スティーブン・スピルバーグ監督が1985年に手がけ、アカデミー賞10部門11ノミネートされた名作をミュージカル映画としてよみがえらせた『カラーパープル』のジャパンプレミアが1月29日(月)、都内で行われ、映画コメンテーターLiLiCoが「映画に満たされるって、こういうこと」と本作を絶賛した。

父に虐待され10代にして望まぬ結婚をさせられた主人公セリー(ファンテイジア・バリーノ)が、最愛の妹と生き別れ、不遇な日々を送る中でも不屈の精神で人生を変えていく物語。型破りな生き方の女性たちとの出会いと絆によって、自分の価値に目覚め、自らが輝く場所を見つけていく。ピュリッツァー賞を受賞したアリス・ウォーカーの同名小説と、ブロードウェイでロングランヒットを記録したミュージカル版をもとに再映画化されている。

大きな拍手に迎えられたLiLiCoは、「皆さんが期待している以上のものを、期待してもらって大丈夫」と来場した映画ファンにアピール。自身も本作を鑑賞後「ずっと、この作品に浸っている」といい、「それくらい素晴らしい作品。女性が声をあげられるパワーをもらえる」と魅力を熱弁した。

また、今回ミュージカル映画として生まれ変わったことについては「だって、どれもめちゃくちゃいい曲で、思わず拍手したくなるもの。ミュージカルにしたくなる気持ちも分かる」と納得の表情。本作では、スピルバーグのほか、オリジナル版にも出演したオプラ・ウィンフリー、オリジナル版でアカデミー賞作曲賞と歌曲賞にノミネートされたクインシー・ジョーンズらが製作総指揮を務めており、「作品に対する強い愛、手放せない魅力があるんだと読み取れる。訴えたいことが、ポップな楽曲で希望いっぱい伝わってくる」と分析した。

お気に入りのキャラクターは、セリーが出会う自立した強い女ソフィア(ダニエル・ブルックス)だといい「彼女の心情を読み解くと、笑っていないと崩れちゃうんだと思う。自分にも、笑顔じゃないと泣いちゃう、そういう時期があったし、みんなにとってもあることだと思う」と共感を示した。

イベントには、お笑いトリオ・3時のヒロインから、かなでとゆめっちも駆けつけ、劇中歌「Push Da Button」に合わせて、ダンスパフォーマンスを披露。それにつられて、LiLiCoも同曲を歌い上げ、来場者を大いに盛り上げていた。

取材・文・撮影:内田涼

<作品情報>
『カラーパープル

2024年2月9日(金) 公開

製作総指揮:オプラ・ウィンフリー、スティーブン・スピルバーグ、スコット・サンダースクインシー・ジョーンズ
監督:ブリッツ・バザウレ
原作:アリス・ウォーカー
出演:ファンテイジア・バリーノ、タラジ・P・ヘンソン、ダニエル・ブルックス、コールマン・ドミンゴコーリー・ホーキンズ、H.E.R.、ハリー・ベイリー他

左から)LiLiCo、ゆめっち、かなで