時代劇ヒットメーカー・土橋章宏著の小説「身代わり忠臣蔵」を原作とし、主演にムロツヨシを迎えた同名映画が、2月9日(金)に公開される。このたび、1月29日東京都港区にある普連土学園中学校・高等学校にて、ムロがサプライズ登場をするという公開直前イベントが実施。学生たちからの数々の質問にムロがサービス精神たっぷりに回答した。

【写真】中学生、高校生ら生徒に囲まれて記念撮影するムロツヨシ

女子高校生らの歓声を受け、笑顔がこぼれるムロツヨシ

普連土学園中学校・高等学校の講堂にて、同映画を鑑賞したばかりの約500名の生徒たちの前に、サプライズで主演のムロが登場した。講堂には黄色い歓声が響き渡り、「映画を観てくれてありがとうございます! 映画いかがでしたか?」と尋ねると「最高―――!!」とたくさんの絶賛の声を受け、ムロはうれしそうな笑顔を見せた。

「質問があったら挙手してね! マイクを運んでいただきますので!」と声を掛けると、早速数名の手が挙がり、質問コーナーがスタート。

1人目の質問者が「撮影で一番大変だったこと」を尋ねると、ムロは「“川”です。去年の1月に撮影しているんです。極寒で、川からあがった時は凍え死にそうでした。あのシーンが一番辛かったです~」と当日の状況と心境を伝えた。すると、「撮影の裏話」についても質問が。

誰との撮影裏話か確認すると、講堂内には判別しきれないほど声があふれ、「瑛太、瑛太、林遣都林遣都…」と混乱し始めるムロだったが、桔梗役・川口春奈とのエピソードを話すことに。「川口春奈ちゃんとは10年ぶりくらいの共演で、モニタリングにいつも出演してくれてありがとうございますって言ってくれて…」と感謝されたことをうれしそうに振り返った。

■歴史に関する鋭い質問をされたムロ…歴史の先生を壇上に召還して回答することに

そして、すさまじい勢いで手が挙がり始め、ムロは、誰をあてるか責任重大な役目を背負うことに。

「時代劇作品で演じる際に気を付けていること」を聞かれると、「今回演じた孝証は所作を知らない人なのですが、本来はいろんな動きに気を付けなければいけない所作が難しいです。この作品ではバタバタしたり、壁を蹴ってますが、時代劇では本来ない(笑)。でも、このキャラクターはそうしてもいい人なので、演じていて痛快でした!」と自身の役柄について答えた。

また、歴史の大ファンという生徒からは、「小学生の時に歌舞伎で『忠臣蔵』を観て、“通史”にはないことを演じる際に、どういったことを気を付けているのか知りたいです」と鋭い質問が出てくる場面も。ムロは即座に「今泉先生(歴史の先生)、壇上に来て!」と先生とタッグを組みながら質問の回答を練る。

「孝証は実在するけれど、ほぼ描かれてないのでそこが大きいところ。孝証と大石の友情はフィクションではありますが、こういったことがあったかもという可能性はゼロではない、というところは大きい違い!」と慎重に回答し、「急に汗が出てくる質問してくるから…」とタジタジする姿を見せた。

■撮影の裏話から、「そういう職業もあるんだと興味を持ってもらいたい」と語るムロ

再び共演者とのエピソードを求められ、林遣都について「林君とは2回目の共演で、この作品で身代わりとなる理由付けの大事なシーンを一緒に演じました。笑いが起きるように林君と監督と話し合った。鞭打ちのリアクションは自由に演じていて、良さげな表情は林君ならではです(笑)」と明かした。

孝証の髪型についても質問が挙がり、「特殊メイクなんです!」と答えると、「ええー!」と驚きの声が。「『どうする家康』の豊臣秀吉役の時と、同じ特殊メイクの方々でした。本当に寄っても全然わからないほどなんです」と撮影の裏側を説明しながら、「そういう職業もあるんだと、ぜひ映画業界に興味を持っていただきたい」と学生たちへの想いを伝えた。

ムロ自身への質問も飛び交い、「芸能界に入った理由」について尋ねられると、「受験で浪人して、頑張って勉強して大学に入ったんです。僕は学歴のために大学行ったけれど、学校内には(将来の)目的を持っている学生もいて。そんな彼らがカッコよくて感化されてから、自分は何をやりたいのか考え始めました。そして、舞台を見た時に僕はあっち側に行きたいって思った。申し訳ないけれど、大学を辞めて役者になるためにバイトを始めた。もしやりたいことがあったら、いろんな道を探していただきたい」と自身の学生時代を振り返り、優しく考えを伝えた。

そして、受験が控えているという生徒に向かって、「その先には面白いことが待っているので、頑張ってください!」とエールを送った。最後には、生徒からムロへ感謝の花束が贈呈され、「ありがとうございました! また会えますように!」と大きな歓声と大きな拍手に包まれながら、イベントは幕を閉じた。

俳優のムロツヨシが、映画公開直前イベントで普連土学園中学校・高等学校を訪れた/(C)2024「身代わり忠臣蔵」製作委員会