昨年12月~1月まで上演され、小日向文世高橋克実、浅野和之、大谷亮介、平田満が出演した舞台『海をゆく者』が、WOWOWにて初夏に放送・配信されることが決定した。

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 『海をゆく者』はアイルランド気鋭の劇作家コナー・マクファーソンの出世作にして、代表作。2006年に自らの演出により、ロンドンナショナル・シアターにてデビューした本作は、ローレンスオリヴィエ賞“BEST PLAY”、トニー賞“BEST PLAY”にノミネート、『21世紀のクリスマスキャロル』と評され、世界中で上演されてきた。

 日本では、演劇界を牽引する5人の名バイプレイヤーたちが、演出家・栗山民也の元に結集し、丁々発止のセリフの応酬と円熟味あふれる演技で、2009年、2014年に上演され、大好評を博した。

 そしてこのたび、“PARCO劇場50周年”の記念すべき年に、小日向文世、浅野和之、大谷亮介、平田満、そして高橋克実が新たに加わり、豪華競演が実現。第一線で活躍する俳優陣たちの見事なアンサンブルで観客を魅了した。

 5人が主役、しかもサスペンスでありコメディでもある本作。高橋克実が本作で第31回読売演劇大賞男優賞にノミネートされ、2月に発表される大賞にも期待される。

 物語の舞台はアイルランド、ダブリン北部。海沿いの町にある古びた家に、若くはない兄弟が二人で暮らしている。

 兄のリチャード(高橋克実)は大酒のみで、最近、目が不自由になり、その世話のために戻ってきたという弟のシャーキー(平田満)は、酒癖の悪さで多くのものを失い、今は禁酒中。陽気で解放的な性格のリチャードは、クリスマス・イヴも朝から近所の友人アイヴァン(浅野和之)と飲んだくれ、シャーキーが顔を合わせたくないであろう男ニッキー(大谷亮介)を「クリスマスだから」とカードに誘ってシャーキーを怒らせる。

 さらには、ニッキーが連れてきた一人の男、ロックハート(小日向文世)。彼こそが、シャーキーが忘れたくとも忘れられなかった男だった。

 愛すべきダメ男たちが集った夜、最後に笑うのは? 笑いとサスペンスに満ちた、どうしようもないおやじたちの愛おしいばかりのファンタジー、ラストの大どんでん返しに誰もが驚く舞台を映像で楽しみたい。

 舞台『海をゆく者』は、WOWOWにて初夏放送・配信予定。

舞台『海をゆく者』キーカット