。

MOROHA「ネクター」

バンド始めた頃、母親は文句ひとつ言わず賛成してくれた。何の保証もない先の事を考えて突っ走る兄弟をいつも応援してくれていた。バンドをすることを許してくれたおかんには感謝してます。今は実家で一人暮らしの母親だがたまには帰ってあげなきゃな。改めて家族は大切にしようと思いました。

プロフィール

スズキユウスケ(スズキユウスケ)

3月25日生まれ、茨城県出身。オレンジスパイニクラブでギターボーカルを担当。2020年1月に発売された1stミニアルバム「イラつくときはいつだって」の収録曲「キンモクセイ」がSNSを中心に話題になった。2024年3月1日に東京・東京キネマ倶楽部で結成12周年を記念したライブイベント「ザ・マイベスト20」を開催する。

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なち(サバシスター)

Ken Yokoyama「Have hope」

ケンバンドの曲はどれももちろん好きですが、このアルバムが出たときに健さんは本当にすごいんだなと改めて思いました。全部好きですが、この曲をライブで聴けたのがうれしかったので選びました!

Theピーズ「ハニー」

もともと大好きな曲で、ライブで一緒に歌わせてもらって、もっと特別な曲になりました。ピーズにはとても影響を受けています。

工藤祐次郎「犬と私」

とっても温かい気持ちになる歌詞と、心地よいリズムで、工藤さんの曲はずっと聴いていられます。最後、寂しくて月に行ってしまう犬と私の歌詞がとても好きです。

プロフィール

なち(ナチ)

4月10日生まれ、新潟県出身。2022年3月に結成されたガールズバンド・サバシスターでギターボーカルを担当。結成からわずか5カ月で「SUMMER SONIC 2022」に出演。2024年1月1日にPIZZA OF DEATHとマネージメント契約を結び、3月にポニーキャニオンからメジャーデビューすることを発表した。

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増子直純(怒髪天)

新しい学校のリーダーズ「オトナブルー」

2019年リリースの2ndアルバム「若気ガイタル」から注目していたが、まさかこんなにブレイクするとはな! とにかくボーカルに山口百恵中森明菜ライクな「昭和不良少女テイスト歌謡」がバリバリ感じられてぎゅっとつかまれる。
しかしながら「新しい学校の」「リーダーズ」なのか、「新しい」「学校のリーダーズ」なのか未だに誰にも聞けずじまいなので誰か教えて下さい。

クラウス・ノミ「トータル・イクリプス」

今年の新譜ではないが、没後40周年にしてまさかの全タイトル復刻ということで。1981年リリース「スネークマンショー」に収録されていた「コールドソング」でその強烈過ぎる存在を知りそこから未だにずっと聴き続けている。
「あの時代」特有の無軌道な尖り方とどんなに明るい曲調でも隠しきれない「絶望感」や「闇」が胸に迫ってきてたまらなくなる。

YMO全般

これはもう企画意図から外れても2023年は勘弁して下さいよ。
2/3もいなくなっちゃってもう俺どうしたらいいのか……。
中学生の頃から聴かない時期なんか一瞬たりとも無かったくらい大好きなYMOがもう観られないなんて。
本当にキツい! マイッタ!

プロフィール

増子直純(マスコナオズミ)

4月23日生まれ、北海道出身。怒髪天でボーカルを担当。気さくなキャラクターで「兄ィ」の愛称で親しまれている。他アーティストへの楽曲提供、映画や舞台作品への出演などマルチに活躍中。ゲームへの造詣も深く、過去にゲーム専門誌「ファミ通」で連載コーナーを持っていた。怒髪天は2024年で結成40周年を迎え、3月から最新シングル「ザ・リローデッド」を携えた全国ツアーを開催する。

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Moto(Chilli Beans.)

マック・ミラー「Frick Park Market」

このmvがきっかけで私はMac Millerを知りました。初めて観たときにあまりにも自由に自分を表現しているのをみてすごくワクワクしたし、自分が自分であることに何にも怖くないぜ!ッテ言われてる気持ちになってすぐに歌詞を調べたりしてMac Millerがダィスキになりました。「Good News」という曲ではセンチメンタルな感情を言葉にしてぃたり。詩的な感じもして、いろんな角度で世界を観ている感じがとてもスキです。ぜひ他の曲も聴いてみてくださぃ。

aldn&クロエ・モリオンド「pressure(live sessions)」

私はアーティストのユニゾンがスキで、この曲の飾ってナィ雰囲気とタイトルとどーしても憂鬱な歌詞にとても惹かれました。元々メンバーのLilyがChloe Moriondoの「cdbaby<3」という曲を教えてくれてそこからすごくスキになって、サウンドも面白かったり声も個性的でたくさん聴いてます。「pressure」はlive版とofficialのmvがあってどちらの雰囲気もとてもカワィィです。是非観てみてくださぃ。

ビリー・アイリッシュ「everything i wanted」

この曲をはじめて聴いたとき、自分にはこの曲が必要だって思いました。淡々としていて、でも想いがあって“暖かい死”を感じさせられました。とてもスキです。最初はaudioが出ていてその雰囲気もすごくスキでそのあとにmvが出て2人が一緒に何も言わないで向かって逝くのがただ描かれてぃて、ぁーぃぃなと思いました。こんな世界に自分も居たいなッテ思えるmvです。

プロフィール

Moto(モト)

Chilli Beans.でボーカルを担当。中毒性のある歌詞やサウンドが話題を呼び、2021年8月にリリースした1st EPの収録曲「lemonade」はSpotifyの国内の「バイラルトップ50」でデイリーランキング1位、 ウィークリーランキング3位を記録した。2024年2月3日に初の日本武道館単独公演「Chilli Beans."Welcome to My Castle" at Budokan」を開催する。

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上段左から、KAITO(Paledusk)、しおん(ヤングスキニー)、スズキユウスケ(オレンジスパイニクラブ)、下段左からなち(サバシスター)、増子直純(怒髪天)、Moto(Chilli Beans.)。