TXP Medical株式会社(代表取締役CEO:園生 智弘、以下TXP Medical)は、病院業務支援システムのラインナップの一つとして、急性期病院の透析室向けの新システム「透析DX」を開発、リリースしました。全国に先駆け、広島県の安芸太田病院(病院長:結城 常譜)にて11月より利用が開始されています。

日本の人口100万人に対する透析患者数は世界2位ですが(出典:日本透析医学会『2020年日本透析医学会調査報告書』)、今後ますます増加することが予想されています。透析業務に関わる医療者負担を軽減すべく、全国約 4,500 の透析実施施設をターゲットとしています。

【透析業務におけるこれまでの問題点】

透析業務においては、コンソールモニターの情報を時間経過とともにカルテに転記する業務が必須です。

一部の透析専門クリニックや総合病院ではコンソールモニターの情報がカルテに連携され、透析チャートまで一元化する透析専門の部門システムがある一方、中小規模病院の透析部門では、このような透析部門システムやカルテ連携費用が高額なことから、手書きでのデータ転記を行う施設も少なくありません。今後予測される、ますます増える透析患者により、医療従事者の負担増大もこのままでは避けられません。

【透析DXを利用した透析業務支援】

透析業務においてカルテへ記録が必要な情報は、心拍数、血圧、などのバイタルサインや、透析コンソールの各種設定情報など沢山の項目となっています。

この記録をスピーディーに行うために、本システムでは、スマートフォンで透析コンソールモニターを撮影し、OCR(Optical Character Reader、光学的文字認識)機能でモニター上の数字を数値データに変換します。

この数値データを電子カルテに転送することで手入力することなく簡単に電子カルテにデータが入力されます。入力した情報は透析記録形式での印刷も可能です。本システムの医療特化型OCRは国内透析業務に利用されているほとんどのメーカーのコンソールモニターに対応しています。


【システム利用方法】

1.患者のIDをバーコード等でスキャンし、登録します。

2.透析モニター等のデータをスマートフォンのカメラで読み込み、OCRでデータ化します。

3.これらのデータは透析チャート形式で整理・表示され、必要に応じて印刷が可能です。

4.入力したデータは、電子カルテ取り込み用のQRコードやPDFデータとしても出力可能です。

【導入事例】

広島県安芸太田病院での透析DXを用いた業務の様子


安芸太田病院での透析DX利用の様子

安芸太田病院 病院事業管理者 平林 直樹先生のコメント
学会でTXP Medical社のOCR技術を知って、とてもスピーディーに開発、運用支援を進めていただき感銘を受けました。人手不足が深刻な、地方の病院では、このようなDXプロジェクトによる業務効率化の価値はとても大きいと思います。

参考【日本の透析患者の増加】

日本の透析の患者数は、年々増加傾向にあります。

2001年には約22万人であった患者数は2020年に35万人を超え、日本人約360 人に1人が透析の必要な患者です。

透析患者は、日本透析医学会のガイドラインにより、人工透析の時間として週3回の透析が必要となります。そのため、全国には透析施設が約 4,500 施設あります。

参考【透析のしくみ】

血液透析(HD:Hemodialysis)は、人工腎臓とも呼ばれ、機械を使って血液をろ過する方法です。腕の血管に針を刺し、血管と透析機器を2本のチューブでつなぎ、1.ポンプを使って血液を体外へ送る→2.ダイアライザー(透析器)を通して老廃物や余分な水分を透析液に移す→3.きれいになった血液を再び体内に戻す、という一連の流れを、循環させながら行います。

TXP Medicalの「透析DX」


TXP Medical株式会社

TXP Medicalは「医療データで命を救う。」をミッションに、現役の救急医・集中治療専門医が立ち上げた次世代の医療インフラを牽引するスタートアップ企業です。

代表取締役:園生智弘(救急科専門医・集中治療専門医)設立: 2017年8月28日

HP:https://txpmedical.jp/

・医療データシステム (NEXT Stage ERシリーズ)の開発と提供

・医療AI技術の開発と提供・医療データプラットフォームの構築、リアルワールドデータの解析

・臨床研究支援事業・医療機関に対する経営支援及びコンサルティング事業

配信元企業:TXP Medical株式会社

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