木浪は昨年、8番打者としてチーム貢献も大きかった(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 野球界の「正月」ともいえるキャンプインをいよいよ2月1日に迎える。12球団の取り組みが話題を集めそうだが、昨年38年ぶりの日本一を達成、今季球団初のリーグ連覇を狙う阪神にも注目が高まる。

 昨季はオーダー含め、年間通してほぼ固定メンバーで戦ったチームに関して連覇を目指す条件に、岡田彰布監督は新戦力の台頭を求めている。2005年の優勝翌年は、ほぼ変わらないメンバーで戦い、連覇に手が届かなかったことも背景にあるとされる。

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 すでにレギュラーに関しては1、2番の近本光司中野拓夢、4番の大山悠輔以外は白紙を打ちだすなどナイン間の競争意識の高まりを求めている。

 入団以来3年連続20発をマークしている若き主砲候補、佐藤輝明、昨年ルーキーイヤーで10本塁打をマークした森下翔太に関しても例外ではないとして、聖域なきチーム改革を進める意向を示しているが、気になるのは昨年ブレイクした木浪聖也の扱いにもある。

 昨季は127試合に出場、遊撃レギュラーとして、打率267、1本塁打、41打点とキャリアハイの成績を残した。勝負どころの8月には出塁率382をマークするなど「恐怖の8番打者」としても存在感を高めた。堅守でも知られ自身初のゴールデン・グラブ、ベストナインも獲得と充実のシーズンとなったが、岡田監督はこのポジションにおいても、安心させることなく、小幡竜平との競争を打ちだしている。

 目指すリーグ連覇のためにはチーム内の新陳代謝が欠かせない。切磋琢磨するポジションが増えれば増えるほど、それだけチーム力にも厚みが出るとあって、岡田監督もムチを緩めることはなさそうだ。

 チームの野手では1軍キャンプスタートとなった育成出身の野口恭佑なども期待を集めている。いずれにせよ、今季のセ・リーグも阪神を中心とした戦いになることは間違いなさそう。大事な2024シーズン、新たな上積みを示せるか、キャンプでは阪神Vメンバーの取り組みにも注目したいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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