1月26日から1月28日までの全国映画動員ランキングが発表。「機動戦士ガンダムSEED」シリーズの20年ぶりの最新作となる劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(公開中)が、興収10億円を超える大ヒットスタートで見事に初登場No. 1を飾った。

【写真を見る】待ちに待った完全新作劇場版!「見たかったSEEDが詰まっていた」「SEEDとして完璧」と絶賛の声が相次ぐ

■20年ぶりの完全新作劇場版に「SEED」ファンから歓喜と絶賛の声!

全国353館(うち休館1館を含む)で公開された『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』は、初日から3日間で観客動員63万4182人、興行収入10億6598万3130円を記録。初日から入場者プレゼント第1弾として配布された「後藤リウ書き下ろし短編小説」は配布終了となる劇場が相次ぎ、急遽増刷と再配布が決定するほど(※配布時期などの詳細は後日発表されるとのこと)。

近年公開された「ガンダム」作品の成績と比較すると、『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』(22)の最終興収11億円は早々に上回るとみられ(すでに月曜日に上回っている可能性も)、また最終興収22.3億円を記録した『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(21)のオープニング成績対比では動員が502.8%、興収が416.4%。この『閃光のハサウェイ』はもちろんのこと、歴代「ガンダム」作品No. 1ヒット作である『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』(82)を超えることもほぼ確実となっている。

2002年に“21世紀最初のガンダムシリーズ”として放送がスタートした「機動戦士ガンダムSEED」と、その続編として2004年に放送がスタートした「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」は、当時の小学生を中心に第二次ガンプラブームを巻き起こすなど、新たなファン層を獲得する“新世代のガンダム”として絶大な人気に。「SEED」と「SEED DESTINY」どちらも放送終了後に全エピソードを再構成して新規カットを追加した特別総集編「スペシャル・エディション」が制作され大きな反響を集めるなど、その人気は放送終了後も鳴りやむことがなかった。

元々「SEED」シリーズの劇場版は、「SEED DESTINY」の放送終了後に制作が発表されていたが実現に至らず。それから15年以上の歳月を経て「SEED」の放送開始から20周年を迎えた2021年に、20周年プロジェクトの一環として劇場版が鋭意制作中であることが発表されると、ファンの間で話題沸騰。2023年には新作の公開に備えて全7部作にわたる「スペシャル・エディション」のHDリマスター版が劇場公開されるなど「SEED」人気が再燃。ファンにとっては、待ちに待った新作の公開といえるだろう。

それを示すように、MOVIE WALKER PRESSの作品レビューページには、本作の公開が始まるやシリーズファンから歓喜と絶賛が入り混じった声が多数寄せられている。「20年経っても続編が出てくる、ファンとしてすごく幸せ…」「見たかったSEEDが詰まっていた」「SEEDとして完璧な映画でした。20年待ち続けて良かったです」「20年近く経って、新たなSEEDを観ることができて本当によかった」などなど。

1月29日現在、投稿されたレビュー数はまだ36件だが、そのうち4分の3のユーザーが5段階評価で満点をマーク。ユーザーによる5段階評価の平均点は4.7と極めて高い評価を獲得している。他にも「SEEDファンじゃなくても、ガンダムファンなら楽しめる事間違いないでしょう」という声もあるように、今作を機にさらにファン層を拡大することになるはずだ。観客動員&興行収入がどこまで伸びるのか楽しみにしながら今後の動向を追っていきたい。

山田涼介浜辺美波共演の『サイレントラブ』は3位にランクイン

また今週は、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』以外にも3つの新作タイトルがトップ10圏内に初登場を果たしている。そのなかで最上位の3位にランクインしたのは、山田涼介が主演を務め、ヒロインを浜辺美波が務めた『サイレントラブ』(公開中)だ。

ミッドナイトスワン』(20)で日本アカデミー賞優秀監督賞をはじめ多くの映画賞を席巻した内田英治監督がメガホンをとった『サイレントラブ』は、“声”を捨てた青年と不慮の事故で視力を失った音大生の姿を描いたラブストーリー。初日から3日間の成績は、動員15万5000人、興収は2億1200万円を記録。昨年末から好調を維持し、今週も5位にランクインした『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(公開中)によって再び注目を浴びつつある“純愛映画”。『サイレントラブ』もその流れに乗れるのか注目が集まるところ。

また6位には、2021年1月期に日本テレビ系列でSeason1が放送され、その後はHuluでSeason4まで配信されている竹内涼真主演のサバイバルドラマシリーズを映画化した『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』(公開中)がランクイン。竹内演じる主人公の響きが、ワクチン研究のために捕えられた娘を救うために立ち上がる姿が描かれ、高橋文哉や堀田真由、板垣李光人といった顔ぶれが劇場版からの新キャストとして参戦している。

そして9位には、ヨルゴス・ランティモス監督の最新作『哀れなるものたち』(公開中)が初登場。ランティモス監督の前作『女王陛下のお気に入り』(18)に続き、エマ・ストーンとサーチライト・ピクチャーズとタッグを組んだ同作は、アラスター・グレイのゴシック小説が原作。天才科学者によって奇跡的に蘇生した女性が、未知なる世界を知るために大陸横断の冒険へと出発する様が、独特な映像世界と共に描かれていく。

先ごろノミネートが発表された第96回アカデミー賞では、作品賞や監督賞、主演女優賞など11部門にノミネートされた『哀れなるものたち』。現地時間3月10日に行われる授賞式に向けて、今後ますます注目を集めていくことだおる。またそのアカデミー賞で、日本映画として初めてハリウッドの大作映画と肩を並べて視覚効果賞にノミネートされる快挙を成し遂げた『ゴジラ-1.0』(公開中)は、公開13週目ながらトップ10圏内をキープ。北米ではアカデミー賞ノミネートを受けて上映規模が拡大しているようで、ここ日本でもさらなるロングランに期待がもてそうだ。

他に、前週初登場で1位を飾った『ゴールデンカムイ』(公開中)は週末3日間で動員23万8000人、興収3億6700万円を記録して2位となり、累計成績では動員79万人、興収11億円を突破。公開6週目を迎えた『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』(公開中)は4位となり、『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(公開中)は公開11週目にして前週から2ランクアップの7位に浮上している。

以下は、1~10位までのランキング(1月26日1月28日)

1位『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM

2位『ゴールデンカムイ

3位『サイレントラブ』

4位『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』

5位『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

6位『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』

7位『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

8位『ウィッシュ』

9位『哀れなるものたち』

10位『ゴジラ-1.0

今週末は、テレビアニメ第4期「柱稽古編」に先駆け、第3期「刀鍛冶の里編」の第11話と「柱稽古編」の第1話を劇場で特別上映する『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』(2月2日公開)がいよいよ公開となる。昨年も第3期のテレビ放送に先駆けて特別上映された『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』(23)が大ヒットを記録した「鬼滅の刃」。今回の特別上映はどれほどの成績を叩きだすのか、大いに楽しみだ。

文/久保田 和馬

国内動員ランキングは『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM』が堂々初登場No. 1!/[c]創通・サンライズ