今シーズン終了後のバイエルン加入が決定しているグラナダ所属のスペイン代表FWブライアン・サラゴサについて、予定よりも早く新天地に合流する可能性が浮上しているようだ。30日、ドイツメディア『スカイスポーツ』やスペイン紙『マルカ』が伝えている。

 2001年9月9日生まれで現在22歳のサラゴサは左右のウイング(WG)を主戦場とするプレーヤー。グラナダの下部組織出身で2020年夏にトップチーム昇格を果たすと、今シーズンはここまで公式戦21試合に出場し6ゴール2アシストと躍動。昨年10月にはルイス・デ・ラ・フエンテ監督率いるスペイン代表に初招集され、スコットランド代表とのEURO2024予選で「10番」を背負いでのデビューを飾った。

 そんなサラゴサは昨年12月、グラナダ史上最高額の推定1500万ユーロ(約24億円)でバイエルンへの完全移籍が決定。今シーズン終了まではグラナダに残留し、今年夏からドイツの“絶対王者”と2029年6月30日までの5年契約を締結することが明らかになった。しかし今回の報道によると、同選手には前倒しでのバイエルン合流の可能性が浮上しているという。

 バイエルンを巡ってはフランス代表FWキングスレイ・コマンが左ひざ内側側副じん帯を断裂し、最大で3カ月程度の戦線離脱が予想されている。同クラブは主力WGが抜けた穴を補うべく、サラゴサの今月中の合流を本格的に検討しているとのこと。未だ合意は成立していないものの、両クラブは現在も交渉を続けており、バイエルン側には追加料金として300万ユーロ(約4億8000万円)を支払う準備があるという。

 なお、移籍市場に精通するイタリア人ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏によると、既にサラゴサ本人とは個人合意が成立している模様。果たして新進気鋭のスペイン代表アタッカーは、前倒しでのステップアップを実現させるのだろうか。その動向に大きな注目が集まる。

夏のバイエルン加入が決定しているB・サラゴサ [写真]=Getty Images