坂本はサードに挑戦する年ともなる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 V奪回を目指す巨人で主砲・岡本和真の後ろを打つ5番打者の存在が注目されている。

 チームでは先にメジャー通算178発砲、左の大砲候補として新外国人選手のルーグネッド・オドーア(前パドレス・29)の獲得を発表。メジャーでは主に二塁手として活躍、日本では外野手登録となる見込みで守備面含め、いかにアジャストしていくかも含め、活躍が期待される。

【巨人5番問題】ジャイアンツの5番打者は誰?岡本を生かすも殺すも5番次第』高木豊の見解を語ります

 一方、オドーアに関して阿部慎之助監督は6、7番で起用する構想を明かしており、果たして大事なポイントゲッターの役割を担う選手は誰となるのか。球界内からも様々な考察の声が上がっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球評論家として活躍する高木豊氏は1月28日に自身のYouTubeチャンネルに「【巨人5番打者問題】ジャイアンツの5番打者は誰?岡本を生かすも殺すも5番次第』高木豊の見解を語ります【プロ野球】」と題した動画を更新。巨人の5番打者に関して自身の考えを語っている。

 まず第一に同氏は5番打者に関して「現状は坂本しかいない」と現在の戦力からすると坂本勇人がベストという認識を示した。

 阿部監督はすでに打順に関して「3番・坂本」「4番・岡本」という並びの構想も明かしているが、ほかに適性を示す打者がいれば問題はないが、「現状、1番勝負強さということを考えると坂本だよね」とポイントゲッターとして必要な資質を持っていると推す。

 また巨人の5番打者に求めるものとしては、4番に主砲・岡本がいることで「岡本と勝負しにいかなきゃいけないと考えさせる打者」として、あくまで勝負強さ、怖さを求める。

 新加入のオドーアに関しては5番にしては打率が低いことを不安材料にあげ、岡本が勝負を避けられる可能性にも言及。となれば、岡本のシーズン通してのパフォーマンスにも影響を与えかねないことを懸念した。

 また坂本といえば、チームを支える精神的支柱ともいわれ、昨年、一昨年とも故障離脱でチームを離れた際には岡本の打線においての孤立化が目立った時期もあった。それが坂本がチームに復帰して5番に入るようになると岡本も息を吹き返したことを高木氏も指摘。坂本に関しては「ホームランも打てるし、率も残せる、マルチなんだよね」と5番打者としての適性を高く評価する場面も。坂本は昨季、2019年以来の20本塁打以上となる22本塁打をマークしている。

 ほかの5番打者候補の選手としては大城卓三、ベテランの丸佳浩梶谷隆幸の名前なども挙げながら、阿部監督が5番打者として期待するドラフト3位ルーキー佐々木俊輔日立製作所・24)の可能性についても言及。

 走攻守3拍子そろい、パンチ力ある打撃も期待されているが、高木氏も「良ければね、可能性はあるよ」と開幕スタメンの可能性もあるとしながら、外野手にはほかにも昨年のドラフト1位、2位の浅野翔吾萩尾匡也などの存在もいるとして、競争を勝ち抜く必要があるとした。

 一方で佐々木を起用する可能性に関しては、阿部監督自身もルーキーイヤーに当時の長嶋監督から開幕マスクと抜擢を受けたことで、「(佐々木が)将来的にジャイアンツは背負っていくなと考えたら、可能性はあるよね」とチームの主力になっていく素質を評価すれば、抜擢もありうるとした。

 昨年チーム打率(・252)、チーム本塁打164)とも12球団トップをマークしながら、1点差のゲームを落とすなど、勝負どころで得点力をいかに高めるかは今季のチーム課題でもある。

 果たして2024年版オーダーはどうなっていくのか。まもなく始まるキャンプオープン戦など開幕までのチーム取り組みが注目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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