長澤まさみが主演、藤井道人が監督と務めるNetflix映画『パレード』が2月29日(木)より配信となることが決定。このたび、本作のキーアートおよび、キャスト、監督からのコメントが到着した。

【写真を見る】日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』(5月3日公開)も手掛ける藤井道人監督

藤井道人監督が、『余命10年』(22)、『最後まで行く』(23)に続く新作として贈る本作。旅立ってしまった人の目線で、遺された人への想いが描かれる愛の物語となっている。主人公は瓦礫が打ち上げられた海辺で目を覚ました美奈子(長澤)。離ればなれになった1人息子、良を捜す彼女は、道中で青年、アキラ(坂口健太郎)や元ヤクザの勝利(横浜流星)、そして元映画プロデューサーのマイケル(リリー・フランキー)とその仲間たちと出会い、自分が亡くなったことを知る。未練を残してこの世を去ったため、まだ“その先”に行けないのだとということを悟った美奈子。また、彼女がこの場所で出会った人々もまた、様々な理由からこの世界にとどまっていたのだった。現実を受け止めきれない美奈子は、月に一度死者たちが集い、それぞれの会いたかった人を探す“パレード”に参加したことを機に、おのおのの心に触れていく。

主演の長澤は本作について「いつもあたり前にあった日常が、突然にして変わることがあり、まるで足跡を踏み直すように、深く深く刻まれる。物語の中では人と人がつながり助け合い、分かち合うことで1人では拭えない不安や恐怖を遠ざけ進んでゆく。あぁ私にも出来るかもしれない。皆んなと同じように誰かの力になれるかも。力強く歩みを進めて、自分の扉を開く準備をしよう。これはいつだって、誰にでも許された自由であり希望なのだと思いました」とコメント。

また、坂口は「誰か、なにかのためへの気持ちで一つの作品が生み出され、それが結果多くの心を揺さぶる、そういう作品の価値を改めて考えさせてくれた作品でした」と振り返っている。さらに、フランキーは「母が生きていた時よりも、いまのほうが、毎日、会話をしている気がします。朝、出かける前の仏壇に。街を歩いているなにかの瞬間に。目の前にいた時よりも多く、話しかけていると思います。この映画に描かれた遊園地のような場所にもし、オカンがいて、元気にやっているのなら、安心した気持ちになれました」、藤井監督は「『映画こそ、自由であるべきだ』と彼は言った。無責任な言葉だなと思いながら、そんな彼の言葉を胸に、久しぶりに自分の個人的な感情を信じて『パレード』を作りました。本作は、10年間自分が描きたくても描けなかったテーマと、私に突如訪れた『別れ』が偶発的に合わさって生まれた作品です」と語った。

あわせて解禁されたキーアートには、主演の長澤を中心とする豪華出演陣が切り取られている。背景には無人の観覧車と青く澄んだ空が広がっており、まるで記念撮影のような1枚となった。

藤井監督による人物の心根まで踏み込んだ心情描写と演出、俳優陣の情感豊かな演技に期待が高まる本作。避けられぬ喪失を祝祭(パレード)として抱きしめる本作をぜひ目撃してほしい。

■<キャスト、スタッフコメント>

長澤まさみ(美奈子役)

「いつもあたり前にあった日常が、突然にして変わることがあり、まるで足跡を踏み直すように、深く深く刻まれる。物語の中では人と人がつながり助け合い、分かち合うことで1人では拭えない不安や恐怖を遠ざけ進んでゆく。あぁ私にも出来るかもしれない。皆んなと同じように誰かの力になれるかも。力強く歩みを進めて、自分の扉を開く準備をしよう。これはいつだって、誰にでも許された自由であり希望なのだと思いました」

坂口健太郎(アキラ役)

「不思議な世界の話でした。生と死、その間にある世界で僕たちは確かに存在し、息をして、心がある。誰か、なにかのためへの気持ちで一つの作品が生み出され、それが結果多くの心を揺さぶる、そういう作品の価値を改めて考えさせてくれた作品でした。そこに生きた僕たちの感情や想いに触れていただけたら嬉しいです」

リリー・フランキー(マイケル役)

「母が生きていた時よりも、いまのほうが、毎日、会話をしている気がします。朝、出かける前の仏壇に。街を歩いている何かの瞬間に。目の前にいた時よりも多く、話しかけていると思います。この映画に描かれた遊園地のような場所にもし、オカンがいて、元気にやっているのなら、安心した気持ちになれました。そして、この映画の中に登場するマイケルは、ある映画プロデューサーをモデルにし、この作品は彼に対するレクイエムでもあります。命あるものは、姿かたちが無くなったから死ぬのではなく、その人の事を誰も思い出さなくなった時、はじめて死ぬのだと思います。この『パレード』を観て、誰かが、かつてそこにいた誰かを思い出すきっかけになれば、この映画は完成するのだと思います」

●藤井道人(脚本、監督)

「『映画こそ、自由であるべきだ』と彼は言った。無責任な言葉だなと思いながら、そんな彼の言葉を胸に、久しぶりに自分の個人的な感情を信じて『パレード』を作りました。本作は、10年間自分が描きたくても描けなかったテーマと、私に突如訪れた『別れ』が偶発的に合わさって生まれた作品です。長澤まさみさんをはじめとする素晴らしいキャストとスタッフと作り上げたこの映画が、『喪失』を経験したすべての人たちの心に寄り添う作品になっていると信じています。そして、制作のハードルが極めて高い本作を、初稿を読んでGOを出してくれたNetflixに改めて感謝したいと思います。配信まで、楽しみにお待ちください。このたびの震災に際し、心よりお見舞い申し上げます。1日も早い復旧をお祈りしております」

文/鈴木レイヤ

Netflix映画『パレード』藤井道人&長澤まさみがタッグ!2月29日より配信開始、キーアートも公開に/2月29日(木)よりNetflixにて世界独占配信