爆笑問題太田光が28日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS系/毎週日曜9時54分)に出演。ダウンタウン・松本人志の性加害疑惑報道について、自身の思いを語った。

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 2023年12月27日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では、松本から性加害を受けた女性の証言を掲載。その後、別の飲み会で同席していた女性の証言や元タレントの女性による実名告白が続報という形で同誌に掲載された。松本は今月8日に芸能活動の休止を発表。さらに22日には株式会社文藝春秋を提訴した。

 一連に関して、番組では冒頭から特集。その中で太田は5分間にわたり、自身の思いを語った。以下にその全文を掲載する。

 この話になると、どうしても法廷で“勝つか負けるか”みたいなふうにこの番組なんかも、そういうふうになりがちなんだけど、僕はずっと感じてるのは、文春で証言している女性たちは別に松本さんを犯罪者だって告発してるわけではなくて、こういうことがあって、過去にこういうふうに言われたと、それが自分の中で傷として残っている。それは松本さんは意識してないかもしれないけども、“私はあれは傷ついたんですよ”ってことを、今まで言える状態じゃなかったけど、“あれは傷だよね”って思ってくれる社会になってもらえたら、 “やっぱり自分も傷だったんだ”って言えるって。そのことが彼女たちにとっては、もしかしたら一番大事なことで、彼女たちは松本さんをコテンパンにやっつけて、もう立ち直れないほどの打撃を与えようとしているわけじゃないような気がするんですよ。とにかく自分の問題として“あれは傷だったんだから、傷だって言っていいですよね、この社会で”っていうことだと思うのよね。

 だけど、文春の意向っていうのはまたちょっとそことは違いますよね。個人はそれぞれ濃淡あると思うけど、週刊文春っていうのは“こういうことが過去に行われた。さあ、これどうなんでしょう? 組織的な”っていう意味で、社会に一石を投じるっていう意識があって、彼女たちそれぞれの本質と、今のこのみんなが話し合っているテーマがちょっとずれていっちゃうことが、果たしてこれでいいのかなと思うし、こういうことやると、もうここ数年ずっとそうだけど、やっぱりSNSの社会だから、文春が意図している以上に“私刑”みたいなことが、もうそれは制御できないぐらいに広がっていきますよね。1人の人間がコテンパンにやっつけられるみたいなことが起こり得るって、それはやっぱりわれわれ社会がこれをどういうふうに受け止めて、SNSをやってる人たちもそこは注意しないと、人を守れなくなっちゃうし。

■生きるか死ぬかだよ、お前ら

 松本さん、こういう形で提訴したってことは、松本さん自身はファイティングポーズを取ったんだと思うんですよね。松本さんっていう人は、自分の考えで、僕も付き合い長いっていうか、“共演NG”ではあったけど(スタジオから笑い)、よく知ってますから。よくではないかもしれないけど。

 松本さんっていう人は、自分の考えでやってきた人だから、芸能界をサバイバルしてきて勝ってきた人だと思うから、それはいろんな人が“法的にこうだよ”とか忠告するかもしれないけど、それは松本さんが、やり方を自分で考えてのやり方で正解だと思うのね。それは僕は心配してないんだけれども。

 むしろ今ちょっと心配なのは、あそこ(記事の中)に出てくる他の芸人たちが、今どうしていいんだか分かんない状態に追い込まれてんじゃないかと思う。“これをやったら松本さんに迷惑がかかる”みたいなことを今もなお考えてるんだとしたら、それは今その局面じゃないよって。それは大げさに言うと、“生きるか死ぬかだよ、お前ら”と。自分を守るのは自分しかいないわけだから、やっぱりそれは、そこを考えるんじゃなくて、自分がどうしたいかはやっぱり自分で決めるべきだと思うし、この証言をしちゃったら、もしかしたら迷惑がかかるみたいなことを考えてるんだとしたら、そこは考えるべきではなくて、自分のことだけを考えるべきだと思う。

 よく“自助・共助・公助”っていうじゃないですか。災害の時の鉄則なんだけど、やっぱり自分が“助けてほしい”、自分が“助かりたい”っていうことを意思表示しないと、周りが助けようと思ってても、助けられないからね。だからその辺はあそこに出てる他の芸人たちも、松本さんは、大丈夫ですよ。自分で戦うんだから。だけど、彼らが今までの流れからすると、松本さんの機嫌を…不利になるんじゃないか、みたいなことも考えるかもしれないけど、今は自分を守ることを考えてほしいなと思う。

太田光  クランクイン!