セリエA第22節が27日に行われ、ユヴェントスとエンポリが対戦した。

 現在、16勝4分1敗という好成績を残し、勝ち点「52」を積み上げているユヴェントスインテルサウジアラビアで開催されたスーペルコッパ・イタリアーナに参戦していた影響で消化試合数が「1」少ないため、暫定ながらも首位を走っている状況だ。

 セリエAでは5連勝中、コッパ・イタリアも含めた公式戦では7連勝中と絶好調の中、今節はここまで4勝4分13敗の勝ち点「16」で現在は降格圏の19位に沈むエンポリをホームに迎える。ユヴェントスフィリップ・コスティッチ、ウェストン・マッケニー、ドゥシャン・ヴラホヴィッチらがスターティングメンバーに名を連ねた。

 試合は16分、敵陣中央でグレイソン・ブレーメルからのパスを引き出したアルカディウシュ・ミリクのトラップが乱れ、アルベルト・チェッリに対して遅れてスライディングタックルに行く。当初はミリクに対してイエローカードが提示されたものの、OFR(オンフィールドレビュー)を経て判定が変更。ミリクにレッドカードが提示され、ユヴェントスは序盤にして10人での戦いを強いられることとなった。

 その後は数的不利となったユヴェントスに対して、エンポリが押し込む時間が続いたものの、ユヴェントスの“十八番”とも言える組織化された守備で決定的なシーンを作らせない。前半アディショナルタイムには敵陣で相手のパスを引っ掛けたファビオ・ミレッティが自らフィニッシュまで持ち込んだが、ペナルティエリア左から右足で狙ったシュートは枠を外れた。前半はこのままスコアレスで終了している。

 後半に入ると均衡が破れる。50分、敵陣中央でブレーメルからの縦パスを引き出したアンドレア・カンビアーゾが、右サイドに開いたマッケニーとのパス交換からペナルティエリア右へ侵入し、コーナーキックを獲得する。アウトスイングのボールに対して、ペナルティエリア中央でフェデリコ・ガッティが頭で飛び込むと、ブロックされたセカンドボールにヴラホヴィッチが反応。振向き様に左足シュートをねじ込んだ。好調なストライカーの4試合連続ゴールで、ユヴェントスが先手を取った。

 先手を取ったユヴェントスは数的不利ながらも試合を優位に進めていたものの、70分にはエンポリが反撃へ。右サイドから中央を経由して左へ渡し、セバスティアーノ・ルペルトがマイナスへ落とすと、ペナルティエリア手前で前を向いたトンマーゾ・バルダンツィが右足一閃。グラウンダーのミドルシュートを突き刺し、エンポリが試合を振り出しに戻した。

 試合はこのままタイムアップ。ユヴェントスは数的不利の中で一度は先制したものの、公式戦4試合ぶりの失点を喫し、8連勝とはならなかった。この後に試合を控えるインテルが今節を勝利した場合、消化試合数が1つ多い中で再び2位に後退する。一方、エンポリは2連勝を逃した。

 次節、ユヴェントス2月4日に敵地でインテルとの首位決戦に臨む。一方、エンポリは同じく3日にジェノアをホームに迎える予定だ。

【スコア】
ユヴェントス 1ー1 エンポリ

【得点者】
1ー0 50分 ドゥシャン・ヴラホヴィッチ(ユヴェントス
1ー1 70分 トンマーゾ・バルダンツィ(エンポリ)

ユヴェントスはヴラホヴィッチのゴールで先制も… [写真]=Getty Images