漫画やアニメ、ゲームといったコンテンツと並び、いまや日本が誇る文化として、海外でも広く親しまれているコスプレ。2023年12月30日・31日には、世界最大規模の同人誌即売会として知られる「コミックマーケット」(略称:コミケ)が東京ビッグサイトにて開催され、2日間で27万人が来場するなど大盛り上がりとなった。WEBザテレビジョンでは、会場を彩ったコスプレイヤーたちにインタビューを実施。それぞれの「コスプレに対するこだわり」などを話してもらった。

【写真】「その着せ替え人形は恋をする」喜多川海夢のバニーガールコスプレを披露した ぐぐるさん

■「ガンダム」「呪術廻戦」など人気アニメのキャラに扮するコスプレイヤーたち

■「機動戦士ガンダムZZZZガンダム/Goldyさん

数ある「ガンダム」シリーズのなかでも、ZZガンダムは特に中二病の心を揺さぶるデザインなので、どうしても作りたい…と思い、自作で用意しました。こだわったポイントは、スタイルを原作基準ではなく、デザイナーの大張正己先生の作画に寄せる方向性で設計したところです。そのうえで全体的なバランスを重厚かつ、メタリックカラーを採用する形でまとめて、昭和ガンダム特有の“テカり(※)”を表現する造形に注力しました。

大張正己氏が手掛ける作品では、このテカりを“バリる”、“バリってる”と表現。

■「その着せ替え人形は恋をする喜多川海夢/ぐぐるさん

意識して取り組んだのは、体のラインが出る衣装なので、きれいに着こなせるように筋トレなどを頑張ったところですね。あと、うさ耳の角度も、実際に衣装を着た際にちょうどいいバランスになるように調整しました。

■「2.5次元の誘惑(リリサ)」753(マジョリーナ・マジョルーナ)/れいやさん

原作コミックでも、キャラクターがこちらの衣装を着て冬コミに参加するエピソードがあって。どうしても聖地(東京ビッグサイト)で、同じイベントに、同じ衣装で参加したくて、すべて自作で用意しました。スパンコール生地を使って、ウエディングドレスのように華やかな衣装を再現しました。スカート部分の造形もこだわったので、見ていただけると嬉しいです。

■「呪術廻戦」冥冥/鹿乃つのさん

斧を振り上げるポーズを再現したくて、家で何度も練習してきました。あのポーズはなかなかたいへんで、角度が足りなかったり、キツそうな表情になっていたら、撮り直しをお願いしたりもしました。それ以外でこだわって制作したのは、水溶きボンドを使いながら3時間かけて編んだフィッシュボーンと、お手製のトラガスピアスですね。ウイッグは生え際や後れ毛対策が甘く、今後の課題がいろいろと残りましたが、100円ショップの商品を組み合わせて作ったマグネットピアスはなかなかいい出来で、仕上がりには満足しています。

■「ONE PIECEモンキー・D・ルフィ/六華ネージュさん

原作ではこちらの白いルフィは、状況に応じてカートゥーン調のコミカルなフォルムになるなど、なかなか捉えにくいビジュアルになっています。ウイッグに関しては、そうしたルフィの特徴を三次元で表現するとしたらどうなるか?という点を意識して、デザインに落とし込みました。また衣装は、つねに白い雲のような羽衣をまとっているので、そのふわっとした質感を表現したくて。フェルト生地と硬質の針金を組み合わせることで、自由に形を調整できる羽衣を再現しました。

8月11日・12日には「コミックマーケット104」も開催

2024年も「ワンダーフェスティバル2024[冬]」(2月11日幕張メッセにて開催)や「AnimeJapan 2024」(3月23日~26日、東京ビッグサイトにて開催)、「ニコニコ超会議2024」(4月27日・28日、幕張メッセにて開催)など、コスプレも楽しめる大型イベントは全国で多数開催予定。8月11日・12日には、「コミックマーケット104」(東京ビッグサイト)も開催予定となっている。その頃には、どのような漫画、アニメ、ゲームのコスプレに人気が集中するのか? 今のうちからトレンドを分析しておき、会場で答え合わせをするのも面白そうだ。

◆取材・文=ソムタム田井

「機動戦士ガンダムZZ」ZZガンダム/Goldyさん/撮影:ソムタム田井