韓国の新人俳優統合オーディションにて5000倍もの競争率を勝ち抜き、華やかなデビューを果たしたシン・ヒョンスン。最近ではドラマ「プレイ・プリ」(Huluで配信中)で主演を務めるなど、目覚ましい活躍を続けているが、実は現在に至るまで見えない努力が隠されていた…。本記事では若手イケメン俳優として注目を集めるヒョンスンに焦点を当て、これまでの経歴や出演作などを振り返っていく。

【写真】爽やかな笑顔に思わずキュン…“かわいい”と“カッコいい”を併せ持つシン・ヒョンスン

■内気で太っていた学生時代…努力で俳優デビューを勝ち取る

2021年にデビューしてから数々の作品に出演し、“ライジングスター”と呼ばれることも多いシン・ヒョンスン。新人俳優らしいエネルギッシュな雰囲気を持ち、爽やかでかわいらしいルックスが好感度抜群だが、意外にも性格はもともと慎重でやや内気だったという。

さらに俳優を目指すようになった学生時代は太っていたそうで、周囲に“演技をしたい”と打ち明けたところ「そんな体型では無謀だね」と言われ、必死にダイエットをした過去を持っている。

幼い頃から憧れていた俳優は、大ヒット映画「ハリー・ポッター」シリーズのスネイプ先生を演じたアラン・リックマン氏。“セリフ1つですべてを説得する”という姿に憧れ、彼のような存在感を目指すようになる。

そして22歳の時、韓国の芸能事務所・カカオエンターテイメントが開催する、韓国初となる新人俳優統合オーディション「kakaoMオーディション」を受け、倍率5000倍もの競争率を勝ち抜いて見事優勝。華やかにデビューを果たした。

そんなヒョンスンのデビュー作品は、2021年に公開された韓国ドラマ「今日から契約恋愛」。学園一の美女の先輩に片思いするイ・スンミン役を演じ、真面目が取り柄の少し冴えないキャラクターはヒョンスンの初々しい演技と見事にマッチし、好評を博している。

その後ほぼ同時期に放送されたドラマ「ホント無理だから」では、謎のアメリカ人留学生・ジェイミー役を務めた。“シチュエーションコメディ”として描かれる本作について、ヒョンスンは以前メディアのインタビューで「ドラマ内に笑い声が鳴り響くのを見て子どもの頃を思い出した」と楽しそうに語っている。

■韓国ドラマに続々と出演…発揮されるライジングスターぶり

その後もヒョンスンの快進撃は止まらない。2022年に韓国で放送されたドラマ「流れ星」では新人俳優のユン・ジェヒョン役として出演。俳優を夢見て3年間練習生をする役どころを爽やかに演じ切り、お茶の間の注目度を上げた。

また「アダマス 失われたダイヤ」では、ベストセラー推理小説家の門下生、イ・ドンリムに挑戦。ドンリムは父親の手術費用のために小説家の邸宅に転がり込んで良い暮らしをしていたが、そんな中で父親殺しの真犯人を追い求める小説家や邸宅を徐々に怪しむようになる…という難しい役どころだったが、ヒョンスンはベテラン俳優に引けを取らない存在感を示し、新境地を開拓した。

その後出演したドラマ「エージェントなお仕事」では、芸能事務所・メソッドエンター所属の新人俳優・ウンギョル役に抜擢。「流れ星」と同様に、“新人俳優”というキャラはヒョンスン自身に通じるものがあったため、とてもナチュラルな演技で視聴者を魅了した。さらにウンギョルは、“新人マネージャーに想いを寄せている”という設定だったが、恋心を抱く男性キャラも誠実に演じている。

このように、2021年にデビューを果たしてからわずか2年ほどで数々の経験を積んだヒョンスンは、俳優界の“ライジングスター”として活躍を期待される役者へと成長していった。

■“男性美と少年美の間の魅力を持った俳優”として人気アイドル役に抜擢

甘いルックスと存在感のある演技力で人気を博すヒョンスンは、2023年に配信された「プレイ・プリ」(Huluにて配信中)で主演を務めることに。覆面音楽インフルエンサーに憧れを抱く人気アイドルグループのメンバー・レビ(ドグク役)を演じた。

<レビ>ことドグクは、表ではファンの歓声を浴び格好つけがちのクールなアイドルだが、実は素直で熱い想いを抱き、歌手として成功したいと努力できる二面性の持ち主。作中ではヒロインに猪突猛進で想いを伝える姿や嫉妬に燃える様子が随所に描かれ、ネット上では「まるで子犬みたい」「かわいすぎる」などのコメントが寄せられていた。

本作では“出演者本人による歌唱シーン”が見どころの一つとなっており、ヒョンスンはダンスと歌唱に挑戦。そのため、撮影のない日も歌などの練習にあてていたという。またアイドルという役どころについては、友人の現役アイドルにヒアリングをし、役作りを重ねるなどして努力をしていたそうだ。

「プレイ・プリ」のプロデューサーであるイ・ミナ氏は、インタビューでヒョンスンのことを“男性美と少年美の間の魅力を持った俳優”と評価している。またヒロインを演じたキム・ヒャンギも、彼の魅力に触れて「ドグクにピッタリだな」と感じたという。

「プレイ・プリ」を通して、新人俳優らしい爽やかでエネルギッシュな役どころを全うしたヒョンスン。俳優としてのキャリアを重ねていく中で、今後“初めての役柄”に挑戦する機会も増えていくことだろう。しかし持ち前のストイックさ起用さ、そして惜しみない努力によって、どんな役でもそつなくこなしてしまう気がする。

Huluオリジナル「プレイ・プリ」より/(C) HJ Holdings, Inc